傷つけたくなくて深く傷つけた#20 自分の好きな自分
家に帰ってきて、みーちゃんに電話をした。
堰を切ったように話し出した。
ゆう「みーちゃん、なんか色々ごめん、私が全部壊して台無しにしちゃった。まだのぼるのこと、自分の中で本当に決着ついてないのに、見て見ぬ振りをしてなつくんの気持ち利用して、、ひどいことした。。」
みーちゃん「ゆう、私も昨日はひどいこと言って、、ごめん。でも、ゆう、のぼるは、ただなつくんと幸せそうにしてるゆうのこと取り返したかっただけだよ?おもちゃをとられて駄々こねてるみたいな。。だって、こんなこと言いたくないけど、、他の子にも手出してるよ。」
だろうなって思った。だって、あいつムカつくって言ったのぼるの首筋にもうっすらキスマークがあるのが見えたから。
私達二人とも落ちるとこまで落ちちゃった。
ゆう「みーちゃん、だめな私ばかりで幻滅させてごめんね。でも私もうのぼるのこと決着つける。昨日のぼるに会って分かったよ。私は、もうのぼるのこと好きとかじゃない。お互い何かしてもらうことばかり考えてた。ただ、こうなるまでわからなかったのは、別れる時ちゃんと話を聞かなかったから。自分の心ちゃんと壊れるまでしっかり向き合えば、もしかしたらこんな今にはならなかった。自分がすべて、壊しちゃった。」
涙声になったけど、泣いたらだめ。
傷ついたのは私じゃない。
みーちゃん「頑張れ、だめなゆう!」
みーちゃんと、もっともっと話せばよかった。
のぼるに連絡取って、今から会いたいと伝えた。
のぼる「遅くなってごめん。」
高校の近くの公園まで来てもらった。
ここで色んな気持ちになったなぁ。。
深呼吸して、
ゆう「のぼるさ、私と別れるとき、めるちゃんと、の続きなんて言いたかったの?」
のぼる「今更そんなこと?もうよくない?めるとは連絡取ってたまに会ってた。まさとの代わりしてた!ごめんって。でももう終わったことだよ。」
ゆう「私の中ではその話、まだ終わってないかった。」
のぼる「はぁ、そんなこと話しに来たの?てかいったいどうしたいの?」
ゆう「そうやってこの前のメールや電話も、今も、いつも自分勝手だよね?私、気づいたよ。そういうカッコつけて女好きなのぼるのことが好きな不幸な自分が好きだったってことに。のぼるを好きな自分に酔ってた。のぼるのいいとこもだめなとこも認められるのは私だって。でも類は友を呼ぶっていうかさ、私ものぼると同じになっちゃった。好きな人を大切にしないで裏切ってしまった。でもだめなことはやっぱだめ。私には無理だった。やっぱり私は、自分のことを好きでいられる自分でいたい。」
のぼる「ふーん。。そっかぁ。俺たち似た者同士、これからうまくいくと思ったんだけどなー。」
ゆう「ごまかさないで。それはただお互い寂しいから一緒にいるだけだよ。のぼるだって、本当は違うでしょ?なにかうまくいかないときに女の子に頼ってしまうだけだよね?でものぼるだって分かってるんじゃないの?人のものを欲しがってばかりじゃ、ずっと不幸になるよ!」
のぼる「、、、ゆう痛いとこついてくるわぁ。俺も、、、最初からゆうのこともっと大切にすればよかった、、一人で傷ついたふりして、ごめん。いつも謝ってばかりだったな。」
ゆう「のぼるのこと、見捨てたわけじゃないよ?もしなんか困ったことがあったら相談に乗るから。みーちゃんだって、心配してるよ、のぼるは一人じゃないから。しっかり立って!頑張れ!!!」
のぼるは下を向いていた。気づかないふりしたけど、初めて見た、のぼるの涙。
帰り道、ずっと机の中に入れていた月のネックレスを捨てた。
やっとお別れできた。
バイバイ、のぼる。
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