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2021年6月の記事一覧

詩 うつろう

詩 うつろう

軒先のか細い雨音を
受け止めるのは紫陽花
鮮やかな色があるうちに
ひと枝切り取ろうとしては
憂いを帯びた空が探しはしまいかと
手を止める

盛りを過ぎて幾分褪せた色ほど
紅掛けの名に近づくとは
おかしなものだと
つくづくおかしなものだと

差し出した
まだ白い手の平を濡らす雨粒に
首を振る



二年前、土曜絵画で描いた絵に紫陽花を添えて140字小説を書いていました。諸々連想を繋げた自作を並べて

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