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思いの質量

会いたい。
好き。
夢に出てきた。
愛してる。
触れたい。
朝ごはんを一緒に食べたい。




ぱっと浮かんできた告白を並べてみた。
令和になった今日でも人間は片思いを続けている。
思われている方向を振り向いて、みんながそちらに想いを馳せることが出来たならどれだけ幸せだろう。




令和になったからと言って、何か変わるわけでも無いけど今回は漠然と
人間の繋がりについて、ポロポロと。
溢していきたい。






片思いというものは恋愛においてだけではない。
人間と人間が関わることは片思いばかりだ。
両思いの基準は人それぞれで、片方が両思いだと思っていても片思いの時がある。



すれ違うというのが、正しい言葉だろうか。
このすれ違いを、タイミングが合わないということで最近色々な場面で体験する。



それでもタイミングの良い人は沢山いる。
けれど、このタイミングの良さだけで、思いの質量100%を伝えられる人は少ない。




こっちが思っていることが100%同じ質量で届くことはない。
でも、その質量が体感で100%に近ければ近いほど喜びは大きい。




そのタイミングと思いの質量を沢山共有したか、そしてタイミングがぴったり合うことで
人は家族、友人、仕事仲間、パートナーなどなど、結ばれていくのではないだろうか。




現代において。
便利なものに溢れて繋がるツールが増えた分、タイミングばかり気にして、思いの質量を共有出来ない人が沢山いるから、薄くて軽い関係になってしまうのかと思う。



私はこれが怖い。



何年も繋がっている友達、仲間、恋人なのに

携帯一つ

無くなってしまったら

縁が切れてしまうと不安になる関係。

それでもいいと思ってしまう関係。




沢山の人と繋がりたいし、知り合いたい。
けど、全部そんな関係にしてしまうのは怖い。



私にもそんな関係の人がいる。何人か。
みんなにも一人や二人、いや結構いるはず。そんな関係性の人。
時間を共有して話を聞くから、それだけ相手を知っている気になっているのに、大切な事や相手の内側は何も知らない。
いつ切れても、一生会わなくなっても仕方ないと割り切るにも、私は繊細過ぎる。



最近クリエイターたちと打ち合わせを重ねてはじめましてを重ねるたびに
アートをやっていきたい、良くしたいっていう質量を
共有することで
この縁に、熱いものと層を感じた。

これは今まで私がやってきたことと同じだと気づいた。親子関係においてもそう。
大人になるにつれて、好きなこと以外で繋がる関係が沢山出来る。
だから、大人、と呼ばれるものの中で、人はみんなこのことを忘れてしまう。
歳をとればとるほど、友達が出来にくくなる
なんて言う人を私は知ってる。



でもその人やそう思っている人に伝えたい。




何か好きなこと、お互いに質量をぶつけ合えるもの。
それさえあれば人間はどうにか繋がり続けることが出来る。

そしてその関係性が、恋人や家族じゃなくたって
仕事でしか会わない関係や、友達以上にならなくたって
思いの質量を沢山共有し合うだけで

きっとそのふたりにしか分からない
熱くて層のある関係になると
私は信じている。





もし、タイミングばかりで自分の思いを伝えない関係ばかり築いている人がいるなら


きっと、あと10年後、


令和10年になったとき



関わったのに、恋人だったのに、友達だったのに、同僚だったのに

思い出せない人たちで溢れてしまうよ。



記憶に残らない。
自分の生きた人生にどんな誰がいたのか
分からないなんて


なんだか怖くない?



新しい時代は。



便利なツールに

もっと自分の思いを、

みんなが互いにのせられる

時代にしたい。



質量100%の思いを



話せる
触られる
抱きしめられる



関係でいたい。


みんなと。

あなたと。






なんて。
思う令和元年。初日。


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