見出し画像

小学4年生で級長になった話 ~国際女性デーに寄せて~

 今日は国際女性デーです。世界のSNSフィードが毎年この日にすごいことになっていることは認識し、私自身も非営利活動でスポーツビジネス界の女性活躍支援プロジェクトをいくつか実施しているので発信に努めてきましたが、今年ほど新鮮な気持ちで、希望をもってこの日を迎えられたことはありません。

  日本社会が男女平等に向けての歴史的な一歩を踏み出した記念すべき年の国際女性デーに、初心に立ち返り、私が人生で初めてリーダーになった時のお話を書いてみたいと思います。

  今の私をご存じの方は、おそらく驚かれると思いますが、幼少期の私はかなり内向的で、学校では友達には恵まれていたものの、授業中は答えがわかっていても絶対に手を挙げないような子でした。小学3年の時の担任の先生は、私の印象を「全く笑わない子」と感じていらしたようで、放課中にわざわざ私の席まできて一生懸命冗談を言って笑わせようとしてくれたくらいです(それでも笑わない、みたいな笑)。

 もうほとんど記憶がないので、なぜそんな風な感じの子だったのか自分でも解説できないのですが(笑)、もともと集団行動が苦手だったうえ(今もですが)、なんとなく、極度に緊張していただけだったような気もします(かなりアバウト)。 

 そんな私に、転機が訪れたのが、小学4年生の時でした。風邪で学校をしばらく休んでいて、治って登校したら、いきなり級長さんになってしまったのです。 

 もちろん、クラスの選挙で選ばれたのですが、担任のA先生が、私が治って登校するのを待っていてくださり、登校したその日に、「級長に立候補しなさい」と言われました。まあ小学校のクラス級長なんて、日直を毎日やるのとそんなに変わらないのですが、その時の私には「級長」というその言葉が重すぎて、いきなり何を言われているのかわからない状況でした。 

 でも、その選挙には、ある“セットアップ”がされていて、幼馴染で仲良しだったこうちゃん(男の子)が副級長に立候補し、親友のなっちゃんは、書記に立候補することになっていました。当時のクラス役員は、男の子が級長、女の子が副級長というのが通例の時代でしたが(ランドセルも男の子は黒、女の子は赤)、私には「なんで女の子の私が級長なのですか?」と問い返す勇気もなく、こうちゃんとなっちゃんが一緒なら、まいっか、と思って立候補し、当選しました(対立候補がいたのかいなかったのかは記憶なし)。 

 おそらく、風邪が長引いてしばらく登校できなかったとしても、欠席裁判で決まっていたのではないか、というくらい、囲まれた感があった(笑)ことだけはうっすらと記憶していますが、その時に級長の役割としてどんなことをしていたかについては、名札に級長のバッジを付けることと学級会の司会くらいはたぶんしていたであろうこと以外、全く記憶がありません(苦笑)。

 それでも、こうちゃんとなっちゃんのおかげで、他のクラスの級長がみな男の子でも、それほど気にせず級長バッジを付けていられたように思います。嫌な思いをした記憶もなく(そういえば「女性級長」と言われたこともなかったような)、私のリーダーとしての最初の一歩は、リーダーという役割を担っているという明確な自覚や責任感のようなものよりは、楽しい体験でした(単に幼馴染とちょっと違う遊びをしていた、くらいの感覚でした)。

 それから、「教室で笑えなかった」私は、中学のバスケ部で仲良しの友人たちに「みえの歌つくったから歌ってあげる!」と突然囲まれ(いじめじゃないよ)、「♬底抜けに明るくて ♬底抜けにお人良し ♬だっけーどちょおっぴり ♬おっちょ~こちょい!」と合唱してもらえるまでに成長します(成長なのか、なんなのか、しかもそれサザエさんの完コピでしょ!笑)。そしてそのおっちょこちょいキャラを最大限に活用し(笑)、中学、高校、大学となんとかバスケ部キャプテンを務めることができました(支えてくれた友人たちには感謝しかない)。そして、社会人になってからも、起業してからも、自分の人生を主体的にリードする選択ができているのは、あの小学4年生の小さな小さなリーダーの経験がとても大きいのではないかと思います。

 だから貴重な機会をくださったA先生と、私につきあってくれたこうちゃんとなっちゃんには、本当に感謝しています。帰省してご自宅の近くを通る時はいつも、お元気かなあ、と思い出しますが、今度お会いできる機会があったら、是非ゆっくりお話したいです。

 そして、私が頂いた貴重な楽しいリーダーとしての経験を、今度は私が多くの女の子や若い女性に与えられるように、今後も活動に邁進したいと思います。

Next Big Pivot 代表理事としてのご挨拶はこちら。

https://www.facebook.com/nextbigpivot/posts/2027716327384333


最後までお読みいただきありがとうございます。サポートいただけましたら、DV経験のある子どもたちのためのスポーツ活動に大切に使わせていただきます。