累計会員数4000人突破のELEMENT、競合ひしめくパーソナルジム業界で磨いてきたELEMENTの独自性とは
通い放題のパーソナルジム 「ELEMENT(エレメント)」。2019年12月のオープン以来、月額39,800円で通い放題のパーソナルジムブランドとして、多くの会員様の「運動の習慣化(※)」定着に向けた体づくりをサポートし、2023年12月には累計会員数は4000人を突破した。
今回のnoteでは、そんなELEMENTを運営する株式会社MIGRIDS代表である鈴木太郎から、2023年のELEMENTを振り返りながら、競合ひしめくパーソナルジム業界で磨いてきたELEMENTの独自性について語ってもらった。
※「週2回以上、1回30分以上、1年以上、運動をしている者」(厚生労働省)
グループの売上は単月で2倍成長、マシンピラティスが牽引
インタビュアー澤田(以下 澤田):2023年、ELEMENTはどんな成果を残すことができましたか?
鈴木太郎(以下 鈴木):2023年はオープン準備店舗を含めると、新規で18店舗増やすことができ、店舗数はトータルで41店舗まで拡大しました。これだけでも大きな成果ですが、マシンピラティスを提供する店舗が恵比寿店の1店舗から、27店舗まで拡大したことが23年の最大の功績だと考えています。1店舗内でパーソナルジムとマシンピラティスの2業態を行うジムが27店舗増えたということになりますので、売上もこれに比例して拡大。グループの売上は単月で2倍以上にまで拡大することができ、過去最大の伸び率・売上を達成することができました。
また、2023年2月に公開したnoteで、2023年のELEMENTの大テーマとして「フィットネス業界のイノベーターになる」ということを公言しましたが、これについても高い成果が上げられたのではないかと考えています。「質の高いトレーニング環境の提供」と「フィットネス業界の成長」を実現するために、従来のフィットネス業界にはなかった新しい取り組みにチャレンジしていきたいというお話しましたが、大きく3つのことにチャレンジし、成果を上げることがでいました。
マシンピラティスを展開する店舗が27店舗まで拡大
他企業との協業を生み出し、業界の成長に貢献
正社員を積極採用、2倍にまで増加
1つ目は、先ほどもお話したマシンピラティスを展開する店舗が27店舗まで拡大したことです。従来のパーソナルジムでは、フリーウエイトなどで筋肉に負荷をかけて鍛える「ウエイトトレーニング」を通した、お客様の身体作りのサポートが主流でした。ELEMENTでは、ウエイトトレーニング以外の新たな選択肢を提供することで、質の高いトレーニング環境の提供するだけでなく、パーソナルジムの在り方を変えたいと考え、マシンピラティスの提供し、27店舗にまで拡大。パーソナルジムを運営しながら、同店舗内でマシンピラティスの2業態を行うパーソナルジムは多くありません。業界の第一人者になることができたと言っても過言ではないでしょう。
2つ目は、多数のフィットネスジムとの協業を生み出し、フィットネスジム業界の成長に貢献したことです。今年だけで、株式会社WORKOUT、SDエンターテイメント株式会社、株式会社日新ウエルネス(A-1 EXPRESS、DO SPORTS PLAZA)、株式会社ケイアイリンク(RETIO BODY DESIGN)・エクササイズコーチジャパン株式会社をはじめとする多数のフィットネスジムを運営する企業との協業を行いました。パーソナルジムでこれだけ多くと協業した企業は他にはなく、イノベーター的な動きができたのではないでしょうか。
フィットネスジムがマシンピラティスを導入したいとなったとき、0から立ち上げるには大変なコストがかかります。そんな時にELEMENTを最適なパートナーとして選んでいただけたことで、多くの企業との協業につながりました。ELEMENTがマシンピラティスの運営ノウハウの提供やトレーナーの育成などを行うことで、協業先では自社のコストをかけずにトレーニングの選択肢を拡大することができ、結果として売上やLTVの向上に貢献できています。
3つ目は、正社員の積極採用を行い、昨対比で2倍にまで正社員数を増やすことができたことです。2022年から事業拡大のために正社員採用のための準備を着々と進めてきましたが、2023年ではその成果が花開き、社員数は2倍にまで拡大しました。結果として、トレーナーとしてだけでなくビジネスマンとして組織が成長できたと感じています。これまでトレーニング指導だけを行っていた人材が、PLを読めるようになったり、集客について数値ベースで議論できるようになったことで、社員主体で事業を運営・拡大していくことができるようになりました。
集客コストが1.5~2倍にまで拡大、パーソナルジム業界の課題とは
澤田:2023年から現在にかけてのパーソナルジム業界の状況について教えてください。
鈴木:2023年のパーソナルジム業界は、競合企業がさらに増加し、2020年と比べて1人のお客様を獲得するためのコストは1.5〜2倍にまで膨れ上がりました。こういった背景から、集客の難易度が上がり、以下2つの運営業態において異なる課題が発生していると考えています。
1つ目となる「複数店舗を展開するパーソナルジム」では、集客コストがかけられる事業状態でないと複数店舗を抱えきれなくなり、店舗縮小せざるを得ない状況に陥ってしまっているということです。本来であれば、マーケティングスキルを持つ人間が事業に携わり、集客のためにどれくらいの予算を使うか、ということを年間で計画する必要があります。しかしながら、実現できているパーソナルジムは少なく、結果として安定した集客をし続けることができずに、店舗縮小せざるを得ないジムが多く存在しています。
2つ目となる「個人店舗(オーナーが事業運営もトレーナーも行う店舗)」では、人件費コストを抑えるために店舗オーナーがトレーナーも兼務をするということがより多くなっていくでしょう。このような店舗の場合は損益分岐点が低いために利益は確保しやすくなりますが、オーナー自身の指導や人柄での顧客継続が高まるためにブランドの属人化が進んでしまいます。属人化が進むとその人からしか指導を受けたくないというお客様も増えてしまうため、複数出店という形で大きくスケールしていくことがより難しくなっていくと考えられます。
ELEMENTが成長を続ける2つの強み
澤田:こうした状況でもありながら、2023年ELEMENTは、事業を大きく拡大することができましたね。ELEMENTにはどんな強みがあるのでしょうか?
鈴木:事業軸と組織軸に1つずつ強みがあると思います。
事業軸については、市場の変化に合わせながら事業のPDCAを回し続けているという点です。お客様のニーズやフィットネス業界の状況は急速に変化していますので、サービスは普遍的ではなく、変化に合わせて進化し続ける必要があります。2023年に拡大したマシンピラティスもその1つですが、市場に耳を傾けながらそれに合わせて事業を最適化させていく、ELEMENTが事業を拡大させていく上でとても大切なポイントであると考えています。
組織軸については、正社員を積極雇用しているという点です。正社員を積極雇用している背景は、経営層だけで全店舗を運営しながら新事業を展開することは大変難しいため、現場のスキルを向上させるためにもビジネススキルの高い正社員の力が必要だからです。ELEMENTでは、経営層が「新しいことを考える」ということに視座を置き、事業を拡大させていくことを理想としています。そのため、正社員にはトレーナーの枠組みを超えてビジネスマン・マーケターとして店舗を運営・拡大してもらう必要があるのです。社員1人1人のスキルアップを図ることで組織として成長し、ELEMENTの成長速度を上げていきたいと思っています。
顧客調査から見えたELEMENTの独自性
澤田:先日お客様に対して独自調査を行ったそうですね。そこから見えるELEMENTの独自性について教えてください。
鈴木:他企業にはないELEMENTの独自性として「運動の習慣化の実現」があげられます。今回実施した調査からもその結果が明らかとなりました。ELEMENTの入会前後の運動習慣について調査すると、ELEMENT入会前の運動頻度は8割の方が「週1未満」と回答しているのに対して、ELEMENT入会後は9割の方が「週2~3」以上の頻度で運動をしていることが明らかとなりました。
鈴木:一般的なパーソナルジムでは、ダイエットが一番の目的になっていることが多くありますが、ELEMENTでは運動の習慣化のサポートにフォーカスし、ここまで成果を上げることができています。ELEMENTを通じて、運動がお客様の生活の一部になっているということは大変喜ばしいことですね。今後も、「運動の習慣化の実現」という独自性を尖らせてお客様のサポートを行っていきたいです。
2024年は、栄養・休息にもフォーカス
澤田:2024年、どんなことに挑戦していきたいですか?
鈴木:健康には、運動・栄養・休息の3つが大切です。これまでELEMENTは「運動の習慣化」にフォーカスするブランド作りをしてきましたが、2024年以降は栄養・休息に着目して総合的な健康づくりのためのサポートをしていきたいと考えています。現在展開する事業を拡大させながら、栄養・休息に着目した新規事業を展開させていくことで、累計会員数5000人を目指していきたいと考えています。2024年のELEMENTにもご期待ください!
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