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『取引先の、くつ下屋さんが初めてクラウドファンディングを開始した』と聞いたら、やたら嬉しくなった話

三保原屋本店は静岡の家庭用品専門店。創業は1687年といわれています。

今朝、スタッフから「千代治さんがクラウドファンディングやっている!」と聞いて、思いのほか嬉しかったのでnoteに記載することとしました。

★今回のクラファンの商品は、通常商品とは異なります★
↓こちらは千代治さんの人気商品、マーブルソックス。

これを見て「あっ!」って分かる方もいらっしゃるかもしれません。

(目標到達するといいな・・と願っていますが、チャレンジそのものが素晴らしいなと思って書いているnoteです。)


靴下ってどうやって編むの?

こちらは千代治さんのHPからお借りした動画ですが。
そもそも、靴下はこんな感じで作られています。
(制作過程よりも工場案内に近いですが、思ったよりも手がかかることを知っていただけると幸いです。)

千代治のくつ下

会社説明

冒頭から千代治さんと記載しましたが、会社名は「千代田繊維工業株式会社」さん。

兵庫県の加古川市という、どちらかといえば山の方にある、くつ下メーカーさんです。実は古くからのくつ下の産地にあります。

改めて工場に伺った際に、現社長(息子さん)も、お母様もお父様も、とてつもない親近感を感じて、仲良くさせて頂くこととなりました。

そして、そんな千代治のくつ下が三保原屋でも大人気商品です。

人気の理由

店頭で靴下が人気なのは
●品質が良く
●品質に対して非常に安価
(日本製で1000円しないものが多い)

であること。

商品により価格は異なるので、価格が気になる方は公式通販をご覧ください。

これをお客様が「すぐに」「明確に」分かるほどのストロングポイントのある商品です。

「なんでこの品質で、この値段なの??しかも日本製なの??」
と、逆にスタッフがお客様から質問を受けることも珍しくありません。

適度なゆるさ

片手でも簡単に伸ばせまずが、歩いていても落ちてこない、ここちよいゆるさが人気の1つ。

例えば、夕方に足がむくんで、靴下が痛くなる方など、本当に喜んで購入をされる姿をみかけます。

そして、マーブルソックスの感じが良くて、とてもかわいい。
厚みのあるタイプは、かかとがモッチリです。

↓イベント中の写真で在庫が乱れておりますが、ご容赦ください。

ここだけの話・・
マーブルソックスは使用する糸の種類が多くなるので、糸在庫が増えるのですが、それは会社運営において、とても大変なことなんです

弱点(?)

こんな良いことばかりの靴下ですが、弱点(?)があります。
それは、古い機械でゆっくりと織るものも多く、製造数が沢山はできないということ。

色々な機械でつくっていますが、これは特に古い。

三保原屋ではリピーターさんが多く、
靴下の入荷後に商品を陳列しておくと・・
『千代治のくつ下が入荷している!』
と、売り場の変化を見逃さずに購入される方も多くいらっしゃいます。

いろいろな挑戦

クラウドファンディングに至るまでも、非常にアグレッシブなチャレンジが多い印象の千代治さん。

①工場は小学校を移築

工場に伺って、一番驚いたのは、
『昭和初期に小学校を移築して自社工場とした』
こと。(現社長のひいおじいさま、おじいさまの時代。)

正直に言えば、工場に入った時に「床が廊下っぽい!!」と思いましたが、小学校移築と聞いて『企業姿勢としてすごいな・・。』と感じました。

②ネット通販を開始

ネット通販を2009年から開始しているのは、早い!と思いました。

私の記憶しているところだと、
現社長のお母様が「ネット通販とは??」みたいな勉強からスタートさせて、お金を準備しながら作っていったはず・・。

作り手でありながら、売ることへの努力も惜しまない姿勢は、人の2倍も3倍も努力をされたのだと、感銘を受けます。
(パワーもある社長のお母様は、どことなく自分の母親とキャラクターが似ていると思ったり・・。)

③そしてクラファン

今回のクラウドファンディングで使っている材料は
タンザニア産「bioRe(ビオリ) COTTON」というもの。

知る人が聞けば「なぜこんなに良いコットンを・・!」と驚くようなもの。

実は不思議なことが多いコットン業界の中で、「bioRe PROJECT」は本当の意味でのオーガニックやフェアトレードをしている先進的なプロジェクトです。

そして、このチョイスが、海外経験のある社長っぽいなーと思って嬉しく思ったところでもあります。
社長さんが家業を継ぐまでと、つくり手の想いはHPに掲載されています。

④綿栽培

日本では江戸時代に綿花栽培の最盛期を迎え、千代治さんがある兵庫県でも「播州織(ばんしゅうおり)」という織物が地場産業として非常に栄えました。

ただ、現在は日本で綿花を栽培している農家は希少になりました。
それは単純に、栽培に携わる方が、生活を維持できなくなったためだと思います。(賃金や労働環境などなど)

そして、過去の綿花栽培に限らず、多くのメーカーさんは存続に対して非常に苦労をしています。

そんな中で、こうした新しい取り組みをする姿勢が、スタッフさんを含め本当にすごい・・。
と思います。

最後に

メーカーさんが、つくる努力も、売る努力もしているなかで
私たち小売業はなにを頑張ろうかと常々考えさせられます。

ただ、良いものは良いと、発信して。
時にメーカーさんの支えに少しでもなれるときがあれば、嬉しく思い、今回のnoteを記載しています。


【お願い】
千代治さんのくつ下に限らず・・・。
特に厚みのあるタイプのくつ下については、外反母趾などでお悩みの方は一度現物をお手にとって、くつ下の厚みをご確認いただくことをオススメしています。

随分と過去の投稿ですが、Xなどでも千代治のくつ下については、投稿しています。


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