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うつ病の仕組み・治療について

はじめに

以前書いた記事をひとまとめに再編しました('ω')ゞ

自宅にいる時間が増え、年々増加していたうつ病の発症率に拍車がかかりました
自分が以前調べた知識を元に、なるべく各病院や学術的な根拠のあるサイトを確認しつつ自分が重要だと思うことをまとめました
病気の症状や状況、向き合い方は人それぞれで何が正解とかはありません
あくまでも、うつ病の仕組みやアプローチの仕方にこういうやり方もあるということを知ってもらえたらと思います


精神科や心療内科に良いイメージを持っていないことがあるという話

自分の症状、状態を軽視したり、周りの人の目が気になってしまう人、あるいはそもそも病院へ向かうことが困難なケースもあります

突然ですが「病気かそうでないかの基準」は何だと思いますか?

私は「日常生活を送るのに支障をきたしているか」だと思います
日常生活を送るのが問題ないなら、依存症だろうと障害を抱えていようとも大した問題ではありません

逆にどんなことでも支障が出てしまっていては大問題です。人生を左右しかねません
それに大抵の支障は病気として研究、登録され、治療方法や対策の仕方も見つかっています。だから似た例を参考に対処するのです
困ったら医療機関へ行って良いんです。私達は皆その権利を持っています

それでも最近は特に、医療関係の方々の苦労が耳に入りやすかったと思います
医療に関わる方々の負担が心配ならカウンセラーを頼りましょう。海外では夫婦喧嘩でもカウンセリングを受けるくらいだそうですよ
それくらい気軽でいいんです。というより夫婦喧嘩であっても人生を左右しかねない事を知っているのだと思います

また実際には、精神科に通ってる人は一見健康そうに見えるような人達が沢山いますし、自分もADHDの薬が精神科で出るので、うつ病に関係なくとも定期的に通っています(''ω'')ノ
それに周りの目を気にする必要もありません。他人は思う程他人に興味を持っていませんし、最悪でもその人たちが本当のことを知らないだけで、やはり気に留めてやることは全くありません
(分かっていても感覚がついてこないのが常みたいな所はありますけどね...w)

また通うことが困難な方はまず短期的な休養や考え方の見直しなど、出来るところから少しずつ始めていきましょう_(:q」∠)_
金銭的な面も、様々な支援制度(自立支援など)やジェネリック医薬品(廉価版で効果も同等)がありますから、ハードルはある程度下げられるのではないかと思いますよ
これも受ける権利を持っています


うつ病の原因と仕組み

主な原因
過剰なストレスは言うまでもないでしょう_(:3」∠)_
でも、何か一つの大きな問題に困って、うつ病になると思っていませんか?
誰かの死や挫折、いじめなどです

実際はそういった誰が聞いても壮絶だと思うようなものでなくとも、うつ病になることが良くあります

例えば、大小様々な問題が少しづつ積み重なっていき、気付いたら上手く行かないことやしんどいことが増え、いつしかうつ病になっていた...

これも過剰なストレスを受けていると言えます_(xq」∠)_

他にも、身体の他の病気や痛みなどがうつ病を引き起こしたり、加齢や生理的な問題、季節性といったものが原因であることもあります
なので心因的な心当たりが無ければ、そちらを疑ってみても良いかもしれませんね(*‘∀‘)

それから、うつ病になりやすい性格という場合が多いことも知られるようになってきました
でもうつ病を治すのに性格を変えなければならないと思っていませんか?

性格の部分だけが取り上げられ、肝心な部分が抜け落ちてしまっているのです( ゚Д゚)

「うつ病になりやすい性格」それは詰まるところ、ストレスを受けやすい価値観やストレスを増幅させてしまう様な考え方、癖をいくつか持っているということです

何もいきなり性格を変えようとしなくとも、考え方が一つ変わるだけで結構なストレスの減少が期待できます


仕組み
簡単に言えば、脳が正常に動作していない状態です
例えば、水路で水力発電をして機械が動いているとします
ある日災害で水路の一部が壊れました
そしたら水の量は減り、充分な電力ではなくなるので、機械は正常に動作できないですよね

うつ病の場合、ストレス(災害)で神経伝達物質(水の量)が減り、脳の働きが低下します

気の持ちようではなく脳の異常なのです(伝わったかは分からないですがw)

そして、それが様々な症状を引き起こしたり、さらに問題を引き起こしたりして、また正常に動作させなくしていったり...

抗うつ薬はその神経伝達物質の量を整えることで脳を働けるようにするのが目的です(''ω'')ノ
そして多くの場合、抗うつ薬を飲んで満足してしまいがちだと思います

抗うつ薬では、3割近くの方が”症状が落ち着いた状態”になるそうです
裏を返せば、7割以上の方々は治らなかったり、再発してしまう可能性がある
ということがわかります


うつ病の治療に大事なこと

大きく4つに分かれます。全て重要です

環境の調整
充分な休息と段階的な社会復帰
治療薬の服用
性格、考え方の調整

これらを順に見ていきましょう_(:3」∠)_

「環境の調整」
どういうことかと言うと
「ストレスの原因である場所や人たちから離れる」
「よく関わる周囲の人々に理解や助けをお願いする」
このようなことを指します

「ストレスの原因から離れる」というのは転職や転校、引っ越しなどで、物理的にその生活圏から離れることです
休職するだけでも、一時的に離れることはできます
しかし一度うつ病になると、治った後でも普通よりうつに戻りやすいため、原因によっては部署替えや転職をすることが望ましいかと思います(''ω'')ノ

また、「周囲の理解、助けを得る」というのはとても大事なことです
「お仕事、頑張ってね~」などの何気ない言葉ですら、うつ病にかかっているとプレッシャーになったり、負担になったりすることが多いのです
なので近しい人ほど配慮してもらわないと、治りが遅くなります

「弱音言ってないで、仕事行って来なさい」なんて家族に言われた日には、「家族にすら理解してもらえない」と心が粉々に砕けている所を粉末にすりおろされて、どぶにぶち込まれた様な気持ちになります( 一一)
それが日常的に行われれば致命的に治りを妨げ、治るものも治らなくなるでしょう

また、友人に頼るのが忍びないと感じるのではないかと思います
私もそうでした。その結果、症状が良くなってからでも、なかなか友人と連絡を取れませんでした
でも、ついこの間話した際に「頼って欲しかった!」と言ってくれました
たまにlineで話を聞いてもらうだけでも違ったと思います
それに多くの人は友達から頼られると嬉しいものです
うつ病であることをカミングアウトするだけでも全然違いますし、「知った上でそれでも友達でいてくれている」という感覚はとても大きく、必ず治療の助けになってくれます_(:D」∠)_


「充分な休息と段階的な社会復帰」
症状の重さや会社の規定などによって、取れる休養の期間は変わってくるでしょう
症状が軽度でも最低1ヶ月。3ヶ月~半年は休めることが望ましいです
(医師に診断書を書いてもらうことで、大抵はある程度の休みを取れるのではないかと思います)

長期的な休養が必要な理由は簡単で、治療を始めてから1年以上は症状が悪化しやすいからです(疲れ切った神経を休める意味もあります)
だいたい1~3ヶ月ほどで症状が軽くなっていき、半年以上をかけて安定していきます
そして1年から2年を超えて、ようやく元の生活感になっていきます_(:q」∠)_

そこで多くの場合は、半年以上経って十分に安定したら復職を目指し始めます
障害者職業センターをはじめ、一部の病院やクリニックなどでも復職をサポートする「復職(リワーク)プログラム」が行われていて
復職に向けて、生活リズムの改善やセルフケアの方法について学べたり
実際の業務に近い作業で徐々に慣らしていったり、本人と雇用事業主、主治医と相談してどのように復職していくか、すり合わせてくれたりもする様です

また、それに頼らない場合でもいきなり元に戻すのではなく、働く日数や時間を減らして段階的に復職することが望ましいです


「治療薬の服用」
治療には主に抗うつ薬が使われ、必要に応じて抗不安薬や睡眠導入剤、その他治療薬が処方される様です
また、それぞれ色々な種類があります

副作用をはじめ心、脳に作用する薬への不安や懸念がある人もいると思います_(:3」∠)_
そういう場合は主治医に相談しましょう
というより不安に思う場合の方が多いと思うので、丁寧な説明や効き目の弱いものから試したり、量を少なく試すなどしっかりと対応してくれるはずです
それに効果は一時的なので服用をやめることで自然な状態に戻れます

ただし必ず医師に相談した上でやめてください
副作用がきつければ相談すれば、必ず数を減らしたり、別の薬を試したり、治療薬での治療をやめられます
(もちろん、副作用があまりにもきつかったりアレルギーが出るなど明らかに急を要しそうな場合は直ぐに中止した方が良いと思いますが...(;'∀') )

急な服用量の変動は症状の再発や悪化だけではなくて、別の副作用を起こすことが多いので、なるべく医師の指示に従ってやめるようにしましょう


逆に一時的な効果なのに治るものなのか?と思うかもしれませんね(; ・`д・´)
凧あげを想像してみてください
わーっと走って成功したら空高く飛び、そのままどんどん高く上っていく
反対に何度頑張っても上手く上がらない時もあるでしょう
まあ、大体そんな感じで、服用して軌道に乗りそのまま順調に治ることもあれば、そうでないこともあります

というよりは上に書いた通り、治らない場合の方が多いようです
その時にうつ病を水路と水力発電の機械に例えました

例えば、水路で水力発電をして機械が動いているとします
ある日災害で水路の一部が壊れました
そしたら水の量は減り、充分な電力ではなくなるので、機械は正常に動作できないですよね



「性格、考え方の調整」
薬で水の量(神経伝達物質)を増やすだけではなく、水路の補修や補強(考え方の調整)をしなければ、別の災害が来たら被害は拡大する一方です
また、考え方は癖みたいなものです。変えたくても一筋縄では行かないことの方が多いと思います_(:/ 」∠)_

そしてそれを手伝ってくれるのがカウンセリングです
多くの場合、彼ら自身が何か特別なことを施すのではなく、私たち自身の考えや対策方法、今後何をしていくか...そういった物を考えるサポートをするだけです
もちろん必要に応じて分析や治療法を試したり、何もしていないように見えて実は来談者中心療法を採用しているという事もありますが、医学的な根拠のある方法しかあり得ないので大丈夫です

また、認知行動療法という言葉も聞いたことがあるかもしれません
それも結局、有効な習慣を作ったり、苦手なものを少しづつ慣らしていったりする様な、私たち自身ができる範囲内で、問題に対して行動していく物がほとんどだと思います

自身が納得し、合意し、信頼できなければ効果は出にくくなるかと思います
(もちろん無理に信用しようとしなくても良いですし、信用できそうな人に当たるまでガチャしてもよいでしょう(=゚ω゚)ノ  医師に対しても同じことが言えます)

大切なことは、自分が主体的に判断していくことになる、ということです
(余談:忍野メメの"人は一人で勝手に助かるだけ"とはよく言ったものですね。他人が他人を救済してやるなんて事はできなくて、結局本人が現状を変えたいと決心しなければ何も変わらない訳ですから…もちろん助力が無意味という意味では決してないですが)

それでも心配な方は自分で考え方の調整にチャレンジしてみると良いと思います
思いのほか、自身が何度も立ちはだかってきて大変です

大学をやめた経緯の記事でも書きましたが、休養中も何かやらないといけないんじゃないかと思ってしまい、でも皿洗いや風呂に入ることすら重たいことのように思えてなかなか出来なかったり

自分はゲームが大好きでしたが、うつ病以降はゲームが楽しめなかったり、勉強や散歩をしないと行けないと思いながらもしんどくて、ネットフリックスでアニメや海外ドラマなどを大量消費していました

他にもバイト先の人に「1年中休めるなんて楽でいいね」と言われ、その人に悪意がある訳ではないことは分かっていても、心にグサッと刺さったりもしました

うつ病について沢山調べ、考え方が変わってから休み始めました
それも数年単位の長い休養があったからこそ、特に治療薬を服用せず今の健康的な状態へ来れました
治療薬に頼らずとも決して治せない訳ではないですが、多くの人は何年も休養を取ってはいられないと思います

だからこそ、医師や専門のカウンセラーに相談して自身に合った治療方法を探していって欲しいと思います(*'▽')


まとめと補足

さて、ここまで大変長かったですね 読んで下さってありがとうございました
但し書きばかりになってしまってますが大事な事なのでもう少し書きますw
うつ病など心理的な病の治療は本当に難しいものです
難航しても決してご本人が悪いわけではありません。医師が悪いわけでもないという事もよくあります。この世界では双方共に悪くないということが往々にしてあるのです
相性が悪いという事もあり得ますし、自分を責めず、他人を責めず、色々な事を試して自分に合う方法を探して気長に向き合って行って貰えればと思います

あとは、まず自分で自分のことをケアし、大切に出来る様になる所を目指すのが良いと思います
余裕が出来れば自然と出来ることは増えていきます

これも大学を辞めた経緯の記事で書いた事と若干被りますが…
”自己肯定感”という言葉に惑わされやすいですが、大事なのは自分を肯定する事ではないと思います

自分を”否定しないこと”が大事です
自分にとって世界で一番身近な存在は自分自身です
その自分を否定され、いつしか自ら否定するようになっていることが多いと思います
自分の場合はその”否定”を否定することで”否定しない”、つまり受け入れる方法を身に着けました

“自分は素晴らしい、凄いんだ”と言うのではなく
“素晴らしくなくてもいい、凄くなくてもいい”と思えることが重要なのではないかと思います

拙い記事ですがこれらが何か少しでも良い影響になったらと祈っています



参考にしたサイト

https://www.smilenavigator.jp/utsu/about/
https://www.cocoro-h.jp/important_person/initiation_support/treatment.html
https://utsu.ne.jp/treatment/approach/
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/promotion_4.html

https://www.toho-u.ac.jp/sci/bio/column/029758.html
https://academist-cf.com/journal/?p=6352
https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%AC%E3%82%B9#.E3.82.B9.E3.83.88.E3.83.AC.E3.82.B9.E8.84.86.E5.BC.B1.E6.80.A7.E4.BB.AE.E8.AA.AC
https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/71/0/71_1AM004/_pdf/-char/ja
https://www.cnn.co.jp/fringe/35127565.html
https://gentosha-go.com/articles/-/25219

https://media.relook.jp/mind-fullness/590/#%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81
https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/column/15/050800004/071000139/



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