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時短勤務側じゃない人間として働くということ。

昨今、産休育休や時短勤務の在り方についてのニュースが多い。
少子化対策、子どもの教育環境を国が考えてくれるのはありがたいこと。


一方で、複雑な気持ちにもなる自分が居る。

私は今年10月まで正社員として勤めていた。結婚して子どもを授かることを考慮して、産休育休が充実していた会社に就職をした。

入社して間もない頃、独身女性ばかり働いていることに気が付いた。何人かが産休育休に入っているのだという。噂に聞いていた通り、お休みを取得されているのだと思って、少し安心した。



仕事にも慣れ忙しくしていた頃、同じ部署の女性A子さんが一人産休に入った。フルタイムの女性3人と男性1人の4人で回していた仕事が、3人で回すことになった。かなり忙しい時期だったものの、なんとかなっていた。

程なくして、産休明けの女性B子さんが復帰して、時短勤務になった。お子さんが保育園に慣れるまで、休みや早退しがちではあったものの、なんとかなっていた。

その後、男性1人が部署異動になり、A子さんが復帰して、時短勤務になった。

私たちの部署は、フルタイムの女性2人と時短勤務の女性2人になり、全体的な仕事量も増えた。時短勤務の2人は、お子さんの体調によっては、いつ早退・お休みするかわからない。回復しないときは、1週間のお休みが続くこともあった。

さらに、A子さんは高齢の出産であったため、両親の介護が重なり、B子さんは第二子妊娠による体調不良で入院をして、会社にほとんど来ない時期も重なった。

彼女たちの仕事は、フルタイム勤務2人がもらうしかなく、なんともならなかった。当然無理をするので、体調を崩したが、それでも仕事に行かないといけないというプレッシャーがすごかった。


当時、私は結婚はしていたものの、子どもは授かっていなかった。
子どもが居れば、当然予期せぬ出来事があることも分かっている。けれども、”時短勤務ではない側”としての、どうしようもないこの憤りを、どこにぶつけて良いかわからず、日々悶々とするしかないのは、正直しんどかった。

子どもを育てながら働き続ける”母”を称える特集番組やニュースに、嫌悪感さえ覚え始めていた。

会社には、状況を改善するよう希望を伝えた。
少しずつではあるが、新しい人を雇う等の対策をしてくれたようだ。

私は別の理由(夫の転勤)で退職したが、もっとみんなが働き続けたい世の中になったらいいなと思う。

理想論だけども、そう思う。

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