夜更かしして一気に読んだ「天使なんかじゃない」

今日は体調が万全ではなくて、あまり上手くいかなくてへこんだ日。最近は毎日同じことの繰り返しで、以前にはない鬱々とした気持ちになることが多い。
そんな気持ちから脱却できたら、と手に取ったのが「天使なんかじゃない」。好きなYoutuberが紹介してたことをたまたま思い出して、とっても良くて一気読みしてしまった。こんな夜中だけど、この気持ちを少しだけ書き残しておこう。

「天使なんかじゃない」は矢沢あいさんによってかかれた少女マンガだ。それなりに昔に連載されていたマンガだ。私はマンガに詳しくないから知らなかったけど、きっとめちゃめちゃ名作とされている作品なんだろうなあ。

舞台は結構ゆるめの新設高校の生徒会で、主人公達の高校3年間を描いていた全4巻の作品だ。主人公は底抜けに明るいキュートな女の子のみどりちゃん(副会長)。相手の男の子役はまさかのリーゼントの生徒会長。他の生徒会メンバーと共に活動していくんだけど、人物やその他の設定が今となってはちょっとレトロ。しかし、そこもまたこのマンガのラブリーさを加速させている。微笑ましくて応援したくなるラブリーさが心地よくて、ページをめくる手を止めさせてくれなかった。

基本は主人公みどりちゃんと相手の男の子役アキラのラブストーリーだ。ありえないやろ!とツッコミたくなるようなぶっ飛び展開や、ひどすぎるやろ!と苛立ってしまうような行動もあるが、紆余曲折を経て最後は結ばれる。
他の生徒会メンバーもそれぞれくっつき、話は終わり・・・かと思いきや、高校3年生になった彼らの進路についてのストーリーが続き、物語は結末を迎える。それも進路編が結構長くて、決してオマケでつけられたようなものではなかった。

進路編を読んで私はやっと気がついた。ああこのマンガはただの胸キュン青春ラブストーリーではなく、少年少女の成長の物語なんだな、と。
せっかく結ばれたカップル同士が、進路を決めるにあたって岐路に立つ。夢を選ぶか、現状を選ぶか。今まで目の前の出来事をがむしゃらに追ってきた主人公達が、自分たちの将来を考え、さらに大きく成長する。またこの進路編があるからこそ、今までの過程での成長がより実感できる、そんな話しになっていた。

生徒会で活動していなかったら、この仲間に出会えていなかったら、この高校3年間がなかったら、絶対にできなかったであろう決断を下し、違う道に向かって歩き出す。高校で頑張った思い出と、固く結ばれた仲間との絆を心の支えとして、前へ進んでいく姿はとてもまぶしかった。

このマンガを読んで、私は現状を守ることを選びすぎていると感じた。現状を守ってこの先60年生きていったところで何が成し遂げられるというのか。もっと自分の「やりたいこと」に忠実にいきていってもいいのではないか、と思ったし、私は失うことを恐れすぎている。

自分の気持ちに正直に、前を向け。私にも心の支えになる、かけがえのない思い出と仲間がいる。自分を信じて行動するんだ。私の人生はまだまだ長いぞ。


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