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私をスキーに連れてかないで

富山で就職した1年目、私を一番困らせた質問が、

「スキーどれくらい滑れる?」

でした。

その都度私は、横浜と広島で過ごしていたのでスキーは全然出来ませんと答えていたのですが、ついにその言葉で断れなくなったのが、忘れもしません平成5年12月11日(土)!

あまりに「滑ったことがない」を繰り返すものですから、職場のベテランスキーヤーの方が、「俺が教えてやる!」とばかりに、職場若手数名を連れて、日帰りスキーツアーを企画され、ミエハルは必ず参加するようにと念を押されてしまいましたw(゚△゚;)w

集合時間も朝の5時という、当時の私には考えられない鬼早朝っぷり(笑)

社会人1年目なんて、土日は朝9時に起きたら早起きの部類でしたからね~。

ともかく行かざるを得なくなってしまったので、私は考えうるスキー道具を買ってみたのですが、全て大外れ(苦笑)

何しろ軍手長靴雨合羽だけでスキーをしようとしていたんですから、笑われて当然です(〃艸〃)

結局スキー場でフルセットレンタルすることになり、痛い出費となってしまいました。

そして早朝に出発し、憂鬱な気分で到着したスキー場は、新潟県は妙高杉ノ原スキー場!

私の目の前に広がる、真っ白な急坂!

さらに憂鬱な気持ちで、スキー道具をフルでレンタルし、着替え終わった後、なんとスキー靴ってのは歩きにくいんだ…と、徒歩10秒で靴擦れを起こしながら皆さんが待っている場所へと辿り着きました。

もちろん私のようなドが何個も付く初心者がいるから、最初は初心者コースですよね?

と思いきや、リーダーはいきなりゴンドラの列に並ぶじゃありませんかΣ(゚Д゚;エーッ!

そしてゴンドラに乗り、上へと上がりながら、途中からはすごい濃霧…。当然ドが何個も付く初心者の私はビビりまくりです(O_O;)

いざゴンドラが頂上に着き降りてみたら、濃霧に加えて吹雪!

私の気分は松鶴家千代若師匠の定番ギャグ「もう帰ろうよ」状態でした。

そんな初心者を置いて、悪条件の中でもスキーを滑れる皆さんは、とっととゲレンデを下っていきます。

わ、私はどうなんの?w(◎o◎;)w

そこでリーダーが登場します。

「ミエハル君、俺に任せとけ!先ずは足をハの字にしてだな…」

言われるがまま、内股状態になりました。

「そこで膝に力を入れて、グッと体を前に倒すように…」

出来ません!なんで体を前に倒さなきゃいけないんですかー!

「そうすれば自然とスキーが滑り出す…」

ドテッ!!ミ(ノ_ _)ノ

何度か基本姿勢を教えてもらいましたが、恐怖心が先に立って、体を前に倒せないんです。

「仕方ない、俺がミエハル君の背中に付くから、スキー板を俺の板に合わせて滑ってみよう」

という展開になり、私の背後にリーダーがピタッとくっ付いて、スキー板のハの字型になり、ゆっくりと前傾姿勢になるように体重を掛けてこられました。

この時も怖かったですが、何とか少しずつ滑り出しました。

ようやく下へ向かえる、と思った矢先!

濃霧で見通しが悪い中を、ぶっ飛ばすように滑ってきた上級者(と思われる)が、我々に激突!(ノ-o-)ノ ☆(o_ _)o

見事にリーダーのスキー板が折れてしまい、滑走不可能になってしまいました(私のレンタル板は無事でした)。

しばらくリーダーは、激突してきた加害者と話し合いしてましたが、スキー板代を弁償してもらうことで話がついた模様でした。

そして私は…

「ミエハル君、教えてあげられなくなったから、ゴンドラ降りた所まで戻って、事情を言ってゴンドラで降りてくれよ」

リーダーはそう言うなり、折れたスキー板のまま、ゲレンデを滑って、濃霧の中に消えていきました。

わー、凄いテクニック♪

じゃなくて!

取り残された私は、スキー板を必死に外し、濃霧の中をゴンドラ乗り場を求め彷徨い歩きました。もう方向感覚も分からないんです。
濃霧のれゲレンデを上下左右彷徨い、やっとゴンドラ乗り場を発見した時の喜びと来たら♪(*^_^*)ゞ

ですが1人でゴンドラに乗って、これからゴンドラに乗ろうという人が列をなしている横を、歩いて通り過ぎるのは恥ずかしかったです(*ノωノ)
先に滑り降りていた皆さんとも、やっと無事に合流しました。


そこで丁度昼食のタイミング。


私は究極に空腹だったので、なんでも奢ってやるという上司に甘え、カツカレー大盛りを注文しました。


そして午後。

もうスキーは懲り懲りになってた私σ(゚ ゚ )

「私はこの休憩所でずっと休んでますので、皆さん滑ってきてください」

と言ったのですが、リーダーはあんな怖い思いしたもんな~理解を示してくれたものの、なんと同行していた超絶美人で準ミスとやまにも輝いたことのあるYお姉様が、

「じゃあアタシが教えてあげる。ミエハル君、初心者ゲレンデで練習しよっ!」

(✯ᴗ✯)(✯ᴗ✯)(✯ᴗ✯)←私(笑)

嗚呼、男ってなんて単純なんでしょうか(^_^;)
ゼ〜ロ〜だったやる気が復活して、Yお姉様のご指導を仰ぐ事にしました⛷

「最初は膝を折って、前に体重を掛けれるようになろうね」

と、丁寧に教えて下さるお姉様💖

でも恐怖心が先に立って、前に体重を掛けられないんです(。ŏ﹏ŏ)

そしたら私の前方に立って、そのままでは届かない微妙な位置で両手を伸ばしてくれ、

「私の手を掴む位に、ストックを使って体を前に倒してみて」

男…いや、私はバカですから、そんな言葉を掛けられたら頑張らざるを得ません。

濃霧の山頂でスパルタ教育を受けるよりも、よっぽどYお姉様の指導の方が、私にはスーッと入って来ました。

最後はリフトに乗り、初心者ゲレンデをジグザグに下りてくる練習をしたんですが、その時もYお姉様は私の背後に密着してくれ、私の脈拍は上がりっぱなし!↗️

そろそろ帰ろうという頃には、私は何とか初心者ゲレンデなら、10m位は滑れるようになりました(^_^;)

Yお姉様、その節はありがとうございました💖


ですが!


やっぱり私の中のスキーに対する恐怖心はこの日だけでは拭えませんでした。
最初に濃霧の中で激突事故に遭遇したのが、トラウマになってしまったようであります(。•́︿•̀。)

私がスキーをちゃんと滑れるようになるには、もう少し時間が必要でした(^_^;)

最終的には、中級コースなら大丈夫にまで進化するんですが、平成5年〜6年の冬の段階では、頼むからスキーに私を誘わないで下さいという状態でした💦

元々体育が不得意ですから、スキーに慣れるのに時間が掛かるのも当然ですね(苦笑)

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