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ないものねだりの「恋愛」、ありのままの「結婚」。


夫と初めて出会った時、
「ああ、自分と同じ人間だ。」と思った。

話をしていて意見が合ったと言うわけではなく、私の視界に初めて夫が入ってきた時にそう思った。ちょっと、スピリチュアルな言い方になるが、雰囲気とか、オーラとかそんなもの。

それが、結婚へとつながり、幸せな今があるので、人生どうなるかわからないものだ。


この記事が、恋愛や婚活で悩んでる方への、ひとつのヒントになりましたら幸いです。


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27歳、私はどうしようもなく途方に暮れていた。

長らくお付き合いしたフランス人の彼氏となくなくお別れすることになり、今日をどう生きようか、明日は生きられるのかと、毎日が生きるので精一杯だった。
彼のような人と出会うまでに24年かかったのに、また結婚したいと思える人に出会うまで20数年かかるのではと恐怖に駆られ、出会いの母数を確実に増やすために、結婚相談所に入会することに決めた。(女性は切り替えが早い。)

年齢も結婚適齢期で、相談所のカウンセラーの方は私が成婚退会するまで、そう時間はかからないだろうと言ってくれた。私もそうなのかなと思っていた。


だが、1ヶ月、3ヶ月と経ち、お見合い(初デート)と仮交際(何度かデートをする間柄)の経験が増えるばかりで、毎日が疲労状態だった。
ようやく、2人の方と真剣交際(結婚前提にお付き合いをすること)に進んだが、成婚までのご縁には恵まれなかった。

その頃には、入会から5ヶ月、出会った方の人数も50人を超え、訳がわからなくなっていた。いわゆる婚活迷子状態だった。

このまま婚活を続けても、良い方向に進む気もせず、お世話になった相談所には休会を申し出た。



少しの休息期間を挟んだのち、マイペースに続けられそうな結婚相談所、真剣度の高そうなマッチングアプリと友人の紹介で、細々と婚活を続けた。(女性は切り替えが早い。)

ありがたいことに、とても優しく話の合いそうな方と何人か出会うことができた。以前のゴリゴリ相談所でさらにズタボロになった精神は、次第に和らいでいき、なんとなく自分の心が戻ってくるような感覚もあった。


そのタイミングで出会ったのが、今の夫だ。

新しく入会した相談所の紹介で、私たちは出会った。当時私28歳、夫33歳。
事前情報として、特に共通の趣味や話題があるわけではなさそうで、正直なところ、あまり期待はしていなかった。
が、会ってみると、私たちは同じような口調で、同じようなテンポで話し、昔から知っているかような親しみやすさがあった。


ご縁とは不思議なもので、夫と出会って半年で結婚に至った。お互い結婚を望んでいた相手だったということが、まずは大きいが、ほんとうに気の合う相手とは、気づけば何事もトントン拍子で進むものなのかなとも思う。


私たちがお互いに相手を選んだ、いわゆる結婚の”決め手”というものは、特にない。強いて言えば、最初からそうだったという回答になるのかもしれない。

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婚活のスペシャリストなる方に言われた言葉がある。


「相手に対して、自分と違うものを求めるのが恋愛。」

「相手に対して、自分と同じものを求めるのが結婚。」


結婚して2年、その意味が今ひしひしと分かる。

私と夫は、お互いに人間が好きな人間だ。
同僚や友人、ご近所さんと話をするときに、同じくらいの敬意を相手に払っているように思う。

だから、夫に対して、「そこまでしなくても」とか「もうちょっとこうしてあげたら」とかがない。安心して、任せられる絶対的な信頼がある。
そんな夫から、「さすがだね」と言われることがあると、とても嬉しいし信頼されてるなと私も感じる。


これからも、ゆっくり、今ある愛に感謝して、2人で育てていけたらいいな。





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