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2020年5月の記事一覧

散文詩 宴のあと

散文詩 宴のあと

花の命は短いと申しますが、この土地で桜の木が今年の花を付けたのは、随分と前のように感じます。

青々とした立ち姿は、やがて老いた葉を落とすとは言え、ほんの少し背丈を伸ばし来年もまた咲き誇ろうと、上を上をと仰いでいる若者のようです。

いったいどちらが主役なのでしょうか。
それぞれがそれぞれに垣間見る物語がありそうです。
短い花と、ながらえる葉。
まるで宴の後のようなこの木の下で、わたしも自分の物語

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詩 明日の風は

詩 明日の風は

帳が降りる前の赤く焼け焦げた空にも
髪を揺らす風が吹く

物語の中も外も
主人公はきっと女

見開いた瞳が捉えるものは
無知ではいられない世界

恋にやぶれて愛を知り
それでも求めるものは情熱の色なのだと
粗末なドレスにも皺を許さない

スカーレット
美しい女に背負わせた人生

あしたは今日とは違う風が吹くならば
わたしはわたしの道をゆく

女の一生の何を知っているのかと問われ

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