記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」の考察と感想(ネタバレ)

⚠️はじめに
私は所謂「残酷な描写」に特別弱いと思ったことは今までの人生ありませんでしたが、今回の映画ではかなりのダメージを負い、その後食事が喉を通りませんでした。なので残酷描写が苦手な方は視聴を控えるなり、ビデオなどいつでも視聴を止められる状態で見た方が良いかなと思います。特に小さい子は特別鬼太郎大好きっ子でもない限り見ない方が良いと個人的には思いました。起きること全てが残酷で最悪でした。
その代わり耐えられるなら絶対見ましょう。

 

以下に考察と感想を書き連ねますが、時系列順ではなくかなり殴り書きになってしまうこと。ほとんどを小田急線の中で書いているため誤字脱字が多いことなどご了承くださいますようお願いします。
普通にわからなかったこととかも書いています。
ちょこっとだけNetflixの悪魔くんのネタバレがあります。さらになぜか進撃の巨人のネタバレがほんの少しだけあります。本編と全然関係ない話です。


・冒頭のデメキン

考察する気満々で映画を見たため冒頭のデメキンが気になりすぎたのですが、知識不足だったためググるとこのような知見を得ました。

金魚の幽霊(きんぎょのゆうれい)は江戸時代の戯作者・山東京伝による小説『梅花氷裂』にある妖怪、幽霊。名称は妖怪漫画家・「水木しげる」の著書によるもので、原典では「藻之花の怨魂、金魚に着す」とある。
その昔、信濃国(現・長野県)でのこと。藻之花という女性が、ある家に妾に迎え入れられたが、その家の正妻が隣人にそそのかされ、藻之花の飼っていた金魚の鉢に頭を突っ込んで殺してしまった。その金魚鉢にいた金魚に藻之花の怨念が憑いて怨みを晴らし、正妻もまた怨念によって金魚のような姿に成り果てたという。『梅花氷裂』によれば、怨念が憑いて異形となった金魚がランチュウの始まりとされている。

Wikipediaより

殺し方がかなり衝撃的ですがどこもかしこも人の恨みだなと思いました。あの金魚ももしかしたら何らかの恨みの産物かもしれませんね。おわりや。

・まずは右腕を切る

水木しげるさんが戦争で失ってしまったのは左腕でした。なので「右腕=切られずに助けが入る」という示唆だったのかも。

・強い狂骨について

水木しげるさんの書かれた「がしゃどくろ」に似てる気がしました。頭蓋骨もあったしそこから何らかのインスピレーションを得ているのかも。
全然関係ないけど序盤から強い狂骨が始祖ユミルの巨人化した姿にしか見えてませんでした。
さらに全然関係ないけど狂骨さんラスボスになるほど出世してておもろい。

・病弱な家系

時麿さんと時弥くんが病弱なのは十中八九近親相姦で血が濃くなったせいだと思いました。ヨーロッパの王室で有名な系譜です。なんか幽霊族の血とか龍賀家の血とか、血を継いでて濃いことが良いって描写ばかりだったけどちゃんとそれの悪い点が如実に表されているんだなと思った。

・幽霊族の使用用途

血液製剤Mにする+桜のカラー剤にして狂骨にする
幽霊族が滅んだのが哭倉村だけのせいでは無いと思うけど、だとしても乱用じゃないですか?
残りもう鬼太郎の両親しかいないのになんでそんな乱用するんだろうと思ったけど、環境破壊やら空気汚染だってきっと同じようなことなんだろうな。哭倉村は人間の愚かさの象徴なのかも。

・結界って誰が何のために?

普通にここら辺よくわからなかったのでどなたか教えてくれませんか(考察とは)

・恨みを背負いきれない

狂骨の恨みを父だけじゃ背負いきれない云々があんまりよく分かってなかったんですが、受け入れきれなかった分のツケが鬼太郎の目に回って片目を持たずに生まれてきたってことかな?
依代云々も正直あんまり理解しきれてない。
元々ドクロの左目に刺さってた封印?の影響で自分を縛る左目に対する恨みから左目刺したりペイしきれなかったツケの分鬼太郎から奪って行ったのかな。わからん!

・骨にもならないさよちゃん

狂骨も骨。幽霊族の血を受けた人も骨。水木が戦地で見た死体もなぜか白骨化していた。なのに村長に倒されたさよちゃんは骨にもならなかった。彼の言う「バケモノ」とはこう言うことなんだろうなと思いました。
あと父の戦い方もかなり「バケモノ」じみてて幽霊族と人間って見た目は似てるけど別物なんだなと感じました。

・捨ててあった人形

あの電車にいた女の子が持っていた人形。おそらく咳き込んでた女の子やその家族をさらってきたのかなと思います。咳してる幽霊さん。ちなみに私が一番ダメージを受けたのはここです。あの列車で哭倉村に行けるんだからあの列車の混雑に乗じて攫ってきたりするのかな。あの列車でどこか歓楽にでも行くつもりなんだか療養に行くんだったのかはわからないけど、突然全てを奪われてベッドに囚われてしまった恨みについてしっかり考えちゃうともう+1日ご飯食べられなくなりそうなのでやめます。鬼太郎母も人の世に紛れて暮らしてたし同じ手口だったりするのかな?
それにしてもこの映画が鬼太郎の誕生にここまで致命的に関わってるなんて思いもしなかったなぁ。苦しい。あの夫婦は幸せで、このまま幸せな3人家族になれるはずだったのにね。苦しい。苦しい、、、、
鬼太郎「母さん」
苦しい

・なぜ記憶を失った?

って思ったけど今考えるとちゃんちゃんこで守れるのは心だけだったんですかね?
見た直後は、水木さんが気絶してる間に「見ようとしないと見えないもの」を見ない時間が続いちゃったから境界線がまた引かれちゃったのかなとか思ってた。
白髪になった理由もやっぱ心しか守れてないからってことぽい?

・約束とは?

「水木との約束で鬼太郎は人間を救ってる」みたいことを6期で聞いて、それが何か知れるかと思ったけど聞き逃してなければ言ってない。唯一「また会おう」的なことを水木さんが言っててそれはエンディングで無事(ではない)果たせたので我々には水木と鬼太郎幼少期の物語も必要。

・死相がみえる?

地獄を見るぞってだけだったのかな?
というか何で電車の中で父と会ったんだろう。考三さんが鬼太郎母のことを夢で見たっていうのが忘れてることを意味してた点から見て「夢で見る=忘れてしまった」となるなら、水木がゲゲ郎を忘れてしまうということ=白昼夢として見るみたいなこともあるのかなとは少し思った。最近進撃の巨人見たので現在過去未来の区別があまりできていません。

・なんであんなに血出しまくってたの?

穴の中でなんで水木さん鼻血なり出血しまくってたのがちょっと気になってる。恨みの濃度が強すぎてみたいなことかな。狂骨の排出の如何に関わらずちゃんちゃんこなしだとあの場にはいられないのかも。あんまりよくわかってないです!
頭痛の意味も拒否反応みたいなことなのかな。

・エンディングの点々

私はゲゲゲの女房が大好きだったのでエンディングの漫画絵に点々が多用されてるだけで幸せです。

・エンディング後の話

父もギリ生きていられたし再会したの結構映画本編直後の話みたいですね。あと6期アニメで水木はかなりおじさんに見えてたのに映画ではそんな年齢では実際なさそうだったんだけどたぶん白髪のせいだったのかな。
これは妄想なんですが、鬼太郎両親は生き残ったもののお互いにもう長くない状態になってしまい、同胞が誰1人おらず頼れる人がいない中で一縷の望みとして、記憶を失っているものの一時は相棒であった水木を頼ってお隣の家に越してきたのかななど思いました。水木が記憶を取り戻すことってあるんですかね。

・先祖の霊毛で編んだちゃんちゃんこの重み

何かもっとおじいちゃんが死んだのでおじいちゃんから1本、、、みたいな感じかと思ったらまさかのたった1つ、唯一の最後の希望に全てを託して作られたとは思いもせず。自分たちの命を賭して未来を求めた。
なんかここまで未来に執着してるのを見ちゃうと幽霊族の種の存続に対するご意見とか一回聞いてみたいな。迫害されて利用されて尚新たな命の未来を繋ごうと思えるのはどうして何だろう。それともそう思わせるのが赤ちゃんのなせる技なのかな。

・水木と鬼太郎の別れ

この2人って一体今後どこで別れるんだろう。小説版ではお墓参りしてるシーンがあるみたいな噂は聞いたことあるし、これは悪魔くんのネタバレなんですけど水木さんがご老年の状態で生きてるシーンあったけど、映画本編の時点では目玉おやじのここにいる発言云々から死んでるっぽかったから、
悪魔くんの水木→水木死亡(→6期アニメ?)→映画
の時系列?そしたらなぜ鬼太郎たちがわざわざ哭倉村に行くのが70年たってからだったのかの説明にもなるかもね。水木が死んだから縁のある人間がいなくなるからもう村の狂骨とかに何しても良くて、かつ覚えてる人がいない分記者に語り継ぐ。
だとしても鬼太郎と水木はいつ別れたんだ。悪魔くんのタイミングですでに当分会ってなかったみたいだし。これも映画化しましょう。8回は見ます。

・映画見終わった直後の感情

笑おうという感情が全く湧いてこない。失ったものが大きすぎて口角をあげる力も気持ちも芽生えてこないし私はこれから一生笑えないのかもしれない。
まだ今日何も食べてないけど食べる気にならない。

・ちょっと経っての感想

とにかく喪失感がえぐいです。
この映画の中で得たものが最終的にすべて失われたわけで、美しい田畑も石を投げてた子供も全て失われてしまった。水木の今までの努力もゲゲ郎と奥さんの幸せな日々ももう二度と戻らない。唯一残せたものは、お腹の中の鬼太郎だけ。そんな映画のタイトルが「鬼太郎誕生」なの本当に頭が上がりません。
あとめちゃくちゃ話逸れますが前々から鬼太郎君の下駄の音体重なさすぎだと思ってたんですけど、父のゲタの音体重有りませんでしたか??人の重みを感じない鬼太郎のカランコロンと人の重みがあるオヤジのカランコロン。勘違いの可能性はあるけど良いなと思った。
あと呪術廻戦って見たことないけど多分こんな感じの話なんだろうなと思いました。

・雑多な感想

  • 真の意味での被害者は時弥くんだけだったのかな。さよちゃんも間違いなく被害者だけど加害者でもあるし、彼女の死は割と受け入れられてるけど時弥くん、、、、、
    最後に魂は救われたみたいで良かった。この映画の救いって鬼太郎が生まれてこれたこととそれしかない。

  • なんでこんなに辛いんだろう?
    私映画見る前は、「鬼太郎が生まれてこれるかピンチな事件が起きるけど水木とか父の尽力でなんとか無事でした!それはそれとしてその後両親は死ぬ。」だと思ってたんですけど、幸せだった鬼太郎両親が人の醜い欲のせいでその幸せを奪われて、文字通り命を賭して何とか我が子だけを救ってその幸せが二度と戻らなくなってしまったのが辛いです。今まで鬼太郎が生まれる前に、鬼太郎の両親が死んでその墓から鬼太郎が生まれてくることに何も感じてなかったのに、今はそれが悲しくて仕方ない。あんなことにならなければ鬼太郎も両親の愛をいっぱいに浴びて子供らしい夢を持って育ったのかな。俺は世界が許せねえよ。というかそんな子供が6期であんな目に遭わされてたの?心がなさすぎる。

  • アニメで見る鬼太郎の戦いに慣れすぎてたのかもしれない。鬼太郎は割と苦戦もあるけど負けたことは(そんなには)無いし、取り返しのつかないことになったことも(そんなには)なかったから、今回の映画は鬼太郎で例えるならゲゲゲの森が鬼太郎でも歯が立たない何かに襲われて猫娘1人を逃すためにみんな死ぬみたいな感じ。最悪やないか

  • 気づいたら龍賀家の誰にも感情移入してなかったのでもし2回目見る機会があれば今度は龍賀家のことも考えようと思います。パンフレットも買います。

おしまい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?