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詩 壱与物語

幾重にも連なった
玉の飾りを外す

見えない山の向こうでは
小さな集落が
跡形もなく消えたとか

そんなことはあるまい
ただ
焼かれたのだろう

まもなくわたしは
あの方がいらしたという
高貴な座に身を置く

愛した
野に唄う小鳥を遠ざけ
匂いたつような
色事も知らぬまま

檻の中の
高貴な座に身を滑らせる

日毎光の導きを聴き
その声を纏い
大地に君臨する猛々しき王が
いくばくかの神妙さを形にして
頭をさげる
わたしは人ではない人になる

王よ
あの方とは、あなたではないのですか

誰にも姿を見せなかったあの方とは
あなたが作り上げた幻想なのではないのですか

来る日も来る日も
日の光を呼び続けたという
哀しいひと

わたしはあの方のように
人ではない人になる

それがさだめであるならば
二度と緋色の衣に腕を通すまい

この国の山河になろう
雨になろう
稲穂になろう
大地になろう

そして願わくば
燃える熱き炎の花に落ちる
ひとしずくの

涙となろう

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完全なるフィクションです
しかも説によれば、この時彼女は13歳だそうで😓


壱与ーー卑弥呼の後を継いだ、二代目卑弥呼。台与とも言われる。

以前わたしが出した卑弥呼に関する投稿に、きしみさんから大量のコメント(笑)を頂いたことを思い出しました。
数えたら33個で、しかも長文もかなり多い!深く掘り下げてくださいました。

こちらです。

今年の良い思い出のひとつ。
ですので、今年最後の投稿にこれを書いてみました。

また来年、どうぞよろしくお願いします(^O^)


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