おばあちゃん

笑顔がキューンと懐かしい。それ、君にあるよ。そうなん? えへへ、なんだか照れる。いいじゃないか。それも君の権利だから、堂々と、最初はこっそり紙袋開けてみるみたいに覗き込んでから、えいって開けて、ぞっこん見たらいいよ。君がニタニタ笑ってて、えー、これが僕? そうじゃ、そうじゃとおじいさんも笑う。遠い朝に、縁側で、そんなことあった。今自分がそのおじいさんかな。いやいや、君はとっくに時間を超えてる。だから青年で子供で、大人の顔して、中はガキかあ、、、あーあ、それでいいもん。僕が笑い出したら、遠い君がそばにいて、私はあなたのおばあちゃんだけれど、そんな時あったけれど、今は自由の身だからかまへんよ。へえー、不思議な時間の隙間に入り込んだのかな。いえいえ、そうではありません。ここはもともとこうなんです。自由で自在で、私はおばあちゃんだったけれど、今はあなたの子供です。いや、なんと言うか、幼なじみです。昔から知っちょるよ。だってここは自由の地。あなたの魂がいるところ。さあもう一息、縁側でうたた寝するか。

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