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「こんな年老いてたっけ?」から始めた5つの親孝行

はじめに

ひさしぶりに親に会ったとき「うちの親って、こんな年老いてたっけ? 」と感じたことはありませんか?

わたしは1年前の母の日から
本格的に母のサポートを始めました。

母は75歳のがんサバイバー、
股関節には人工関節が入っています。そして、わたしの家から車で1時間ほどの場所にひとりで住んでいます。

おかげさまで元気は元気なんですが、3年前に仕事をやめて一気に年老いた感じがするんですよね。

「このまま元気でいてほしいけど、明日のことはわからない」

父が1年前、コロナに感染。突然他界したこともあり、母のことがますます心配になりました。

しかし、総合病院でフルタイム勤務をしているわたしは、なかなか母の様子を見に行くことができません。

それでも「なんとかしなきゃ……」の思いから、いろいろやってみた中で、母が喜んでくれた5つの親孝行をご紹介します。

この記事を読み終えると、お互いに負担を感じることなく、ほどよい距離で親をサポートする方法がわかります。

では、1つずつ紹介していきますね。


母が喜んでくれた5つの親孝行

1.お薬カレンダーを使う

薬の飲み忘れが心配なら、迷わずお薬カレンダー。セットしてある薬を見ると、母は「飲まなきゃ」という感覚になるみたいです。

お薬カレンダーは、母が乳がんを患った15年前から使っています。現在の3代目お薬カレンダーはダイソーで購入したもの。お値段は165円(税込み)でした。100円ではありませんが、とってもやさしいお値段です。

たまに薬を飲み忘れることもあるようですが、あるとないとでは大違い。実家にいくたび、毎回欠かさず飲み忘れのチェックをしています。

2.非常用スマートフォンをスタンバイ

実家に固定電話がないならもう1台、非常用スマートフォンを持つという方法も。

最近、街中で公衆電話を見かけなくなったと思いませんか?

私の実家は母がスマートフォンを持ちはじめたタイミングで固定電話をやめました。そのため、母との連絡手段はスマートフォンのみです。

半年前、母からあわてた声で「スマホが使えない! 」と連絡がありました。電話をかけてきたのは、家から15分ほど離れた場所にある公衆電話。時刻は23時すぎ。かなりドキッとしました。

翌日、仕事を早退して使えなくなったスマートフォンを見にいきましたが、どうやっても圏外のまま。原因はSIMカードの故障でした。仕方なく再発行手続きをして、送られてきた新しいSIMカードを入れると、いつもどおり使えるようになりました。

ただこの間、約1週間はスマートフォンが使えないという非常事態に。母と連絡がとれないのは本当に困りました……。心配性の母は「なにかあったらどうしよう」と不安で不安で仕方がなかったそうです。

そこで非常用スマートフォンがあれば、母も安心してくれそうな気がして、日本通信「合理的シンプル290プラン」を契約することにしました。月額基本料は290円。初期費用はかかりましたが、保険と思えば安いものです。スマートフォン本体は以前使っていた機種をそのまま利用したので0円。もちろん、操作方法は問題なし!

75歳の母、まさかのスマートフォン2台持ちです(1台は家に常備)。

こちらのプラン、料金に含まれているデータ量は月1GBですが、非常時にLINEでやり取りするだけなので十分ですね。「もう夜中に公衆電話まで行かなくていいんだー! 」と母は大喜びしていました。この親孝行は大当たり。

3.地域包括支援センターを活用

まだ介護は必要ないけど、「うちの親って、こんな年老いてたっけ? 」と感じるようになった。そのような人には、地域包括支援センターの存在をぜひ知ってほしい。

「地域包括支援センター(通称:包括)」は、地域の高齢者の生活に関する相談を受けつける窓口です。包括には、主任ケアマネージャー(主任介護支援専門員)、保健師(看護師)、社会福祉士の3種類の専門職が在籍していて、さまざまな相談に対応しています。

あまり知られていませんが、要支援や要介護認定を受けていない人とその家族も利用できます。ここがポイント!

今年の初め、母が朝起きて、フトンから立ちあがる時に何度も転んでいたことが発覚! もっと早く言ってくれればよかったのに……。

今思えば、人工関節が入っているせいか「午前中は脚の動きが悪い」とよく言っていたんですよね。もっと真剣に受け止めておくべきでした。

何かよい方法はないかと思い、包括に電話したところ、ケアマネージャーさんが実家を訪問してくれることになりました。母の様子と生活環境をプロの視点でチェックした結果、要介護認定を受けることをすすめられました。

要介護認定を受け、結果が出るまで待つこと2か月。無事、母は「要支援」と認定され、介護保険を利用して、介護予防サービスを使えるようになりました。まさにトントン拍子。

現在は置き型の手すり自立する杖をレンタル中です。かなり頑丈な手すりなので、もう母が転ぶ心配はありません。杖も「倒れなくていいのよね」とかなり気にいってるみたいです。

介護予防サービスの利用料は、あわせて月200円。何かトラブルがあれば電話一本でメンテナンスしてくれるので安心して使えます。しかも、メンテナンス料は一切かかりません。介護用品は買わずにレンタルが大正解です!

何気なく包括に電話をしたことがきっかけで、いつでもケアマネージャーさんに相談できる環境が整いました。家族以外の人とつながることの大切さを母も実感した様子。これからも母のレベルにあわせて、介護予防サービスを活用していく予定です。

実家の近くに包括ってあるの? と気になったら、市区町村のホームページなどで一度確認してみてくださいね。

4.代理人カードを作成

親が年老いて、子どもが気になることランキングの第一位は、ズバリお金

もしものときに備えて、準備しておきたいのが代理人カードです。口座名義人(母)のキャッシュカードと同じように利用できる家族カードで、いわば2枚目のキャッシュカードです。

ただし、この代理人カードには注意点があります!それは、親の判断能力がしっかりしているうちでないと作れないこと。つまり作るなら、なる早(なるべく早く)がオススメです。

代理人カードの発行手続きは無料かつ、カンタンです。母と一緒に銀行へ行き、発行手続きしてから1週間後、母のもとにカードと仮の暗証番号が届きました。カードには「代」のあとにわたしの名前がしっかり書かれています。

親の入院、介護費用は親のお金を使うのが基本です。そのため元気なうちから、親のお金を引き出すルートを確保しておくことはとても大切。

これまで、乳がん、肺がん、人工関節の手術を受けるため、何度も入院してきた母ですが「このカードがあれば迷惑かけずにすんだね」とポツリ。親って、子どもに心配をかけたくない思いが強いんですよね。

今回はゆうちょ銀行でしたが、ネット銀行など代理人カードの取り扱いがないところもありました。親が取引している銀行でも作れるか、一度調べてみるのがよさそうです。

ゆうちょ銀行の代理人カードをもっと知りたい方は、こちらの記事を読んでみてくださいね。
ゆうちょ銀行代理人カードとは? 親の代わりに引き出すルートを確保!

5.見守りサービスの利用スタート

「高齢者見守りサービス」は、親が住み慣れた家で、できるだけ長く暮らせるお手伝いをしてくれます。

親の変化に気づくのが遅れると、わたしの生活に影響が出るかもしれません。母は75歳、何があってもおかしくない年齢。後期高齢者の仲間入りもしましたからね。

そこで母と相談し、「高齢者見守りサービス」を利用することに。とはいえ見守りサービスって、ものすごい数のサービスがあるんです!そこで、まずは選ぶ条件を3つ挙げてみました。

  • カメラはNG、さりげなく見守る

  • WiFiがなくても使えるもの

  • 予算は月3000円以内

この条件に当てはまるものの中から、BOCCO emo LTEモデル Powered by ネコリコを選びました。月額利用料は2970円。ギリギリ予算内におさまりました!ロボットの名前は「エモちゃん」といいます。

さまざまな機能がありますが、中でも部屋の温度や湿度、熱中症の危険などを教えてくれる機能は、とても便利とのこと。

さらにわたしがスマホアプリから「おはよう」「おやすみ」「薬飲んだかな」といったメッセージを送ると、エモちゃんがそのまま音声で母に届けてくれます。そして母からの返事は音声データとして私のスマホに送られてきます。

このような感じで見守りロボットというよりは、双方向のコミュニケーションロボット。さりげなく母を見守るのにピッタリなサービスですね。

ちょっと余談ですが……「エモちゃんはハンバーグが食べたい気分だよ」「エモちゃんは踊りだしたい気分だよ」など、オトボケ発言を連発中です。それを聞いた母は大喜び。ひとり暮らしの寂しさをすっかり忘れてしまったようです。この親孝行も大成功でした!

エモちゃんの魅力をもっと知りたい方は、こちらの記事を読んでみてくださいね。
BOCCO emo LTEモデル Powered by ネコリコレビュー! がんばりすぎない見守り方

おわりに

ここまで母が喜んでくれた親孝行をツラツラと書いてきました。この1年でわたしが大切だなと感じたのは、

  • ほどよい距離を保つこと

  • 親のできることは奪わない

  • 困りごとは積極的にサポートする

そして、定期的にコミュニケーションをとり続けること

まもなく母の日。まずは電話でも、メールでも、LINEでもなんでもいいので、連絡してみてください。その後も1日1回、それが難しければ週に1回、決まった曜日の決まった時間に1分間だけ、親に電話してみませんか?

最初は面倒がられるかもしれませんが、この小さな親孝行が離れて暮らす親との距離を縮めてくれるはずです。

人生初のnote記事、最後までお読みいただきありがとうございました。ほんの少しでもお役に立てたら、ぜひ「スキ」をお願いします。

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