格差とつながり、そして考察 映画「パラサイト」
今日は昼のお出かけで映画に。最近は映画熱がアート熱と同じぐらい上昇し、しかもこの間アカデミー賞の授賞式があったばかり。モチベーションが下がらないわけがありません。ということで今回見に行った映画はこれ、
そう、外国語映画としてはアカデミー史上初の作品賞になった「パラサイト」です。この史上初というのはアカデミーの歴史から考えられると本当に大変な出来事で個人的には絶対あり得ないだろうと思っていた話だったので非常に感慨深い話。
さて映画の感想の方に移りますが、その前にこの映画は他の映画以上にネタバレが禁止されています。そのためトレイラーやあらすじといった部分から極力ネタバレをしないようにしていこうと思うのでご了承ください。
あらすじ
「半地下住宅」で 暮らす貧しい4人家族。そこに「留学に行くからそのあいだ代打で家庭教師をしてくれないか?」とエリート大学生の友人から大学受験に落ち続けている息子ギウに依頼がくる。そして行った先は高台の大豪邸だった。そこで一家の心をつかんだギウは続いて妹のギジョンを家庭教師として紹介する。この2つの家族はこれからどのように交わっていくのか・・・。
一言で言うなら半地下と高台とあるように2つの家族、そして格差がテーマの内容です。ジャンルとしてもネタバレにつながるので非常に言いにくいですが、自分の中ではノンジャンルというか特定の形に当てはまらない作品だと思いました。
コメディもあるし、シリアルもあるし本当に様々な出来事がこの映画にあります。でもそれだけの要素があるのにも関わらずそこにあるのは一つのテーマである「格差」。監督の作り方が非常にうまいのもあって「格差」というテーマですべてが結びつき没入して見ることができます。
しかし一方の自分としてはこの映画は「早く終わってほしい」、そんな思いがありました。この思いの理由は何かなといろいろ鑑賞後に考えてみましたが、緊張感だったのかなと思います。これ以上は書けないのでギリギリの範囲です。
「ジャンルが当てはまらない」、「早く終わってほしい」、不思議な感想が並びますが、次の感想として書きたいのが「つながり」です。すべての物事はつながっています。タイトルにもある通り「寄生」という形で上と下がつながる場合もあれば、同じ階級同士でつながることもあります。
一般にこのつながりというのは悪いものではありません。特にエンターテイメントでは比較的良い面として捉えられる事が多いです。しかしこの映画におけるつながりというのはなんだか奇妙なものです。それが「寄生」というタイトルにもなっているわけですが変容していく状況はとてもおもしろかったです。
最後に感想をあげるとするならこの映画は「考察」も含めての作品だということです。映画を見た後、鮮度を大事にということで喫茶店に入りnoteを書く時用のメモづくりをしていました。
そこで感想をいろいろとメモしていたわけですが、映画の内容を思い出すたびに「考察」をしてみたいということがどんどんと増えていったのです。
例えばいろいろと考察したい部分はありますが、一番はこの宣伝用のポスター。
このポスターを見るだけで鑑賞後には面白さが2倍以上に広がりました。
と言った感じで長くなりましたが、この映画の感想は以上です。
無難な締めですが、作品賞を受賞したからとかそんなゆるい理由でもいいのでぜひ見に行ってほしい映画でした。まだ年初ですが、こういう面白い映画に出会えたことが非常にうれしい。
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