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「粛聖!! ロリ神レクイエム☆ / しぐれうい(9さい)」を聴きながら思い出す、口リソングのアレゲな歴史と系譜

こんにちは、私です。今回はある意味、スレスレでギリギリな線かもしれない話題…

キッカケは、とあるチャットでの「ネタ発言」

少し前に、とある方々とのチャット上で、とある方からソレ系統の楽曲のフレーズがネタ的に出た時、私はソレに昔あった同系列の曲のフレーズをかぶせネタとして出した(書いた)んです。でも、チャットのホストの女の子は当然ソレは知らないわけです。下手したらその子が生まれる前の曲かもですから、それはそれで仕方ない(まぁソレも込みで狙って、あえて引用したんですが)。
案の定「なぁに?ソレ」と言われたのですが、その時は単純に説明する時間がなかった(その後すぐ外出だった)ので「詳細はのちほどね」的なことを言って、その場は終わりにしました。
で、律儀に後日、約束通りソレを気楽にササッと書いて(SNS上で)送ったんですが、送信ボタンを押した後で不安に襲われました…

「いや、コレは真顔で女の子に送る情報やないでぇ…」(ドドドドドドドド)

顔はカイジ画風の汗顔になり、即送信取り消しボタンをポチりました(既読が付く前セーフ!)。
いや、どー考えてもキモいと思いますよ?アレは!うん。要するに「ハッ!」となったわけです。
ああ、私にもまだ良心回路が生きていたようです。良かった(送信ボタン押す前に気付け私…)

しかし、せっかく書いたその一文、ちょっともったいなくも思えてきたんですよね…。というわけで、今回はその時に書いたものを、さらに加筆・訂正・修正して供養がてら、古典的手法による細かい配慮もしつつ以下に載せてみようという、そういう試みです。(その子は多分このページは見ないと思うからセーフ!)
今から書くことは、「今バズってるあの曲は、これらの楽曲の系譜上にあるモノでもあるのだよ」的な事を言っているんだな…というご理解でお願い致します。
…あ、そうだ、とりあえず最初に言っときますよ?いいですか?いいですか?

キモい話題ですからね?コレ。(はい、ちゃんと事前に言いましたからね?…ね?)

コレはあくまで「感想には個人差があります」的な論評でもあることをご承知ください。
反論を真っ向から挑まれたら、一応聞きはしますが十中八九逃げ(シカトし)ますからね?そう思っててくださいね(笑)。あと、歴史的事実が違うということがあれば、コメント欄からコッソリお知らせください。(勉強させてもらいます~)

「最近、ネットでバズってるあの曲」と同系譜上にある「例の曲」

キッカケは、とある方がチャットで引用されていた、この曲の1フレーズでした。

コレのフレーズに対して出したフレーズ、私は歴史を少し遡ったモノを出した、というわけでした。
ちなみに、そのチョイス基準はなんだったのかといえば…この手のテーマでの曲、ソレこそ世に掃いて捨てるくらいあるわけです。「さぁ、検索を始めよう」とした時、あらゆるモノを含めると選曲にキリがなくなるので、自主制作やマイナーすぎるものは除外(「僕は口リコン」って超マイナーなやつ、昔ありましたよねえ…)。一応「一般向けにリリースされたモノ」で、レコード等「メディア展開されたモノ」、比喩や詩的を交えずにダイレクトなテーマ性を全面に出したいわゆる「ガンギマリなヤツ」…とかそういうモノ縛りに限定をしました。ソレらを踏まえた上でパッと思いついた曲、かつコレ系列の楽曲における(個人的)マイルストーン的な位置付けなモノ、ソレが以下の二曲でした。

⭐️TVアニメ「ななこSOS(1983年 フジテレビ系)」関連楽曲「愛のロリータ」

チャットに出した一節「私…この頃ヘンなんです」は、1980年代初頭から始まり、いわゆるアニメ・漫画界で軽くムーブメントにもなっていた「口リコンブーム」の最中に放映されていた作品で、その界隈では教祖(の一人)とも例え(讃え)られていた漫画家・吾妻ひでお氏原作によるアニメ作品「ななこSOS」の関連楽曲である「愛の口リータ」の一節です。
歌唱は「タイムボカンシリーズ」でおなじみ、みんな大好き山本正之氏。なお、この曲は作品中には楽曲は登場していないそうで、あくまで「関連楽曲」という位置づけになりますが、「ゴールデンタイムに放映されたTVアニメの主題歌シングルに同梱(B面)されている」という点だけでメジャーフィールド認定しています(ムリクリ?)。
(そう言えば、このタイトルって映画「愛のコリーダ(1976年 大島渚監督作品)」のもじり…なのかな??)

「〜レクイエム☆」も、その「テーマ」性を露骨に明示した楽曲ですが、そのダイレクトな明示性を最初に行ったのは(浅い私の知識の中では)多分この曲ではないだろうかと思っています。なお、その内容は令和の今なら多分一球で即スリーアウト、ベンチから大挙してのクレームも間違いなく来るであろう…みたいなそんな一品です(歌詞自体は穏やかな言葉しかないんですけどね)。B面でかつ放送上に出なかったから生き残れたような、そんなセンシティブな一曲でありました。
実際聞いてみると、うん、ネタとしては笑えます、が、ネタというフィルターを外して聞くと…

うん、アウトですね。こりゃアカンですわぁ…(遠い目)

ちなみに吾妻ひでお氏は、日本初の成人向け(ロリ)同人誌と言われる「シベール」の主宰であり、コミケで史上初の「行列サークル」になったと言われる伝説的なサークルの主宰でもあるという、これまたその方面でもマイルストーンな御仁でもあった事もココに書き添えておきます。

⭐️TVアニメ「レモンエンジェル(1987年 フジテレビ系)」使用曲「たそがれロンリー」

二つ目にチャットに出した一節「ロンリーロンリー、ロンリー口リ」は、1987年という深夜アニメ黎明期に始まった深夜アニメ番組(正確には番組内の1コーナーという位置付け)である「レモンエンジェル」での挿入曲「たそがれロンリー」の一節。この番組は成人向けオリジナルビデオアニメ(OVA)シリーズ「くりいむレモン」の後期、かつ派生作品として制作されたモノでした。
アニメ「くりいむレモン」のイメージガールとしてオーディションで選ばれた女の子二人と、追加メンバー一人を加えた同名のアイドルユニット「レモンエンジェル」による歌唱で、同作品中のBGM的使い方もされていました。

コレ、特にメガヒットした作品というわけでもなく、世間的にも「メジャー」かと問われれば、まぁ…と言い澱むことになるの間違いない作品ではあるのですが、一応そこそこ(あくまでソコソコ)世間的にも周知された「アニメキャラではない実写の」アイドルが、歌詞でここまでダイレクトに「口リ(「口リータ」ではなく)」を明示的に連呼した曲は、これが初なのではないだろうかと言う特異性もあったため、その点でコレもマイルストーン認定しています(コレもムリクリ)。

加えて楽曲的に「~レクイエム☆」との類似性もささやかながら感じたというのもあります。これは勝手な思い込みや偶然かもしれませんが、「~レクイエム☆」の歌い出し部分は

「ロンリー 口リ口リ 神、降臨」

そして「たそがれロンリー」は

「ロンリーロンリーロンリー口リ、ロンリーロンリー口リ口リ」

と、そのまんまとは言いませんが、ちょっと微妙に狙ってます?という感が個人的にはありました。(いや、当たってたらナニゲに嬉しいんですが…)
加えて、曲途中でナレーション(トーク)が入るという点もあります。コレは楽曲自体というより、「レモンエンジェル」の番組構成上での使われ方がそうだったからなのですが、ソコにもなんとなくオマージュ性を見いだしてしまいました。(こういう重箱些細な所にも果敢に触れていくオタクムーブ)

ちなみに、このアイドルグループ「レモンエンジェル」に追加メンバーとして加わった当時16歳の女の子は、同作品で声優デビューし、のちに「マクロス7」「怪盗セイントテール」などで主役級、「灼眼のシャナ」や「ポケットモンスターシリーズ」などでも主要キャラをこなす事になる声優・桜井智(現・櫻井智)さんであります。

…とまぁ、このように私がチャットに書き込んだソレらは、あくまで「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」的なネタのつもりだったんですが、これらの詳細を女性に細かく教え込もうとしてたというのも…いやはや、だいぶ罪深いモノありますよね…反省です。

いやー、踏みとどまって良かったです!(…いや、ココで表に出しちゃいましたけどね!💦)

「~レクイエム☆」は歴史上での「進化」の産物か、単なる「継承」か…

と、見出しでガツンと書いておいてなんなんですが、コレに関してはちゃんと深掘ると、正直とんでもなく沼に陥る事になると思うし、書くのにえっらく時間がかかると思うので…いや、ソレはやめときます!…やらない!あえて!ていうか時間無いんよ!(オスカル、私は逃げるぞ…)。

単純に「目線」的な話で比べれば、過去の2曲は両方とも男性目線であり、露骨な願望の垂れ流しというか、まぁそういうカンタンなお話だということは確かです。「オジサン視点での理想的少女像の具現」だったり「青年以上でソッチ方面を嗜好する男性が抱きがちな願望の具現(実際「レモンエンジェル」は青年漫画誌での連載作品でもあった)」だったりします。
じゃ、この2曲に対して「~レクイエム☆」はなにか違うのか?進んだモノなのか?というと…外面は一見「被害を被る側からの視点で少し攻めた内容のお話」と、そう!ソコが違うんです…
と、言・い・た・い・と・こ・ろ・ですが、その実、コレも男性視点でのお話という解釈でいいと思います。メインボーカルのキャラクター側が主人公ということではなく、バックに入る相の手側のキモいお兄さんたちこそが、この曲の主人公であったという「ΩΩ Ω な、なんだってー!?」的解釈。そういう意味では、ぶっちゃけ過去の2作と(いい意味で)あまり変わらないのかなーと思っています。

ただ、作品の受け取り側自身の意識として、自己への被虐性を是とするか非とするか、いや、ソレをコンテンツとして受け入れられるか否かという点では、多少過去とは違っている面もあるのかな…とも思っています。
過去の2作は、(当時が今より男性優位時代だったという仮定において)男性主人公のアプローチや願望に対して、「少女は結果、従順にソレを受容する(だろう)」という暗黙の前提をもとにして作られた作品です。それに反した行動になると、多分コンテンツの受け手層的には、キモチもヒクし拒絶もするだろうから、そうでないモノを作ったほうがイイよね~というコンセプト。一方、令和のコレは「逆!むしろソレが助かる!」というメンタリティの受け手が想定されています。もちろん昔にもそういうコアなメンタリティーを持った人々はいました。しかし現代においては、ソレもコンテンツとして受容するよという、いや「ソレも笑えるよ」「面白いよね~」と言ってくれる数が単純に増えたのかなとも解釈しました。

ちなみに「いや、しょせんはネタだしソコまで考えてねーよ」という意見もあるとは思いますが、ソレもそう。でもクリエイターの無意識下にソレがなかったともいえません。あの当時の昔に、コレと同じものを出してバズった(ウケた)かといえば、今ほどの支持はなかったとも個人的には思いますし。
「そういうコトはイケナイことなのだ」というコンセンサスが昔よりも一層強固なものとなり、社会的にもそういう風潮がより強くなった今、そんな「アレゲな話題で笑う」にはこういうアプローチが(も)最適解という結論に至ったという話なのかもしれません。

「ネタをネタであると認識できないと(このコンテンツを楽しむことは)難しい」

…ココまで受け手やクリエイターの精神性がどーのとか小難しいことを大仰に、とーとーと述べてきましたが、みなさん、まず忘れちゃいけないのは、この手のテーマを扱った曲の多くは、あくまで「ネタソング」だということ。この前提は忘れちゃダメですよ。
結局コレらの良し悪しって「笑えたか、笑えなかったか」に帰結してしまうんですよね。とりあえず「アレゲなネタソング」の延長線上にある曲というのが確実なこれらの曲たちですが、結論、私は笑いました。笑えました。笑ってました。良識や倫理性はもちろん保ちつつ、かつ笑えました。面白かったなーと。今も昔も、多分こういう層が世のマジョリティだと思います。だからバズったとも言えます。

で、見出しにも書いた、アレは進化か継承か、停滞か発展か、InnovativeかLegacyか。ここらでもう総論としての結果を言っちゃいますが、

「進化なのかなんなのか、コレもうよく分かんねぇな…」(真顔)

というのが正直なところです。まぁ、そんなもんです。というわけで、いろんなコトこねくり回しましたが、個人的に自分の中ではそういう結論となりましたことを、ここにお知らせいたしまして締めのご挨拶に変えさせていただきます。あしからず、そして敬具(浄化の炎(ういビーム)に包まれながら)

【ー 終劇 ー】(SE: チーン!)

終わりに添えて

ココまで読んでくれた方、お疲れ様でした。ありがとね。「粛聖!! ロリ神レクイエム☆」についての肩肘張らない純粋な感想も書いておきます。非常に刺激的な曲だし、キャッチーだし、しぐれういママさん自体も好きだし(おい)、ネタ曲としてもイマドキの良質なポップスとしても大好きな一曲です。

あ、そうだ、あといらん危惧と言うか、まかりまちがったらこうなるかもなぁ…というのが一点ありまして、コレを楽曲、ダンスという点だけで見た時、「子供層にも十分ウケそうなんだよなぁ…」というのがありまして(笑)。
ポップなアニメーションビデオのとしての見栄えも良く、ダンスもそんなに難しくなくキレッキレでビートもノリやすいからキャッチーさも十分、ゆえに見栄えもいいからショート動画ウケしそう。リリック系MVとしての出来も良い。というわけで「…(歌詞を耳に入れなかったら)コレはウケますわ~」とか個人的には思っちゃったんですが、実際どうなんでしょうね?

なお、特筆しておきたいのは、あれら2作の古典時代においての「口リ」とは、必ずしも「〜レクイエム☆」のMVに出てくるような年端もいかぬ幼女「だけ」を指すフレーズではなかったと言うこと。
「~レクイエム☆」の登場人物は表記の通り「9さい」だし、もうソレモンの分かりやすい見た目。ですが、ネタに出した2作品の主役はいずれも中学生や高校生以上。今以上にその範囲は広かったのです。今、その年齢でソレを名乗ったら、多分一部過激派がBBA等の激しい迎撃砲を飛ばしてくることは間違いないと思います。
なんだったらあの時代、「女子大生」とか、ソレ以上の年齢の女性にもそのフレーズを使っていた作品や事象もありましたから、イマドキの令和の若い衆からみたら、なんとも特殊な時代に見えるかもしれません。ソレは当時言われていた「ソレと呼ばれる条件」から、そういうコトになったというのもあったかも…(いわゆる「口リコン(口リータコンプレックス)」という言葉・概念の起源、語源とも言われ評されている外国小説「口リータ(1955年 ウラジーミル・ナボコフ作)」での設定を踏まえ「その対象と16歳以上は離れていなければソレと言わない」みたいな言説を頑固に唱える人が当時いました。それを引きずったが故に「オジサン年齢からの逆算」ということで単純に当てはまった、ということだったのかもしれません…いや、しらんけど)。
というわけで「~レクイエム☆」とあの過去2作を対比して、なんかわからないけど違和感を感じた貴方、安心してください、貴方の違和感はある意味で正常です(笑)。


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