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キャリアイベント実施報告書

はじめに

(※この記事は学習塾経営者、講師、学校の先生方を対象としたものです。)

当教室(みどりの学び舎)では、岐阜県可児市からすごい塾をつくる!というプロジェクトのもと「勉強の先にある世界を見せる」というテーマで多くの取り組みを行なっています。

"勉強のための勉強"ではなく手段として勉強があることを知ってほしい。今みんなが頑張っていることは未来を創ることなんだということを理解してほしい。そんな想いを持っています。

小中学生対象キャリアイベントを開催

春から学研可児北教室と合同で継続的に取り組んでいる”勉強の先の世界”をテーマとしたこのイベント。
オンラインビデオ会議ツールZOOMを使って、毎回多くの子どもたちと保護者の方に参加していただいています。

これまでのイベントは
・パイロット
・東大宇宙研究者
・キャビンアテンダント
など、
子どもの頃から勉強してきたことを生かしてお仕事をしている大人から、参加型の楽しいイベントを通してさまざまな視点でこれからの時代に必要な力について伝えてもらっています。

毎回、子どもたちだけでなく、多くの保護者の方からも「楽しかった」「勉強になった」などと好評価をいただいております。

今回の職業は「アナウンサー」

今回イベントの講師はアナウンサー。
普段なかなか話を聞くことのできない、テレビに出ているお姉さんからお話をしてもらいました。

アナウンサーという職について、テレビ番組について、さらには”自分の言葉で伝える”ということについてなど多くのお話を聞くことができました。
参加型クイズや実際に直接質問する機会を通して、小学校低学年の子どもたちから高校受験を控える中学生までみんなで盛り上がりました。

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(実際の当日の様子)

受講生からの感想/質問

たくさんの感想をいただきありがとうございました。
感想と質問、それに関する講師からの返答の一例を紹介いたします。

私はこれからもっと授業で挙手を増やし、人前で話すことに慣れていきたいと思いました。
また、アナウンサーってこんなことまでやるの!?と、驚いたこともありアナウンサーの仕事に、興味を持ちました。
●●先生に質問です
①どうしたら緊張せず上手くしゃべれるのか?
②自分の、長所と短所の見つけ方を教えてください。
お願いします!
(中学1年生 )

講師からの返答↓

感想を送ってくれてありがとう!
私の話を聞いてアナウンサーの仕事に興味を持ってくれたこと、挙手を増やそうと思ってくれたこと、とってもうれしいです。
質問もありがとう!
まずひとつ目の、『どうしたら緊張せず、上手くしゃべれるのか?』についてお答えします。
昨日、講義の中でお話ししたように、私自身、人前で話すときは今でも緊張します。
ただ、『緊張してはいけない』とは思っていません。
大事なのは『緊張をコントロールすること』です。
私の場合は、何度も事前にリハーサルをします。実際に話すときにメモを見られる場合は、頭が真っ白になったときのために、キーワードを箇条書きで書いておきます。
つまり『できる限りの準備をしておく』ということです。しっかり準備しておくと、私は緊張が和らぎます。
人前で話す経験を重ねていく中で、自分なりに緊張が和らぐ方法を探すのもいいと思います。
続いて、2つ目の『自分の長所と短所の見つけ方』についてお答えします。
まず、長所・短所と言ってしまうと、いいところ・悪いところ、という印象になってしまうので、どちらもひっくるめて、『自分の個性』として捉えてもらえたらなと思います。
その上で、まずは『自分の好きなこと』『やっていて苦にならないこと』を考えてみてください。
私の場合は『テレビ』『ドラマを観ること』『海外ドラマを理解するために英語を勉強すること』といったふうに、テレビから順番に広がっていきました。(難しかったらおうちの人と一緒に考えてみてね)
好きなことは将来の仕事だけではなく、生きるモチベーション、心の支えになると思うので大切にしてほしいです。
性格についての個性を見つけたい場合も、『好きなこと』を考えることで一緒に見えてくるかなと思います。
そのあとは『好きではないこと』『やりたくないこと』を考えてみてください。
ただ、そこで思い浮かんだことにも、チャレンジしてみてほしいなと思います。長い人生、『好きではないこと』『やりたくないこと』もやらなくてはいけない時があります。その時に乗り越える力がつくと思うし、やってみたら意外と楽しめることも多いです。
長くなってしまったけど、いろいろなことへの興味を大切に、学校や塾の授業にも積極的に取り組んでみてください!応援しています♪
(講師:女性アナウンサー)

今回のイベントを終えて

学習塾として、日々の学習指導や生活習慣に対する取り組みは非常に大切であり、教室では生徒や保護者とのコミュニケーションを大切に一人ひとりと接しています。しかしながら、今後変わりゆく時代で活躍できる人材を育成するという観点ではさらなる新しい取り組みが必要であるとも感じています。

当教室では変化を恐れず常に新しいことに挑戦することの大切さを子どもたちに伝えていきたい。
そんな想いから様々な取り組みに教室全体でもチャレンジしていきます。
今回のイベントに参加してくださった方々、また講師の方、ワクワクする機会をありがとうございました。

これからも地域全体を巻き込んでいけるようなエネルギーを持って活動していきます。

なぜアナウンサーに依頼したのか

まず第一に。
この活動の目的は、子どもたちの興味の幅を広げ、自分たちの力で未来に向かっていくエネルギーをつけてもらうことです。

普段なかなか接することのないプロフェッショナルな大人の仕事に触れることで、勉強の先にある世界や、今の世の中の動きを知ってもらいたいと思っています。

第二にアナウンサーという職業について。
バラエティ番組などでのイメージが強いかもしれませんが、彼/彼女らの本職は「自分の言葉で物事を的確に伝えること」です。

SNSが発達し、それぞれが自由に発信できる社会になってきています。
子どもたちが将来さらに予想もできない社会を生きていくうえで、本当に必要な「伝える力」とはどう養っていくのか。
正しい情報を判断する力はどのようにして身につけていくのか。
また、興味を持ったことに対してどのように考えを深めていくのか。

楽しいイベントを通じながら、ご家族でそんなテーマを考えていただくきっかけになればいいなと思っています。

教室としての感想/今後に向けて

この取り組みを単純に楽しいイベントで終わらせず、家族での会話のきっかけとなりそれぞれの家庭でそれぞれの環境の中で発展していく。そんな化学反応を狙いとしています。

今回のイベントもアナウンサーやテレビの仕事を勧めるためではありません。新たな世界を知ることで子どもたちはそれぞれ一人ひとり感じるものがあります。
それは大人が感じるより、もっとセンシティブかつダイナミックに感情を動かします。

それをどう活かすかは各個人と家庭環境に依存しますが、教室としてそんなきっかけを提供していくことは新たな学習塾としての付加価値だと考えております。

テストの点や受験など目に見える結果を求めることもとても大切ですし、生徒や保護者もそこを期待しています。

しかし社会で個々が輝くためには、もっと大きな尺度で物事を捉える必要があります。
この部分を子どもたちや各家庭に伝えていくことが、”先生”としてではなく、”身近な大人”としての役割だと感じています。

そういった意味ではもっとこのイベントの本質をまずは保護者の方々に理解していただく必要があると感じました。それがイベントへの参加率へも繋がり、イベント自体の価値を向上させることになります。

もう一点としては、個々の生徒が感じたことをアウトプットする場を設ける必要性があると感じています。
子どもたちは日々さまざまな刺激の中で多くのことを学びながら生活しています。そんな子どもたちにとって、このイベントはほんの一瞬の出来事です。しかしその一瞬の中で感じたことを自分の言葉でアウトプットする機会を作り続けることは、子どもたちの表現力や論理の力を養うことができるはずです。

毎回のイベントを重ね、その中での子どもたち、保護者、さらには講師の反応を深く見ていくことでより良い活動につなげることができています。

活動記録としてnoteに残し、応援してくれる方々への報告を続けていきます。