キッチン🍴三重の恵み🌿『三年渡邉』リレーコラム⑲伊勢志摩冷凍ver.第二回試食会！

こんにちは！もうすぐ6月になり、学校にもじめじめとした梅雨の空気が流れています。
今回は5月10日と24日に行われた、オンライン会議についてまとめて皆様にお届けします。夏に向けて商品化の目処がたち私達の商品開発もいよいよ佳境です！

挨拶

改めまして、相可高校食物調理科3年生の渡邉です

部活に進路に走り回る日々ですが、最後の高校生活として有終の美を飾れるようによりいっそう頑張っていきたいです！

商品開発のプロジェクトも佳境に入っています。
しかしまだ気が抜けません！
購入していただくお客様により良いものをお届けするために、話し合いに話し合いを重ねていきます。

今回の流れ

①サチージョの問題点

②サチージョの改善案

③おかき揚げの問題点

④おかき揚げの改善案

⑤ポップについて

⑥お手紙のレイアウトについて

⑦初心に帰る！

①サチージョの問題点

5月10日の試食会では、伊勢志摩冷凍さんに作成していただいたサチージョと、相可高校から送った2種類のサチージョを試食しました。


まずは相可高校からお送りしたサチージョについてです。
1つ目の種類は グリーンカレーペーストver.
2つ目の種類は 鷹の爪ver.です。
これはプリッキーヌを入れた時に辛みの個体差が大きく、辛みを調節できないので代わりとして考え出されたものです。 
グリーンカレーペーストを意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、爽やかなピリッとした辛さがプリッキーヌと似ているのです。

どちらも美味しく仕上がり、試食メンバーの間でも意見が分かれたのですが、グリーンカレーペーストver.は味の好き嫌いがはっきりします。
今回はより多くの人に未利用魚を食べてもらうための活動なので、食べやすい鷹の爪ver.を採用しました。

次に伊勢志摩冷凍さんに作成していただいたサチージョについてです。

ボリュームがぴったりで、1人前では夜食にも向いているだろうという意見も出ました。

今回は実際の販売を想定して前回よりも大量に作成していただきました。
それによりいくつかの問題点を発見しました。
○長時間加熱による色の変化 
○小魚の煮崩れ 
○大量生産に向けての作業効率について

写真を入れていただきたいです

大量生産するにあたって加熱時間が長くなることは必須です。しかしそれにより具材の色が変化したり、小魚が煮崩れることがわかりました。
また、実際に販売する際には1日8時間で200人前以上作成する必要があります。しかしこの段階では目標を達成できなだろうということがわかりました。

②サチージョの改善案

この問題点を改善するために加熱方法を変更することを決めました。
まず鍋に入った油にニンニク・鷹の爪を入れて香りを出します。油の入った鍋の中にザルを入れてそこに具材を種類別に入れていきます。火が通ったら具材を取りだし別の具材をザルに入れます。
これにより短時間の加熱で済むので色の変化や小魚の煮崩れを防ぐことができます。さらに具材を別々にしておくため、盛りつけの時に効率よく具材を満遍なく盛りつけができますまた、作業効率が上がるので1日8時間で200食以上作成を達成することができます。

5月24日にはこの加熱方法で作っていただいたサチージョを試食しました。まず彩りが前回よりも良く、お客様に｢食べたい!!｣と思っていただける見た目になったと思います。
さらに改善案として、今まで湯煎で温めていたところを電子レンジで温める方法を提案していただきました。より手軽に美味しく食べていただくための工夫ですね!

しかし前回の課題は改善されていたもののまだ改善の余地はありそうです。例えば塩味のバランスです。具材を入れるごとに塩を入れて全体的に塩がいきわたるように工夫されていたのですが、全体で食べた時に少し物足りないと感じる人も中にはいました。どの程度足していくのか、細かな調節は必要です。

③おかき揚げの問題点

ここまで比較的順調に進んできたおかき揚げですがここでまさかのストップです。
その問題点は2つあります。

○田舎あられのロス問題
○作業方法の非効率問題

1つ目は田舎あられを砕いた時に粉になる割合が大きいことが問題になりました。以前からこの点は心配されていることでした。粉が出にくい砕き方をいろいろ試していたのですが、これといった方法が見つかりませんでした。
今回の三重の恵みのプロジェクトでは未利用魚を活用して食品の無駄を無くすということを目標にしています。商品の開発によってロスが出るのは本来の目標と合いません。
2つ目は衣をつける工程に時間がかかってしまうことが問題になりました。小魚一匹ずつ衣を手でつける必要があり、かなりの時間を必要とします。この作業方法で進めば、大量生産はできないことが明らかになりましたが、良い方法が見つかりません。

④おかき揚げの改善案


この2つの問題からおかき揚げを別の形にできないかという話が上がりました。
いったん今までのおかき揚げはストップして別の形で商品化を目指していきます。

⑤ポップについて

私たちが作った商品をプロのカメラマンの方に撮影していただきました。そしてこちらが西出さんに作っていただいたポップの候補です。

｢やっぱりプロってすごい！｣というのが私たちの第一声でした！
私たちがつくったものがとても美味しそうに見えました。本当にこれを自分たちでつくったのかと嬉しい気持ちになりました。
締めでパスタで食べられることが伝わるようにパスタを和えた写真や、パンと一緒に食べでも美味しいことを伝えるためにパンが後ろに写った写真などいくつかのパターンがありました。
それにより、視覚的に食べ方の提案ができることを学びました。自分たちがいつも選ぶ商品のパッケージ一つ一つに思いが込められているんだなと改めて感じました。

⑥お手紙のレイアウト

私たちの活動を商品を通して知っていただくために、買っていただいた方にお手紙をつけることを予定しています。
そしてついに具体的なレイアウトを西出さんにつくっていただきました！三重の恵みや未利用魚について書かれます。それに加えて私たちのコメントをお手紙に入れることになりました。
絵が得意なメンバーを中心に、寄せ書き風に手作り感・暖かみが伝わるページに仕上げていきたいと思います。たくさんの人が携わって下さって、この商品が作られたことがわかるお手紙をつくれるように私たちももうひと踏ん張り頑張っていきます！

⑦初心に帰る！

実は今回のオンライン会議で気づきがありました。それはふとした雑談から生まれました。

伊勢志摩冷凍の石川さんがFacebookにウツボを載せていたことが会議の中で話題になりました。
現在三重県の海はウツボだらけだそうです。
地球温暖化によりウツボが増えると普段食べない伊勢海老を食べてしまうので、ウツボは駆除されます。そのたくさんのウツボを食べられないかと石川さんは試作してみました。脂がのっていて美味しいのですが小骨が多いため食べづらかったそうです。

未利用の魚は環境によって常に変化します。
小魚がたくさん揚がると思えば、ブリがたくさん揚がることがあります。
サチージョにも、初めは入れるつもりだったギマが入っていなかったり、入れるつもりのなかったブリが入っていたりします。
海で取れる魚が変化することで、未利用の魚も変化するのです。
つまり私たちは魚の種類にこだわるのではなく、漁業の現場の方との連携を図りながら情報をアップデートしていく必要があります。
私たちの未利用魚を減らすという活動の本質に触れて、初心に帰ることが出来ました！

⑧これから

サチージョは塩分の調節やポップの最終確認をしていくことになります。
夏の販売開始に向けて気合いが入りますね！

おかき揚げはまた1からということで、気を取り直して頑張ります！

今回のオンライン会議では商品のセールス方法も決まり、佳境に入って来たことを実感したと同時に、三重の恵みのプロジェクトについて改めて考え直す機会になったと思います。
最後まで初心を忘れず、気を抜かず、美味しい料理を追求していきたいです！