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ウェビナー4分登壇。スタッフ育成について話したまとめ。

わたしは在宅医療支援のお仕事をしています。全国で活躍する、在宅医療を担う医療機関に勤務する事務長さん達が理事をつとめる、一社)日本在宅医療事務連絡会にも所属しています。

日本在宅医療連合学会で事務部門で参加する予定が、オンライン移行によるプログラム編成によって、私たちのプログラムが中止(悲しい)

そのプログラムを法人で、オンラインで無料で提供出来ないか、ということで本日、7月16日20時からウェビナーが開催されました。

このウェビナーは、告知から3日、その上、在宅医療かつ事務部門(さらにFacebookで非公開のグループ内のみ)という、超マニアックな領域での告知にもかかわらず、40名を超える人たちが参加してくれました。すごい。みんな勉強熱心です。こういう人たちが医療を支えています。

理事16名で、「スタッフ育成」「増患対策」「IT化にともなうオンライン診療」をテーマに、理事が持ち回りで話すことになり、なんとわたし、トップバッターでした。

即興で話すつもりでしたので、テロップを用意していなかったのに、みなさんスライドを用意していることが、準備の段階で気づいたので、即興5分で書いた手書きスライドがこれです。

医療従事者あるあるですが、せっかく育てたのに退職しちゃうという話です。スタッフ育成、どうすればいいの?という話題からスタート。

研修が上手くいかない理由、と書いていますが、研修をしても定着しない、やりっぱなしになる背景がこの2つです。①時間がないこと、そして②達成したい目的がないことです。

実は、研修時間を業務時間に組み込まない医療機関は実に多いです。また、達成したい目標が、共有されぬまま「この研修受けたら良いよ」ということで、受けさせられるケースも多いです。

こうなってしまっては、せっかくの研修も何の目的で受けているか判らず、レポートを書いて終わり、ということになります。

そこで、研修のために、つまり、スタッフ育成のためにすることなのですが、先ほどの話の逆をすれば良いです。

つまり、研修のための時間をとることです。当たり前のことですが、少し補足が必要です。ここはウェビナーでは話せませんでしたが、研修のための時間をとるだけではなく、研修の目的と時間が、他のスタッフ間にも共有されていることが必要です。

なぜなら、研修が目的を持って参加しているということで、業務に活かされることを全スタッフも期待してくれるからです。組織に研修内容を活かすためには、参加したスタッフのためのものではなく、研修内容を共有して、組織全体の共有財産にすることが大切なのです。ですので、時間をとる、可視化する、ということが必要です。意外と盲点です。

そして、この研修が目指したい病院像につながっていることを示す必要があります。闇雲に受けるのではなく、病院の考え方に繋がっているという意識。これは、病院の哲学ともつながっていることを示すことが必要です。

それを実現するために研修を受けて、身につけて、業務の質を上げていくことがスタッフのモチベーションに繋がります。単に「受けてみる」ではいけないのです。めざすものにつながるように、研修を設計する必要があります。

スタッフ育成のためには、病院やクリニックのめざすものと、スタッフが目指すものを共に作っていく必要があります。

医療機関が目指すものを共有していく中で、共にcreateしていく作業は、組織の哲学を醸成するプロセスとして非常に大切です。リーダーはそのための環境作りをする必要があります。

では具体的にはどうすれば良いかというのは、組織の文化や風土、今いるメンバーによって変わってくると思いますし、現状把握してから設計していくものだと思いますので、具体例は割愛しました。

簡単に書いていますが、実は研修内容をどうするかよりも、研修を設計するまでの素地作りの方が、大事なんじゃないかと思うのです。

ここに書かれているのは、「そんなことわかっているよ!」と叫びたくなるような、当たり前のことを書いています。

しかし、研修の本質は、研修ありきではなく、何のための研修かどうかを、明確にして、さらにそれが組織全体の役割に繋がっていて、さらに組織全体に貢献する大切なピースである、ということをどれだけ表現して、スタッフ全体に伝えられるか、ということが大事だと思うのです。

研修だけでは無いかも知れませんが、研修がより組織のポテンシャルにテコ入れしてくれるものになるように、できたらいいですね。



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