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私たちは何歳になっても成長していけると思うんだよ、私とシニアと政治

〇この記事でお伝えしたいこと

増加する高齢者をどう支えていくのかは課題。
地域のつながりや生きがいづくりが健康寿命延伸に効果があるという研究結果が出始めている。
高齢者のニーズも多様化している。
生きがいづくりに向けては単に60歳という年齢で区切って決められ社会参加メニューに従事するより、ご本人の経験を生かせる場の方が効果が高い。
また多世代で交流できる場づくりが求められている。

〇近藤みほさん、私たちは何歳になっても成長していけると思うんだよ。

私達には経験値がある、でも経験があるが故に0から考えることを阻害してしまう可能性があるよね。言い過ぎず若い人のやり方でチャレンジしてみる、若い人からも学ぶ、一緒にやる。それが出来れば、私たちは何歳になっても成長していけると思うんだ。

2023/3/19 勝ジイのことば

そう私に伝えてくれたのは、同じマンション住む勝ジイです。

勝ジイは若い頃、赴任した海外で土壌汚染(野菜が出来にくい土壌、土壌にアルミの原料ボーキサイトが含まれている現実)に直面し食に対する不安を感じてきました。そこで退職後は
「いかに安心な食べ物を得られるのか?」という視点から水耕栽培(正確には養液栽培の培地耕栽培)に注目し研究を始めたそうです。

しかし、いざ水耕栽培をやろうとすると、大きな初期投資がかかることが分かります。そこで誰でも安く簡単にできる方法を編み出したいと勝ジイの研究が始まりました。

10年間、毎日1、2時間ごとの計測の末、編み出した方法をワークショップ&市民活動で広げていきたいと、1年前に勝ジイの娘さんと、友人に多大なるご協力を頂き、プロジェクトを開始しました。

私たちは勝ジイのあくなき探求心を目の当たりにして勉強になりましたし、一緒にプロジェクトをやっていける可能性にワクワクしています。

〇増加する高齢者をどうやって支えていくのか

高齢者の方から「流山市は子育てばっかり!高齢者は置き去りになっているのでは?」と言われることがあります。
しかし、いざき市政15年間の実績として、2007年→2022年の15年間で保育園の定員数4.8倍増、特別養護老人ホームの定員数を3.4倍にしてきた実績はあまり知られていないようです。特別養護老人ホームの定員の全国推移をみると約1.7倍なので(2004→2019)「こちら」)流山市は頑張っていると思います。
そもそも、流山市はベットタウンで発展してきた街ですから、高齢化も急激に進みます。今後も高齢者数(65 歳以上人口)の推移は右肩上がり。このサービス給付費の増加をどうやって賄うのかは今後の大きな課題になります。

出典)第8期:流山市高齢者支援計画 高齢者の推移
出典)第8期:流山市高齢者支援計画 標準給付費の推移

〇健康であるためには?

昨今、日本老年学的評価研究「こちら」で、沢山の根拠となる研究結果がたくさん報告されるようになってきました。

同居なのに孤食の男性 死亡リスク1.5倍「こちら
趣味の数が多いほど、介護が必要となるリスク 男性は34%、女性は30%減少「こちら

その他にも、生きがいを持つと認知症リスクが0.69倍、 幸福感が0.4ポイント増加する結果や「こちら」や、他者と一緒に笑う人は要介護リスクが低い結果「こちら」などです。

つまり、自分興味があることに主体的に関わったり、みんなで御飯を食べたり、他者と一緒に笑う場が持てたり、生きがいを持てると健康を保てるという、この研究結果だけでも効果的な政策が想像できます。

〇これまでの生きがいづくり

しかし、現在の高齢者支援計画にある「社会参加を通じた生きがいと介護予防の推進」の事業はそのように設計されていません。「老人クラブ活動の支援」に至っては、高齢者が増えているにも関わらず会員数は増えていませんし、全国で見ると会員数は激減しています。

出典)厚生労働省 令和2年度福祉行政報告例の概況「こちら

これは、老人クラブが60歳以上になったら老人会クラブに入って社会貢献をするという、少々時代に合わない設計になっているからだと思います。シニアの価値観も多様化していますから、社会貢献するなら、ご自分の積み重ねた経験と技術を生かしたいと思うのが自然でしょう。また若い人たちとも交流したいシニアは多いので、60歳以下も加入できる団体に自然に流れそうです。

地域の居場所はもっと多様で自由でよいのでは?

〇これからの生きがいづくりは、豊かな経験が出来る通いの場

私は、シニアの方々のご経験や価値観を大切にしながら、住民が主体となって運営する多世代交流の場を増やす方が効果的だと考えます。それには現在の「高齢者ふれあいの家」の仕組みを全世代型に移行するのが有効だと思います。しかし住民主導で立ち上げて頂く性質であることから、その形態は多様です。よって、どのような運営が妥当なのかを検証するために、幸福感や主観的健康観などとの関連について、データに基づいて検証する仕組みを整える必要はあると思います。

地域の多様な方々と出会い、世代を超えて友人となれる場を作りたい。
楽しく集いながら、ご経験を地域に活かしていただける機会を増やします。
そしてそのことがこそが心身共に健康になることを証明したい。
勝ジイが教えてくれたように、何歳になっても学び、まちと一緒に成長を実感でき、生きがいを持てるまちづくりに貢献していきたいです。

通いの場のイメージ

〇近藤みほからのお願い

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