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2017年11月の記事一覧

詩 海原より来たりて

詩 海原より来たりて

それは

色も匂いも
言ってみれば形さえも

不確かな

モノ

姿の全てが瞳であるかのように
見据える

歩くべき大地を吸うべき空気を
ひたと見据える

それがおどろおどろしい現実だとしても
たおやかな流れだとしても

ただ見据えるものに手を差し出し
歓喜の衣に包まれて
歩き出す

生まれるものは

海原から静かに
静かにやってくる
満ちる潮に促され
意思がこ

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相生

相生

何かによって育まれた命は
また別の何かを生む

互いに知らぬうちに
ゆっくりと
与え与えられ
とどまることなく
巡りを繰り返す

気付け

今立つその姿は
孤の衣など
纏っていないということに

そして歩け
自らの足で踏み出せ
その一歩を

生み出した命が育った先には

一粒の種が
一粒の種が芽吹く

その軌跡は
決して
消えて無くなることはない

五行 水より木

何処へ

何処へ

先日投稿が終わった『アドレス帳』の中で、翠が暑い夏の日に夢を見るシーンがあります。
このシーンを抜き出してひとつの詩にしてみました。
スピンオフです。
動画仕立てにしてみたので、観てやってください。
72秒です。

何処へ

いつかこんな所で君と過ごせたら
せせらぎを響かせる透明な川
そこに繋がる小路に
背の高いひまわりが咲いていた
やっと来たね

    約束はずっと昔

静かな山の中に

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