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なくてよかった能力

子供の頃、超能力に憧れた。
キッカケは多分、バビル二世のアニメだったと思うが、サイコキネシスとか、テレパシー等の超能力が欲しいなと思っていた。

大きくなるにつれて超能力という力は無いのだと分かりつつも、映画(幻魔大戦)を観た時に、やはりあればといいな~と単純に思った。当時の映画でも空を飛ぶシーンが描かれていたが、空を飛びたいという願望はやはり今でも憧れる。高所恐怖症だったらこの憧れはなかったのにね。

予知夢や予言といったようなことが今以上に流行っていた時があったが、あまり興味はなかった。未来が分かったところで別に・・・と思っていた。

今よりもっと昔であれば、天気や地震の可能性なども分からなかっただろうから、それはそれである意味幸せだったのかもしれない。今の世の中は、先のことが予測出来過ぎてしまうから、安心よりも不安と恐怖を与えるイメージが強い。

これから先の未来に何が起こるかなんてあまり考えてもしょうがないけど、もし、私がそういう能力があって分かってしまうとしたら、とても精神的にキツイだろう。必ず明るい未来ならば良いけれど、当然暗い未来も考えられる訳で、暗い未来の場合、自分の中で不安と恐怖の増幅が止まらなくなってしまうだろうから。

もし、私に能力があったとしたら、知ってしまった未来の事をずっと黙っていることは耐えらないかもしれない。

苦しみの共有というか、言葉に出すことで、自分が楽になり、もしかして暗い未来が明るい未来へと変わるという、かすかな希望にすがってしまうだろう・・・・・そう考えると、先の事を知らない方が気楽でいいな。

人には無い能力を持っているということは、見たくないのに、見えたり、感じたくないのに、感じたりするなんて、本当に大変なんだろうな。

とまぁ有りもしない能力の事を考えてもしょうがない。

出来ることは、日々後悔しないように生きるだけなんだよね。


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