17年間のイラストレーション講師人生に終止符を打った僕が伝えたいこと

17年間の講師の仕事が終わった。

僕のことを知っている人は「講師はクビになったんじゃなかったけ?」と思った人もいるだろう。
そのとおり。ここ数年間はほとんどやってない。
だが年に1度、通信大学で対面授業を受け持っていいてそれが残っていたのだ。
そこの学科が無くなったのでそれに伴い僕の講師人生も最後となったわけである。

専門学校の非常勤講師を解雇されて以来、講師の仕事を続けることは精神的に負担になっていたので肩の荷が下りスッキリし思いだ。

でも自画自賛的に言うと、僕が講師をしなくなったことは学校としては損失なのではないかと思ったりもする。
お世辞や社交辞令かもしれないが「菱川先生のような良い先生が解雇されるなんて、、、」と同僚の講師から言っていただいたこともあるし「菱川先生の授業は他の先生とは違って良かったです」などと生徒から幾度か言われたこともある。

裏でごく少数ではあるが女子生徒の〇〇な話をする講師もいる中、僕は別に授業で緊縛の話やまんこの話をするわけでもなく、生徒をモデルにしたいとかましてや性的な目で見たりすることは一切なかった。
不思議なもので自分が講師と自覚していると、そういう考えが一切おこらないのだ。

それよりはこの子たちが僕の授業で無駄な時間を過ごしたと感じ無いよう、仮にイラストレーターになれなくても(というか多くの人はなれない)何かひとつでも役に立ったなと思えることを持ち帰ってもらえるよう全力で教えていた。
そんな風に考えていたから年に1回の授業といえど、1年中どうやって教えたらよいか?とか教えるためのネタを探しているところがあった。
もうこれからはその負担から解放されるのである。

ところで、そもそも法人の学校に「イラストレーション科」なんて不要だと最初から考えていた。
でもなぜ講師をやっていたかというと求められていたからだ。
本当は不要だけど求めてくれる学校があって高い金を払って受講している生徒がいるならどうやったらイラストレーターになれるか、自分が苦労した分を全力で教えてやろうと思っていたのだ。

でも解雇されて、その情熱は無くなった。
残りは義務で教えていた。
だから少し辛かったが学生に罪はないから、教材になりそうなものもは集めていたし何をどうやって教えるかはいつも一生懸命考えていた。

絵がとても上手な画家でもイラストレーションが描けるわけではない。
イラストレーションを理解するのは難しい。
イラストレーションを学ぶならグラフィックデザイン科のイラストレーションコースで学ぶか、洋画か日本画の学科の中にイラストレーションコース作ってもらう方が良いと思う。
もしくは他の大学でもっと別のことを学んで、イラストのことは自分の好きなイラストレーターが直接教えてくれるような私塾的なところに行った方が良い。

なぜイラストレーション科なんてものが存在するかというとその方が人が集まるからである。
グラフィックデザインはつまらなそうだし、洋画や日本画なんて勉強しても画家になんてなれるわけないし、イラストレーションなら画家よりはお手軽そうだし、画家よりは仕事にありつけそうだしと安易に選択する若者も多いのだろう。
そこに目をつけた学校側が生徒集めのためにイラストレーション科を作る。
要は金のためである。

ぶっちゃけイラストレーション科の講師なのにイラストレーションの仕事をほとんどやったことが無い講師もいっぱいいる。
なんなら作品すらほとんど作っていない人もいる。

もう講師ではなくなったので声を大にして言えるが
「イラストレーヨン科なんか行くな」
もっと良く考えてそれでも行きたい人だけが行くのが良いと思う。

緊縛とまんこを描いている変なおじさんの戯言でした笑

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