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誰でも優しくされたい。だから私は「歌」を書く。

今年の秋は、私にとっては重要な秋で。
どう重要なのかを説明しようとすると

ことばと
優しさと
それに私はどう関わりたいか

と言う、そんな話になります。


私はずっと、ジャズのインスト*作曲家として活動してきて、主に17人編成のビッグバンド、ジャズ・オーケストラでの作曲で国際的には知られているのですが(*インストゥルメンタル音楽=器楽音楽=歌詞のない音楽の略称)

今年始めて「ソング・ライター」としてアルバムを出すのです。

KYMN "Tokyo, NY, Jazz and Pop" 11/3にシングル4曲配信
アルバムは11/25のライブから販売をスタートします。
詳細はWebsiteにアップしてまいります!


311が私から言葉を奪った

私が「歌詞」から意志をもって離れたのは、東日本大震災(311) を体験したからです。

"言葉ではとてもじゃないけれども表現できない感情"
というものがこの世にはある、と思い知らされ

そういう「とても口では言えない感情」でも、音なら表現できることに私は魅了され、そこに希望を見出しました。

◎「春の風のように自由にどこにでも行けたなら、今悩んでいる人のところにすぐに飛んでいけるのに」を音で表現したり
◎「誰も笑顔になれないくらい辛い状況だったから、思い切って自分が最初に笑顔になってみたら、その環が広がっていった!」を音で表現したり

そういった、深い深い感情表現を「音だけ」でしてみたら、びっくり!言葉がないおかげで、世界のどこでも通用するのです。

311で何があったかなんて全く知らない違う国・違う地域で演奏しても、コンサート後に、泣きながら話てくださる観客が必ずいらっしゃいました。

「私の話かと思ったくらい、曲に共感したわ、ありがとう」と涙ながらに言われる度に、音楽ができる感情表現の深さに心から感動して

ものすごく情熱を傾けて、とにかくそればっかりやってきたNYでの10年
でした。

この集大成のような作品が2022年春に発表した東日本大震災から10年を覚えて作った組曲「Unbreakable Hope and Resilience」プロジェクトでした。20人ほど、被災者やボランティアや、震災で人生が変わった皆さまにインタビューをさせていただき、実話を元に60分の楽曲を作り上げ、大感動のコンサートとなりました。このプロジェクトからは『Your Future Story - あなたのこれからのこと』という美しい絵本が誕生

私はこの10年、本当に目一杯「音だけでできる感情の世界」を泳ぎまわっていました。

コロナ禍が表現の転機になった

転機は、2020年から始まったNYでのロックダウンです。この時期は本当に激しく、つらかったのです。それが私を歌に再度向かわせるきっかけとなりました。

こころに何度もピンチが訪れ、さまざまな手助けが自分のこころに必要だった時期に

歌詞のない音楽と
歌詞のある音楽

この2つが心の別の場所をなでなでして、癒やしてくれることに気づいたのです。

そうか、こんなに違うんだ、だったら、やはり歌も書いてみようか!と素直に思いました。辛いこころへの、新しい手の差し伸べ方を見つけたわけです。

ロックダウンで何も出来なかった時期、東京をベースに活動するボーカルのKOTETSUくん、サックス・フルートの副田整歩と再びつながるチャンスがあって、こんなYouTube作品を一緒に作ったのは、今思えば運命のいたずらのようです。ここにベースの寺尾陽介くんが加わって、4人でKYMNというユニットとして活動することを決めて、お陰でわたしは、たくさんの歌詞&歌を書くようになりました。

KYMN (カイム)左のボーカル/トロンボーンKOTETSUから時計回りに、寺尾Yosuke、宮嶋Migiwa、副田Naomu - で、全員の頭文字を取るとカイムです。


ここへ戻って来られて、本当によかった

歌をたくさん書くようになって感じている正直な気持ちは

・ここに帰ってきて本当によかった、わがふるさとよ!

という種類の気持ちです。

  • 歌詞に向いている、語感やリズム感の良い言葉を見つけると嬉しいですし

  • それに合うメロディやグルーブを見つけると、三度の飯よりこれ!という気持ちになります。

  • 英語と日本語どちらの歌詞を書くかを決めるのも楽しく


とにかく、歌を作ることには、楽しさしかありません。

甘えるのが下手な大人たちへ、今日も優しい言葉を書く

曲の力と歌詞の力が合わさった時に、2倍どころではなく2億倍くらいのパワーで心にドカーン!と届くのが歌の凄いところですよね。

私はだから、ここぞとばかりに、癒やしの言葉を、いっぱい詰め込んでいます。

↑一分間の視聴ビデオ↑

自分が大人になってみて

大人になったって別に器用なんてなれず、我慢して頑張るのが上手くなるだけなんだな

と知りました。

普通に生きていると甘えるのはどんどん下手になるし笑、だから「本当の自分らしく生きねばだよ!」と自分にリマインダーを毎日掛けないと、偉いことになります笑。

世の中そういう不器用な大人ばっかりで、誰もかれもみんな優しくされたいんだなあ!ということは、自分が大人になったからこそ、わかったことですね。

分かっちゃったんだから、書くしかないですよね、優しい言葉をね、私自身がね!

・この手を取って、お願いだから。甘え方なんて知らないんだ僕らは(傷ついたこころたちへ)

・僕はまだこの町にふさわしいんだろうか。おかした間違いを洗い流せるくらい、涙をちゃんと流してきたんだろうか。ああふるさとよ、また帰ってきたよ。 - Do I? (The Apple Tree)

・いろんな助け方があって、君が求めるそれを僕は、たまたま上手にできなくって。 (君が求めるそれを僕は)

2023 (c) Miggy Migiwa Music

こんな歌詞をこれからも、たくさん書いていきたいです。そしてそれが、聴いてくださる方の癒やしとか気分転換とか、そういうものになったら嬉しいです。

*このあと連続で4つの曲の歌詞について語っていきたいと思います。是非お付き合いくださったら幸いです!


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