見出し画像

ポジティブな仕事

ポジティブな仕事をしているなぁと、幸せに思えることが幸せだ。

取材のあとはいつもホクホクする。愛情いっぱいの話が聞けて、今までの自分にはなかった視点が入ってきて、「好き」がたくさん増えていく。その感動をそのまま記事へ落とし込むには高度なスキルが必要で、インタビューの後は苦しい時間になるのだけれど、それでもライター、編集者は、とても素敵な職業だと思う。

インタビューの帰り道に電車に乗り、熱も冷めないままそんなことを考えていたのだけれど、はたと思いをとめた。


前職は、パソコンやサーバーなど、製品の保険サービスを作る仕事をしていた。コールセンターや障害対応時に出向くエンジニアなど、保険サービスは削れない人件費が多いため、値引き幅はとても低い。それが標準価格の7割引きくらいで販売される製品とセットで売られるから、各方面から高い、高いと言われていた。

サービスが使われたときは製品が壊れた時のみ。クレームだって多い。こんなに頑張っているのになんて報われない仕事なんだろうと、転職前は結構がっかりしていたものだ。

けれど見方を変えれば、壊れたときにもすぐに対応できる「安心感」を渡している仕事。そこにやりがいを見出す人も、きっといる。自分は「安心感」を与えられる仕事よりも、自分の好きなものが増えたり、熱い思いを持ったりしている人の話を聞くことが、好きだっただけに過ぎないのだろう。

それが仕事として成り立っているときは、誰かの幸せを作っているとき。“すべて“とは言い切れないかもしれないけれど、ほとんどが誰かのためを思う、素敵な仕事のはず。あとは自分がそれに共感するか、しないかの問題なのだ。

自分がポジティブになれる仕事を、今はできているんだなぁ。じんわり温かい気持ちで、電車を降りた。

去年の毎日note


最後までありがとうございます!いただいたサポートは、元気がない時のご褒美代にします。