傷つけたくなくて深く傷つけた#8 幸せな日


久しぶりにいつものカフェにきた。

みーちゃんと私で待ってると、のぼるとなつくんが来た。

なつ「あれ?珍しい!なんかここで4人集まるの久しぶりだね!」

みーちゃん「ゆう、二人と約束してたの?」

のぼる「みーちゃんごめんな、俺がゆうにみーちゃんと一緒に来てって頼んだんだ。」

私はドキドキして心臓が飛び出そう。

みーちゃんは何か察知したのか、私とのぼるを交互に見て口を抑えてる。

のぼる「実は、俺とゆう、付き合うことになった。」

一瞬時が止まった。

なつ「えー!!!!まじかぁ!一体どうなってんだよー!!そっかー、すげーな、ヤバい、ドキドキしてきた!」

みーちゃんは目をウルウルさせて頷いている。

みーちゃん「、、、おめでとう。」

そう言って、もう顔を覆って泣き出した。

私も言葉にならない。みーちゃんが自分のことのように喜んでくれて、嬉しい。

いつも寄り添ってくれる。悲しいときは自分のことのように悲しんでくれて。そんな友達がいて私は本当に幸せものだ。

私もみーちゃんみたいな人になりたいな。

ゆう「ありがとう、みーちゃんもなつくんもびっくりさせてごめんね。」

なつ「いやいや、ハッピーなサプライズだから嬉しいよ!お前、ゆうのこと大事にしてやれよ!」

のぼる「分かってるよ。ゆうのこと大事にするし、幸せにしたい。それを二人の前でゆうに伝えたかったんだ。急に連れてきて、ごめんな。」

みーちゃん「のぼる、、変わったね!!ゆうのおかげだね!ゆうのこと、よろしくね!」

ゆうは胸がいっぱいになって、ほとんど話せなかった。

こんな日が来ると思わなかったから。

なつ「本当によかったな!おめでとう!何か困ったことがあったら相談すんだぞー!」

二人が気を利かせてくれて、みーちゃんとなつくんは先に店を出て、のぼると二人で帰ることになった。

のぼるがそっと手を繋いできた。

ゆうもぎゅっと握り返した。

ゆう「なんか、のぼる急に変わって怖いくらい。」

のぼる「だって、ゆうはもう友達じゃない。彼女なんだから、そりゃ変わるよ。俺にとって一番大切な人になったんだから。」

のぼるの一言一言が胸に響いて、私は心臓がもたないんじゃないかって心配になった。

それから、近くの公園についた。

もう3年になったらクラス替えになる。進むコースが違うから、なるべく一緒にいられるようにと約束をした。

朝は駅から一緒に行くこと。

小さなことでも相談しよう。

そして、

のぼる「これ、いつもつけてて。」

キラキラした小さな月のチャームがついてるネックレスをのぼるはつけてくれた。

ゆう「きれい、、いいの?」

のぼる「この前誕生日だったのに、何もできなかったから。おめでとう。そしてこれからよろしく。」

ゆう「ありがとう、のぼるに優しくしてもらって私、すごく幸せ。大好き。」

勇気を出して、ほっぺにチュッとした。

のぼるは今まで見たことのない嬉しそうな顔で、かわいいと言ってキスをしてくれた。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?