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吉田 翠*詩文*
2021年3月31日 17:31
たった一輪が残るのです。他の花は短い日々を染め上げて、ものも言わずに散ってゆくというのに。たった一輪だけが残るのです。落ちてゆく姿を見せたいただひとりを待っているかのように。天真爛漫を装って、ただ無邪気に振る舞い続けた意味を知って欲しいと待っているのかも知れない。散り際が美しいなどと、やめてくださいね。残して欲しい姿は、きっとそれではないのですから。来年また会えると人は言う。でもそ
2021年3月18日 19:13
だから切ったのにあの人もこの人も口々に可哀想だと言ったいいからわたしの腕の中でゆっくりおやすみなさいなあなたが大切にしてきた繭から生まれた艶やかな髪が誰かに奪い取られる前に隠してしまうことは悪い事なんて思い違いなのよ人形の髪が伸びないなんていつの時代の幻想かビロードの緞帳の中で宝箱を見つめるそうやってわたしは大人になる事をいつまでも拒んで拒んでこの場所で白いものが混
2021年3月2日 22:38
星の瞬きはメロディーどうにも眠れない夜の戯言に諦めろと片眉をあげながら冴えた月が笑った #詩 #四行詩