屋久島撮影秘話
このたびは撮影デシタ。
直前の思いつきで行った今年1回目の屋久島。
2回目も直前に決めて行き、このたび3回目も急に決まって行ったのでした。
みっちり撮影のため、飛行機と宿がパックになっているお得なものを初めて活用。
窓から海をのぞむ素敵な部屋らしいのですが、暗くなってからもどり、暗いうちに出る繰り返しで結局どんな眺望だったのかは謎のまま。
一つ前の記事で楽器を山に運ぶためにザックで登山の話をしましたが↓
よく考えてみて、そんな重い装備で行ったらヘロヘロになりすぎて撮影どころじゃないわと思って、ビニールぐるぐる巻にして、ソフトケースで馬頭琴だけを担いで登りました。
ドラムの前田仁さんは、ジャンベを担いで登る予定でしたが、やっぱりこんな重いのは突然無理じゃない?ということで、普通に山行く装備を担いで登山。
山頂ではソロの撮影になりました。
やってみたかったのがタイタニック。
タイタニックのあのシーンをやりたかだったわけではなく、思い描いた絵を撮影の田平さんに伝えるのに思いついたのがタイタニックでした。
そう。 山頂から衣装をひらひらさせて空飛んでる雰囲気の画を撮って欲しかったのです。
なんなら楽器要らなかったかもと思ったけど、山頂で弾いてるシーンも貴重なので、持っていって良かった。
さて、山頂に行くまでは穏やかであったが、前回もそうであったように、山頂に行ったら風が吹いてました。
ドローンで撮ってもらって、岩陰にかくれていた前田さんと撮影の田平さんが、やばいのが撮れてるよというので、段々に寒くなってきて、色んなところが震えだしても耐えました。
私は最初から、今回の衣装は後ろ姿が素敵なので、山頂で後ろ姿で衣装が風ではためいているシーンを想像してましたが、タイタニックと言ったので、前から最初ドローンがやってきた時は、あれ?って思ったのですが、田平さんも前田さんも画面をみながらすぐに、正面からの画がムササビみたい。。ということに気づいてすぐに後ろにドローンを飛ばしてくれました。
良かった。
ムササビ。笑
そういえば初日は屋久島に夜ついて寝るだけ。次の日は2時半に起きて3時に出発、山へという予定だったのですが、天気予報が山の方がイマイチで
もう1日後に山へ行きましょうとなり、早朝は海のシーンの撮影予定でした。
今年一回目の屋久島で「YAKUSHIMA 」という曲と「海の心」という二曲を作曲して、このPVを二つ撮るということで、海のシーンと山や森のシーンと2種類の撮影です。
まあところが、夜の飛行機が飛ばなかった。
チーン。
一回目の屋久島行きでも飛行機が直前まで飛ぶか?飛ばないか?一つ前が欠航などど不穏でしたが
ギリギリ飛び、二回目の屋久島は車で行ったので貨物船フェリーが襲来している三つのトリプル台風で無理かと思ったがギリギリ出港。
三回目もギリギリ行けることを期待しましたが、本当に欠航するんだなということを体験しました。
空港近くのホテルで休んで、屋久島へ来るまでバタバタしていてちょい疲れていたので、早朝すぎる登山が不安だった為、結果としてのんびり休めて良かったといえば良かった。
朝一の便で屋久島にたどり着いて、田平さんおすすめの場所で海のシーンを撮影。
(この記事に紹介する写真は全部前田さんの携帯の写真なので、前田さんは写っておらず。あしからず。)
撮影する田平さん。
岩をバックに前田さんと演奏したシーンなどはここは屋久島というか日本なのか?という絵が撮れたと思います。
それから場所を砂浜に移して夕景のシーン。
この砂浜は今年行った6月も8月も海亀に会いにきたところです。
いつ産卵して、いつ孵化するのか全く知らないで二回とも海亀の産卵、孵化シーンに巡り会えることとなりました。
毎朝暗いうちから起きてラムサール条約の5時を待ち、浜辺に降りていくものの、なかなか会えずな日々、日本ウミガメ協議会の理事もしている大野睦さんにアシストしてもらって無事会えた。
その時に海亀にまつわるいろんな話をきき、暗いうちから働く彼女をみて、こんなに海亀を愛してる人っているんだろうか?人って面白いなーと感動したのでした。
6月の屋久島の旅はこのnoteの記事に何話か書きましたが、夏の屋久島の旅は、すっかり書いた気でいて今書いてないことに気づきました。。
夏の撮影では、海亀の赤ちゃんのシーンをどうしても撮りたくて、早朝に撮影の田平さん、海亀の睦さん、そして写真家の山内悠さんと浜辺へ。
結構人がいっぱいいるなという感じで、例え孵化した赤ちゃん海亀に出会えたとしても、撮影できない。
しかしながら、諦めることなくまずは赤ちゃん海亀を探す。
睦さんいわく、今年は本当に本当に海亀の上陸、産卵が少なくて、ということは赤ちゃん海亀も少ないということ。
いっこうに見つからないので他の人たちも諦めるムードだったが、子供がいた!と大きな声で教えてくれたので、みんなで見に行く。
そんな感じで二匹くらいには出会えたのだが、もう海辺にも近いし、他の人がいると当然撮影できないわけでして。
これは人がいないなるべく遠くの端の方に行こうと睦さんについて行く。
その時ちょうど調査員のおじさんが何かを調べにバケツをさげてやってきて、同じ方向に歩き出し、それをみた浜辺にいた人たちが、あれについていけば見れるんじゃないかと、みんなして移動してしまい、困ったなという感じでしたが、おじさんがどこかに行ってしまってからは、みんなさてどうしようかとキョロキョロする感じ。
睦さんは、おそらく、この辺りから出てきそうだよ。
と目星をつけてくれる。
そこで我らはてきとうにそこから散って、海の方をみたり、ぼんやりしたり、明後日の方向をみて、もう海亀いないからぼんやり休憩してますよー。という風に長いことしていた。
そのうちみなさんも、もういないね、帰ろうかとどんどん砂浜から去って行き、もう人がいなくなった頃、赤ちゃん海亀がなんと一匹出てきてくれたのでした。
あああ。もうなんてなんて可愛いのだ。
私はTVでみていて、手のひらくらいの大きさがあると思ったいたのだが、ミドリガメくらいには小さくて驚いた。
そして波に入っていったと思ったらまたかえされ、再び海の中へと思ったらまた波にかえされ、何度か繰り返してようやく海の中へ。
産卵の時も親海亀が、何度も掘ってはやめて、また別の場所に堀り、産まずに海に戻る。
孵化した赤ちゃんが大きくなって浜に戻ってくる確率はいったいどのくらい奇跡的なことなのだろう。
そしてこの時は屋久島に来てようやく海に潜れた。
そして念願の海の中で海亀に会えたのでした。
この時の旅では撮影の田平さんのギャラリーで写真展をしていた山内悠さんのモンゴルの写真展!で急遽馬頭琴ライブでコラボする事にもなり、とっても贅沢で面白い時間でした。
そういえば、今回の黒味岳の山頂での撮影が終わった頃に山頂に登ってきた女性の方はこの時のライブに来てくれていた人でした。
なんか面白い。
さて1日目の海のシーンの撮影が終わったので、2日目は早朝から登山。
先に書いたように、楽器だけを担いで。
田平さんに疲れない登山のやり方を教えてもらう。
今年に入って登山を再開して、こんなにエネルギー使うもんかい?食べても食べても追いつかない感ありで、燃費が悪すぎないかい?と実は思っていた。
学生の頃も、エネルギー必要だからと沢山食べても消費しないで普通に太っていたのを懐かしく思い出す。
ところが田平さんは、一番使う筋肉はお尻。それさえもあまりつかわない。だから脂肪が燃焼しなくてね、といって激マズの脂肪燃焼に良い粉を食べてくださいと言われて食べた。
朝も昼も食べないという田平さんの歩き方を一生懸命真似る。
横着しないのが大事だなと思う。
してみるとたしかにあまり疲れない。
曇ったり晴れたりしてる中を順調に山頂へ。
風もなく、思ったより全然暖かなお天気。
衣装ひらひらするのにはもうちょい風が欲しいところだが、山頂には無事風が吹いていた。
前述の通り、前からみるとムササビの感じでひたすら風を受けて立っていると、ふとこのまま飛んで行ったらやばいよね。と思わず足に力が入る。
前回は高所恐怖症の私。
この時よりずっと強い強風が吹いていて、立つのもやっと。飛ばされたら死ぬと、腰が思いっきり引けていたのだが、撮影ともなるとあまり恐怖を感じなくなる。
しかし飛んじゃったら別だ。
田平さんと前田さんは画面を見ながら下の方の岩陰で、ずごいよ!やばいよ!と言いながら色んなバージョンを撮っているみたいだ。
私はといえばひたすら風を受けていた。
涙が頬を伝う。
風で涙が勝手に出るのだもの。
そして足が震えはじめて手が震えはじめる。
体の方はそんなに寒くないが、出てるところが寒い。
歯がカチカチ言ってきたらやめようと思ったが、そこまでには至らず無事終わる。
立ってるところの写真は無いが、座って弾いてるところの場面は前田さんが携帯で撮ってくれたもの。
後ろの方のもくもくした雲たちがものすごくいい働きをらしてくれていたようでした。
実際撮ってもらったの見るの楽しみだなー。
そして3日目は大川の滝。
ここはどうしても撮りたいシーンがあった。
実は今回の衣装。
栃木県那珂川町の山の棚田を会場にして毎年開催している美炎馬頭琴の調べコンサートで着たもの。
また毎年コンサートをしてくれている千葉県南房総市のギャラリーsfk のオーナーで画家でもある山鹿公珠先生が、いい反物をもらったの!ちりめんの絹の真っ白な反物ですごく良いものよ。これ衣装にしてあげるから、コンサートの時に使いなさいと、今までもそうして何着か山鹿先生が描いた衣装をコンサートで着ているのだが、
(ちなみに下の衣装は薔薇の花の墨絵で、これはきっとこの衣装がすごい素敵な場所へ連れて行ってくれるわよ!
と山鹿先生がにこにこ言っていたのだが、本当にこれでスイスに行って日本大使館公邸で弾くことになったのだった。
今回も山鹿先生は、すごいの描いちゃったの。下書きできないでしょ。夜中によし!ってぶっ続けで4時間で描いたのよ!
この衣装もきっとすごい場所に連れて行ってくれるわよ!と言っていたのだが、ここに来ましたよ。)
屋久島に行った話をして、大川の滝の前でふと浮かんでその場で録音したメロディーがYAKUSHIMA という曲になった。というのを聞いて、山鹿先生が描いてくれたのだった。
これは大川の滝の前で衣装の後ろ姿を撮ってもらいたいなー。
割とイマイチだった3日間の天気、どこまで撮影が可能かやきもきしたのだが、明日の朝までも天気になるかどうか、それはちと欲張りかもと思ったが、やはり撮れてから言うと、撮って良かったのである。
大川の滝も観光名所なので、早朝でないと撮影できない。
これも前田さんが携帯で撮ってくれたものだが、充分な迫力だ。
田平さんが、なんか沢山撮ったけど、これもう一曲作ってくれないと使えきれなくない?
ほんと。そうだわ。
編集を担当してくれるomegane の管林春奈さん。
以前YouTubeのPVでは
「風の馬」
「風と空のうた」
「ドネゴールの夕陽」
と3作も素晴らしいPVを撮影編集してくれています。
今回大量の、しかも後出しで更に大量の映像を編集してもらう事になり、本当にありがたい限りです。
そんなわけで
YAKUSHIMA
海の心
この二曲のPVは12月頭の頃にYouTubeに投稿できるかと思います!
ぜひぜひYouTube美炎馬頭琴チャンネルに登録をお願いします^ ^
↓
この二曲を含めたCDは年末発売予定です。
これからも、新しい作品、映像など作り続けるためにも応援よろしくお願いします。
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