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初恋話~ミエハルと呼ばれて~

五十路の中年男が語る恋愛話なんて、興味が沸きにくいと思いますが(苦笑)、人は誰でも、人を好きになるものです。…よね?(^_^;)


最初は親、次は保育所か幼稚園のお友達 or 先生。
そのうち小学生になって、男と女は違うんだと気付かされ、多くの方は自分の持つ性とは違う性へ興味を持ち、異性を好きになるのだと思います。
それが心の中で昇華され、ナニかをキッカケに異性への興味が最初のピークを迎える頃、今思い出しても胸が熱くなるような初恋をする、そんな経緯を辿って挫折したり、時には思いが通じたりして色々な経験を積んで大人になる、人間はそんな生き物ではないでしょうか。


時に、同性を好きになる方もいらっしゃいますが、これとて他人を好きになるという点では同じな訳で、人は他人を好きになるように設計されていると考えれば、みんな同じです。

序章的幼少期

上に書いたテンプレの如き人生を歩んで参りました(笑)
幼い頃はお母さん大好き、将来はお母さんと結婚すると言ってました(;^ω^)

お母さん大好きから卒業すると、今度は幼稚園の先生大好きに変わりました(^▽^;)
年少時の担任の先生のことはよく覚えていないんですが、年長時の担任の先生のことが好きだった私、父親がワザとからかうように、○○先生と結婚しようかな~とか言うと、顔を真っ赤にして父親に猛抗議していたそうです(笑)
なんとその年長の時の先生とは、今も年賀状のやり取りを続けさせていただいています。このご縁は大切にしたいと思っています。

その次は小学3年生の時。同じ班になった岩田さんという女の子が可愛かったんです。
なので、ある日の放課後、何故だか
「俺、岩田さんのことが好き」
と言ってしまったのを覚えています。
すると、他の男子も、俺も俺もと岩田さんへの告白が始まってしまい、岩田さんは顔を真っ赤にしながら「ありがと」「ありがと」と一人一人に返していました。
これは恐らく、思春期をまだ迎えていないので、ただ単純に可愛いから好き、というレベルの、胸熱な恋愛には程遠い「好き」ですね(^_^;)
なので付き合うとか、フラれるとか、そんなことは全く起きず、みんなが俺も、俺もと告白した翌日以降も、同じ班でみんな仲良く小学校生活を送りました(笑)

胸熱の初恋~ミエハルの由来

さて私は小学校卒業までを横浜市で過ごし、小学校卒業と同時に広島県大竹市へと父の転勤に伴い、引っ越しました。昭和58年春のことです。
誰も知り合いのいない中、中学校へ進学したのですが、少しずつ共通の趣味を持つ友達もできてきた頃、事件が起きました。
私の中学校は1学年4クラスあり、私は1年1組だったんですが、1年3組の女子数名が、1組に仲良しの子でもいるのか、よく休憩時間に遊びに来ていたんです。
ある日、いつものように3組の女子数名が休み時間に私の1組にやって来たんですが、ふとその中の1人と目が合いました。すると
「ねえ、キミ。見栄晴に似てるって言われたことない!?凄いソックリ!ミエハル君って呼んでもいい?」
と、教室中に響き渡るような声で私に声を掛けてくれたんです。
するとまず同じクラスでも、少ししか友達がいなかった私の所へ、みんながやって来ました(^_^;)
「あっ、ホンマじゃ」
「似とるね、そういえば」
「ミエハルじゃ~」
と騒がれ、一気にクラス中に、横浜から来た転校生は見栄晴に似ていると広まり、あだ名はその日からミエハルに決定です(苦笑)

そんな噂はまず同じ学年にパーッと広まります。
「横浜から来た転校生が芸能人そっくり」
休み時間になると、他のクラスから1組へと、芸能人に似てる転校生は誰だと見に来るようになりました(;´∀`)

続けて上級生にも噂が広まります。
「横浜から転校してきた1年生に、芸能人そっくりの格好良い男子がいる」
噂というのは罪なもの、勝手に尾ひれがついて拡大解釈されていくものですね。
昼休みには2つ年上の3年生まで、1年1組に私を見に来るようになりました(;゚Д゚)
噂を信じてやって来て、
「なんだ、格好良くないじゃん。見栄晴には似てるけど」
とガッカリして帰っていく女子の3年生もいらっしゃいましたが、決して私のせいではありません。

ともあれ、「ミエハル」というあだ名が中学時代に私に授けられて以降、高校に行っても、大学でも、就職先でも生き続け、特に仕事で初対面の際の挨拶には重宝しました♫

さて私に「ミエハル」というあだ名を付けてくれた1年3組の女の子、Tさん。この女の子が、私の初めての胸が熱くなる初恋相手となるのでした。
休み時間ごとに私のクラスに来ては、
ミエハルくんって、どんなテレビ見てるの?
ミエハルくんって、何時頃寝るの?
ミエハルくんが住んでるのはどこ?
と、質問攻めにするのです。

私はアッサリ陥落し、このTさんが好きになりました💘

それまで女子に対する免疫がない私は、当時購入していた学研の中1コースに、好きな子と両想いになるおまじないとか出てたら、速攻で試してましたし(笑)
デートするにはどこがいいかなとか、妄想は膨らむばかり!
その頃、私は部活は新聞部に入ってたんですが、ある意味ブラックな部活(いつか明らかにします 笑)だったので、よくサボってました。
反面Tさんは女子バレーボール部だったので、まさしく村下孝蔵さんの「初恋」を地で行く、”放課後の校庭を走る君がいた”“遠くで僕はいつでも君を探してた”状態でした。

失恋

とにかくTさんのことが大好きで、広島で初めて出来た親友に、Tさんの家の前まで連れてってもらったり(←ヤバいって)、Tさんがあまり1組に来なくなったら、今度は私が用もないのに3組の前をうろついてみたり(笑)
Tさんへの思いは募るばかりでしたが、ある日衝撃的な一報を知りました。

「Tさんは同じクラスのYと付き合っている」

その信じたくない知らせは、その2人が一緒に下校している場面を偶然にも見てしまったことで信じざるを得なくなり、私の胸熱の初恋は、失恋で終わりました。2学期に入ってすぐだったので、昭和58年9月頃でしたね~。

もちろん最初はショックでしたが、まだまだ青い13歳男子、割と立ち直りは早かったように思います(笑)

という展開で、初恋はジ・エンドとなったわけですが、私に付いた「ミエハル」というあだ名は、単なる転校生だった自分の存在を学校中に知らしめたんだから、Tさんのことを忘れるなよ、初心忘るべからず!という思いがあります。

何年か前、中学校の同窓会があったんですが、Tさんは来ませんでした。30数年ぶりの「ミエハル君!」を聞いてみたかったな。次回の同窓会に期待したいです。

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