傷つけたくなくて深く傷つけた#19 汚れた自分


のぼるは私のことを後ろからぎゅっとしながら、

のぼる「ゆう、来てくれてありがとう。やっぱ俺はゆうがいないと無理だわ。」

ゆう「うん、、明日なつくんと話してくる。」

のぼる「そっか、そーだよな。俺、終わったあと行こうか?」

ゆう「ううん、大丈夫。私が話さなきゃ。」

夕方二人でカラオケを出たとき、みーちゃんにばったり会ってしまった。

みーちゃんは私に向かって 

みーちゃん「はぁ。ゆうはなんでのぼると会ってるの?二人して、、ゆう!あっちフラフラこっちフラフラ、何が正しいか考えなさいよ!」

何も言い返せなかった。

私も何が正しいか分かってるはずなのに、今までで一番欲しいと思ったのぼるのことをまた手に入れられる気がして、自分に負けてしまった。

言われて当然、最低だ。

みーちゃん「言い訳くらい、してよ。」

みーちゃんは涙目だ。

のぼる「みーちゃん、少し時間ちょうだい、ゆうちょっと混乱してるから。」

のぼるにフラフラとついて行った。

泥だらけの自分がいて、必死に洗っても全然綺麗にならなくてずっと洗ってる夢を見た。

次の朝、待ちあわせしたカフェに、なつくんは来ていた。

アイスコーヒーが置いてあるけど、口はつけてない。

なつ「おはよう。来てくれて、ありがとう。」

ゆう「うん、、、」

なつ「のぼるとは、会ったの?」

緊張が走る。ぎゅっと目をつむる。

ゆう「、、、うん。」

なつ「そっか、お守り、したんだけどな。。」

ゆう「うん、本当に、、ごめんなさい。」

なつ「、、、俺が告白したら、ゆうが困ること、本当はわかってた。でも好きだから、のぼるや大学行って他のやつにとられる前にって焦ってた。簡単には諦められないよな。あのさ、これよかったら読んで。じゃあ、、バイバイ。」

手紙だった。スッと席を立って行ってしまった。最後の顔は見れなかった。

ゆうは何分同じ場所にいただろうか。

手紙は短めにこう書かれていた。

ゆうちゃんへ

短い間だったけど、俺は幸せだったよ!
一つ一つの思い出がはっきりと思い出せるよ。
こんな俺の気持ち、受け止めてくれてありがとう!ゆうはしっかり人の話を聞けるめっちゃ素敵な人だから、大学に行って自分の大切な夢、叶えてね!

なつ


今はっきりと自覚した。

心臓がバクバクして息がしづらい。

急いで店を出て、駅のホームまで走った。

こんな人に自分は想われて、大切にしてもらってたのに一時の欲に負けてしまった。

もうすべて元には戻れない。



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