衰え?いや熟成でしょ
年齢を重ねるにつれて、体の動き、体の反応、頭の回転は悪くなる一方だ。まさに下り坂をゆっくり降りている感覚になる。だけど、年齢を重ねるに度に、増えていくものがある。
それが、経験だ。
若い時には、決してなかった経験。若さという勢いと行動力、実行力で突き進んでいた。だが、先輩や上司をじっくり見ていると、尊敬できる人は必ず何かしらの経験をしていた。それが、良い経験でも、悪い経験でも、役に立っているように思った。さまざまな場数をこなしてきたという経験が自信となって現れているようだった。
そうなのだ。歳を取ることを衰えと言ってしまうと、救いがないけれど、この幾度もした経験はまさに熟成という言葉が合うのではないか。
【衰え】と【熟成】
美味しいワインのように
美味しいウイスキーのように
美味しいお肉のように
衰えでは、決して出せない味があるのだ。
【熟成】なんと素晴らしい言葉なんだろう。
年齢を重ねなければ出せない味を私達世代は持っている。若い人には決して出せない味。そう考えれば悪くないのでは?
熟成を実感する瞬間もある。たっぷりと長年培ったお腹のお肉だ。これはまさに熟成の名がふさわしい。どんな運動も食事制限も全く効きやしない。
あとは、熟成した味(経験)を堪能させられるように、迷惑をかけないでいきたいものだ。
熟成を通り越して腐らさせないようにしないとね。
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