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【CEDEC2020】AdobeXDを用いた開発の感想 ゲーム制作小話 #4

ゲームプランナーのみえうです。
ゲームプランナーがゲーム制作にまつわる話を書いていきます。
基本的に超マニアックな話になります。
今回は第4回です。

今回からしばらくCEDEC2020をこすっていこうと思っています。
適当なCEDEC2020のレポートをあさって思ったこと書いていきます。
今回はこれ。

AdobeXDを用いた開発でについてです。今のプロジェクトでAdobeXDを初めて導入してみたんですよ。そんなにうまくいってないので参考にしたいんですよね。ちなみに私のnoteはすべての画像をAdobeXDで作ってます。仕事で使ったら同じフォーマットで量産するの楽だったので使ってます。共有機能使わなければ実質無料ですからおすすめです。

私の社内事情は書けないので比較とかはせずに記事をよんで思ったこと中心になります。今回の記事中で使用している画像はすべて上記の記事から引用させていただいています。また私が企画職なので企画目線です。

向いてるゲームと向いてないゲームがある

画像1

これってα期間のスケジュールですかね?プリプロでメカニクスのコアは完成済み、レベルデザインや運用プランについてもそこそこイメージがある。βのように量産するフェイズでもないように思う。でも一個前の画像に書いてあるんですよね。

画像2

この期間に「なんか違う」「面白くない」が悩みとして含まれている。面白くないの範囲がわからないんですが、これってメカニクスが未完成の状態でプロトタイピングしてるってことなんですかね。

AdobeXDって基本系にはUIの遷移を作るツールなので、UIでUXを確認できるゲームならこの手法で面白さの確認ができるゲームって限られていると思う。
こう書くとXDを用いたフローがゲームに向いてないって思われちゃうか、ゲームのジャンルによってXDを用い制作策と合う合わないがあるなと。例えばモンハンとかSSFのような画面遷移では表現できないゲームは向いてなさそう。最近のスマホでもアクション性が高いもの多いから結構向いてないものが多そうです。
逆にプリコネ系のゲーム、DTCGではないケータイゲームのカードゲームなんかは作りやすそうです。とはいえ最近のポチポチゲーはレベルデザイン(パラメータデザインていった方がいいのかな)が難解で、実装したあとになにも面白くないケースなんてのもありますけど。
とはいえアウトゲームであればどんなゲームでも制作できるのでインゲーム班とアウトゲーム班に分けちゃえばいいのかなと思います。

作る資料が減る

面白さのプロトタイピングについては向き不向きがあるって言いましたが、それ以外の場所は過去のやり方にすべて勝っていると思っています。企画って仕事の半分くらいは資料のメンテナンスなんですよね。作った仕様を最新に保つ、リストを最新に保つ。あまりに他にやることが多すぎて最新を保てないことが多いんですが。XDを用いたワークフローだと画面遷移図と画面リストがいらないですよね。この二つって膨大で作るのも大変だし、メンテも大変。EXCELでやってるなら図の編集は死ぬほどつらい。私は一時期イラストレーターで全部の画面作ってEXCELに貼ってました。誰もメンテできなくなって大変だった。

半端にやると逆に混乱することも付け加えておきます。プロジェクトの途中で導入して、XDを細部のUI調整にしか使わないとかすると逆にコストが増えます。既存のワークフローとちょっと違うと、メンバーごとで工程の認識がずれてコストが上がります。資料の数も変わらないです。

多様な能力がいるなぁこれ

一番の悩みどころはここだなーと思います。初期の精度が最終的な出来に直結するのでよほど力のあるメンバーとやるか、テンプレがあるゲームでやらないと完成度が上がらなそうなんですよね。
上の方で書いたようにこのXDを作る前にゲーム全体のイメージが必要、レベルデザインのイメージが必要、UIのイメージも必要、運用のイメージも必要になります。これXD一個にまとめる技能って結構高い。広く浅くでもダメで、広く深い技術がいる。これできる人限られそうだなともいます。一人で完璧に作る必要は全くないんですけど、どこがしっかりしてないのか、どんな視点がXDにかけているのか程度は理解できてほしい。

おわり

社内で書いたレポートから漏らしちゃいけない部分消しただけなので楽でした!!!

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