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大好きな亀井善行選手へ

亀井善行選手が、引退を決意されました。
私にとって、特別な選手でした。

好きな選手の引退は何度か経験していますが、決して慣れることはなく、寂しくて辛いものですね。
年齢のことを考えると覚悟はしていたはずなのに、いざその現実を突き付けられると心にぽっかり穴が空いたような虚無感に襲われています。

気持ちの整理はまったくついていないのですが、ひとまず今思うことを書き記しておこうと思います。

亀井善行選手について

高橋由伸さんに憧れ、運命に導かれるようにジャイアンツに指名され入団したのが、亀井義行選手。(亀井選手の本名はこの漢字!)
憧れのあまり、入団時の背番号は「由伸さんの次の番号」の〝25〟を希望し背負った。(その後、本人とは関係なしにいろいろあって変えられたんですけどね)

怪我が多かったこともあり、長年バリバリでレギュラーを張った、というわけではない。

そんな中、昨年達成した1000本安打は野手最遅記録、今年達成した100HRは大卒選手最遅記録。
名前の通り「亀」のような、ゆっくりだけれど着実に1歩1歩、ジャイアンツ一筋17年のプロ野球生活を歩んだ。

外野守備技術はピカイチで、今年39歳とは到底思えなかった。
それに、有名な2017年の3打席連続前の打者が敬遠された後のサヨナラホームランや、今年開幕戦の代打サヨナラホームランなど、記録よりも記憶に残る選手。

人望も厚く、後輩選手やファンからの人気も抜群。
球場に行けば、亀井選手のユニフォームを着ているファンの多さにいつも驚いていた。


見てよ、この色気。間違いなく好きになっちゃうよね。

コロナ前はカメラを持って球場に行って、写真を撮っていたのですが、たくさん撮った亀井選手の写真たちの中でもすごくお気に入りのショット。

高橋由伸さんに憧れ、最も近づいた選手

なぜ、私が亀井選手を特別と言うのかというと。
高橋由伸さんに憧れ、そして最も近づいた選手、だから。

私は、高橋由伸さんの大ファン。
高橋由伸さんがこの世のすべてで、由伸さんに生かされているといっても過言ではない人生を歩んでいる。

だからこそ、由伸さんの引退がすごくすごく悲しくて、人生で感じたことのない、おそらくこれ以降も感じないような辛さを味わって、心が本当に空っぽになって。

由伸さんはそのまま監督になったから、応援しなきゃ!という気持ちにシフト出来たからまだいくらかは紛れたけれど、プレーしている由伸さんが1番好きだから、気持ちをどうやって落ち着かせようか悩んでいた。

そこを救ってくれたのが亀井選手。

プレースタイルとかフォームが似ているとかではなく、由伸さんの魂が乗り移っている気がした。

もともと、自主トレを一緒にしていたり、亀井選手が由伸さんに憧れているのを知っていたから、このふたりのことを兄弟のように見ていた。
そのことがあって亀井選手のことは好きで応援していたのだけれど、由伸さんの引退後は勝手に由伸さんと重ねて観ていた。
というか、似ているように見えた。

亀井選手を見ていれば、私の目で見た、由伸選手が引退した色のないはずのプロ野球の世界も色鮮やかなままだった。

華麗な守備に、ドラマチックな打撃、観ている人を惹きつけるオーラ。
なんでこんな好きなんだろうって、言葉では表しにくいほどの魅力があるのだけれど、これも由伸さんとリンクしていて。
「記録よりも記憶に残る」ってこういうことなのかな、と思う。

私は、高橋由伸さんが大好きなあまり、この時代に生まれてきたのは由伸さんに出会うためだと本気で思っている。

そうだとは思うのですが。(笑)
まあ、たまたまだったとしても。

由伸さん、亀井さん、このふたりに私の人生を私1人の力では信じられないぐらい、鮮やかに楽しいものにしてもらったことは事実です。
このふたりに出会えなければ、味気ない人生だったなと思う。

ひとつのことに夢中になって、それ以外のことが考えられなくなって。そんな狂おしい経験ができる人は限られていると思う。
でも、由伸さんと亀井さんという素敵な兄弟のおかげで私はすごく幸せだった。
とってもとっても楽しくて、何事にも代え難い時間でした。

本当に、本当に、ふたりに出会えて幸せでした。

亀井選手、17年間のプロ野球生活、本当にお疲れ様でした。
本当は、辞めてほしくない。
まだ出来るよ。やってほしいよ。って思うけど…
自分のこと、1番わかってる亀井さんがもう引くというのであれば、ファンはその気持ちを尊重して見送るのみです。

亀井選手、たくさんありがとうございました。
今年の開幕戦なんて劇的すぎて、まさか同じ年の終わりにこんなことで泣いてるとは思えなかったよ。
そんなところまで由伸さんにそっくりなんてさ、参っちゃうよ。

ああ、本当にすごく幸せだったな。
まだ少しシーズンは残っているから、亀井選手に楽しませてもらおうと思います。

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