見出し画像

ゆるレポ#ライター交流会「ライターの生産性アップ~早く書くコツ~」(2017/6/3週目)

6月17日(土)に五反田のコワーキングスペース「CONTENZ」で行われた#ライター交流会vol.19に参加してきました。テーマは「ライターの生産性アップ~早く書くコツ~」!

転職直後は書くのが遅いことが悩みで、「早く書くにはどうしたら…」と悩んでいた私に差し出されたかのようなテーマ。神にすがる思いで参加してきました。

イベントではお2人の方に登壇していただき、運営元である有限会社ノオト代表、宮脇さんとのトークセッションが1時間半程。その後、参加者5~6人でグループを作り、各グループごと1つ、登壇者へ質問します。最後は1時間~1時間半ほどお酒と食べ物を楽しみながら参加者が交流を深めていく流れ。

今回お話してくださった方は、『2択思考』、『負け美女』など様々な書籍を執筆、編集されている「石黒謙吾」さんと、ファッション誌のライターや本の執筆、講演もされている「佐藤友美」さん。お二方の仕事の量、執筆スピードに驚きの連続でした。

ここでは、印象に残った話の内容を備忘録的にまとめています。


ズバリ、早く書くためのコツとは?

石黒さん「事前に書くためのストレッチをしているか」

表現、言い回しのストックや切り口を、日々考えておくといざという時にすぐに取り出せること。

佐藤さん「情報が分類されていること。書く前に書くことが頭の中に浮かんでいる状態を作ること」。

お二人の話は共通して、「事前にどれくらい準備してあるか」ということでした。特に佐藤さんは取材が終わった後、キーワードとなる言葉をすべて付箋(数百になるらしい)に記し、どの部分にどのキーワードを持ってくるか構成を考えるそう。

また、女性誌で書いていた時には「可愛い」を表現する言い回しをひたすら紙に書き出しておき、執筆の際の語彙帳を作っていたとのこと。それを作るまではかなり時間がかかったけれど、1度作ってしまえば10年使えたとお話されていたのがとても印象的でした。

語彙は覚える必要はない。書き出しておけばいい。」と石黒さんもおっしゃっていて、書くときに参照する「参考書」みたいなものを作っておくと、次の仕事から書くスピードが格段に上がるのだろうなぁと納得。

他にも、担当雑誌は1年分に必ず目を通す、雑誌の中で、固有名詞がどういった書き方をされているかを洗いだす、各雑誌のトンマナを書き出しておくなどの雑誌に合った文章執筆の工夫をされているのはもちろん、「担当の編集者が作った本を読み、その方の原稿の書き方、作り方、セオリーを知っておく」ことまでやられてるそう。そのために編集者と本屋さんへ出かけ、どんな本をイメージしているか「棚デート」を行うこともあるとのこと。

そこまで考えていただけるライターさんとお仕事させてもらったらどんなに幸せな事か…。

色々と目から鱗な話を聞かせていただいただいた中で感じたことは、「早く書くためには、その土台となるネタをしっかりと整えておくこと」、これがきっと一番大事なのかもしれないということでした。


ご自身の仕事管理方法は?

石黒さん:1日12時間、週6日までしか働かないと決めている。企画の立ってないうちからアポを入れて納期を設定する(セルフ背水の陣)

結構シビアな仕事状況…。お仕事の連絡はすべてメール、または電話で行っているとのこと。

よい企画案が浮かんだ時も、自分にメールをしておいて案件ごとのメールボックスに振り分けるんだとか。かなり徹底されていました。

佐藤さん:外出のアポは日にちをまとめ、週2回は自宅作業日を作る。30分で何字書けるか、毎回記録を取っていて、案件の執筆に何時間かかるかを計算してスケジュールをたてる。1案件にどのくらい時間を使うかは常に意識している。

佐藤さんはライターなりたての頃「締め切りの早いもの、単価の安いもの、面倒なもの」を引き受けると決めていたそう。その方が力がつくと思ったと話しており、選り好みせずお仕事を引き受けられていた姿も、きっと有名になっていかれた一つの要因だったのかもしれないです。

また、佐藤さんの場合、お仕事の話は全てメール。電話も特別な状況でない限り取らないという。メールボックスで仕事を一元管理することで、漏れを防いでいるとのこと。

お二人とも、「やらなきゃいけない状況へ自分を追い込む」ことと、「仕事の一元管理場所を決める」ことを徹底されているなぁという印象でした。
  

「良い編集者」の定義とは?

価格交渉の話になった時、佐藤さんが「良い編集さんにあたれば不当な報酬金額を言われたりはしませんよ。」とおっしゃっていたのを受け、出てきたのがこちらの質問。今まで関わった編集者のよいところをいくつか挙げていただきました。

・仕事に情熱を持っている
・業界の常識を変えたいと考えている
・著者さんを一緒にリスペクトできる
・誠実。過不足なく連絡をくれる。
・原稿を見て、常に赤字を入れてくれる。

また、「フィードバックの機会を多く持つとよい」というのもおっしゃっていたこと。佐藤さんは「どこがいけなかったか」を必ず聞くようにしているそうです。

編集者として歩み始めた自分としては、身の引き締まるような話。ライターさんに「いい編集者に会えた」と言ってもらえるよう、誠実に対応したいと改めて考え直す機会になりました。


他にもメモしたくなる名言ばかり

残しておきたい言葉がたくさんあるのですが、ここまで書くのに1時間半もかかってしまったので、次は心に残った言葉を箇条書きでメモしておきます。

・原稿のチェックはスマホで。誤字脱字はスマホ画面の方が見つけやすい。

・「寝ない場所で書く」ことを意識している。会議室やカフェ、移動中や友達と飲んでる時も。

・企画「今何困ってる?」をいろんな人に聞いた。いろんな人が困っていることの解決策を考えると企画になっていった。

・仕事の前にたくさんお金を使うと、「稼がなきゃ」と焦ってやる。

・執筆はギリギリまでやらない。「集中しないと死ぬ」極限まで延ばして一気に書く。

・アイデアに煮詰まったらウォーキングしながら考える。

・ライターに大事な事=締め切りを守ること

・自分がわからないことは読者もわからない。一番の初心者になって書く。

お話を聞いて、実践したいことがあふれてしまった感があるので、自分の仕事に生かしたいこと優先度ナンバー3を、ちゃんとやるぞの意気込みも踏まえてピックアップしました。

①過不足ない連絡(ライター、編集業ともに)

②自分用「参考書」づくり(ライターとして)

③ライターさんへのフィードバックは必ず(編集者として)

半年後に振り返ります。

ちなみに、佐藤友美さんが書かれた本イベントのレポートはこちら。

イベント翌日にはすでに公開されていたこちらのブログ、所要時間は1時間もかかっていないそう。一方私は1週間後の公開で所要時間2時間…。

まだまだ道のりは遠いです。

最後までありがとうございます!いただいたサポートは、元気がない時のご褒美代にします。