見出し画像

「好き」と「ジブン」をつなぐ働き方〜地域横断とパラレルキャリア〜/micro development inc.【座談会】

「都心とローカルの “地域横断”
「複数の組織で働きながら相乗効果を創る “パラレルキャリア”
「生活(家庭、子育て)と仕事を両立する “ワークライフバランス”
「穏やかな雰囲気で、意見を言いやすい “心理的安全性” が高い組織」

理想の働き方を実現しようとしている会社があります。
それが、「micro deveopment inc.(読み:マイクロディベロップメント)」。
一人ひとりが小さな一歩を踏み出すことのできる社会を目指して、空間デザインを軸に、ローカルでの事業立ち上げを伴走支援するプロジェクトコーディネートカンパニーです。

そんな会社 micro development inc. の「働き方」に焦点を当てる座談会を開催しました。
今回の記事では、その様子をお伝えします。
最後までお読みいただけると嬉しいです。よろしくお願いします!




0.はじめに

はじめまして、micro development inc.インターンの今井です!
「まちのデザインスクール」(福井県勝山市)で出会った守屋さんとのご縁から、インターン生として広報を担当させていただいています。

私のやりたいことのひとつであった「自分の現在の大きな悩みである “働く” に関して、特徴的な働き方をしているmicro development inc.(以下、マイクロディベ)の皆さんのお話を伺う座談会を企画・開催すること」。
広報の定例MTGで守屋さんと話していたところ、ついに実現しました!

企画から開催、会の進行、写真撮影、記事執筆まで、皆さんの力をお借りしながら、自分で行うことができたのは、大きな自信になりました。

前置きが長くなりましたが、ここから、マイクロディベの特殊な働き方を深掘りしていきます!
ストイックでありながらとても楽しそうに話してくださった座談会の様子をお楽しみいただけると嬉しいです!



1.都心とローカルの「地域横断」

マイクロディベの特徴のひとつが「都心(渋谷や千葉など)とローカル(東伊豆)を横断した働き方」

マイクロディベでの会議は基本オンラインで行われており、現時点で、メンバー全員が常に集まるようなオフィスはありません。
主に都心で暮らす門井さん。ローカル(東伊豆)に根を張って生活している森本さん、荒武さん。都心もローカルも縦横無尽に移動しながら働く守屋さん。

都心だけ、ローカルだけではなく、多拠点で活動しているマイクロディベのメンバーに、地域を横断しながらの活動をする中でどう感じ、考えられているのかを伺いました。


メンバーの所感

千葉に拠点を持ちながら、東伊豆と行き来する門井さんは「色々なところに居場所があって、友達もいる。ひとつの場所にずっといるより、場所を変えるほうが切り替えもできるし、自分に合ってる」と感じるそうです。

門井慎之介さん


一方で、地域おこし協力隊として東伊豆で生活している森本さんは「あまり移動はしない。地域のカフェに顔を出すことはあるけど、いわゆる『土』タイプなのかも」とのこと。
地域に入り込み、住民と密な関係を築くなかで、地域課題の解決に取り組んでいます。

地元の方と交流する森本健介さん(写真中央)と荒武優希さん(写真右)

同じく、地域おこし協力隊として、メンバーの中で最初に東伊豆に住み始めた荒武さんは、ローカル100%の生活をしています。ローカルで過ごすときと、都心に行くときとで、意識の違いがあるそう。

「東伊豆ではアウトプットが中心、一方で都心はインプットする場として意識しています。都心でワークショップなどに参加して受けた刺激をインプットとして、東伊豆での活動に役立てたいと思っています」

ローカルで日常を過ごしているなかでは、本や動画でインプットすることはできるけど、都心に比べると少し低刺激になりがちです。なので、出先で何かしらを得て持ち帰ってこようと心がけているようです。


都心とローカルをあちこち縦横無尽に移動している守屋さんは「移動することは好きで、ひとつの場所にとどまれない『風』タイプ。地域と近づきすぎず、離れすぎない、ちょうど良い距離感で活動するのが合っているかな」とのこと。

ちなみに、学生時代は片道2時間半かけて通学するのを4年間続けていた守屋さん。移動中の時間も、立っているときは本を読み、座っているときはPC作業をし、歩行中のすき間時間に連絡をする、というように超効率化を図ってきたそうです。あまりのストイックさに、座談会会場にいた一同、衝撃を受けていました。

守屋真一さん


都心とローカルの横断によって目指す未来の実現を図る

ローカルに根を張って生活し、住民と密なコミュニケーションをとるなかでがっつりと地域に向き合って課題に目を当てる。都心でインプットしたものをローカルに還元し、ローカルで積んだ経験を都心や他のローカルの地域でさらに練っていく。そうして都心とローカルを横断することで、「ローカルではじめる人」を伴走支援するノウハウを蓄積していく。

このパートでは、それぞれに合ったやり方で活動しながら、会社全体としてバランス良く都心とローカルを横断し、両地域の可能性を最大化しつつ、会社が目指す未来を実現しようとしているように思いました。



2.複数の組織で働きながら相乗効果を創る「パラレルキャリア」

マイクロディベの特徴として大きなものが、「パラレルキャリア」と呼ばれるもの。コアメンバー全員が2つ以上の組織に所属したり、役割を持ったりして活動しています。

コアメンバーのプロフィール(『micro development inc.』HPより)

複数の組織に所属して活動する働き方は、現在それほど一般的ではないと思います。メンバーの皆さんはどういう考えで取り組まれているのか、伺いました。


メンバーそれぞれの働き方

守屋さんは、投稿時点で5つの組織(micro development inc.、ADDReC株式会社、公共R不動産、一般社団法人超帰省協会、NPO法人ローカルデザインネットワーク)に所属しながら活動しています。

「5つの組織に所属しながら働くのは、あまり大変と思っていなく…(笑)。自分の中では、『守屋会社』というひとつの会社があって、その中のプロジェクトとしてそれぞれの会社での仕事をしているという考え方です。複業をやろうという意識はあまりしていないうちに、結果こうなってた、という感じかな」


荒武さんは、micro development inc.、合同会社so-anの2つの法人に関わっています。

「自分がパラレルキャリアをしている感覚はあまりなくて、東伊豆町や稲取というまちを主語にして考えています。各会社の役割を自分の中で整理していて、マイクロディベでは、関わる人たちのプロジェクトを活性化していくための仕事をする。so-anでは、このまちに関わってくれる人の窓口として、マイクロディベに貢献できるように活用する。という風に、自分主体というより、まちを主体として活動しています」

話を聞いていた守屋さんからは、「自分が主体か、まちが主体かによっても変わってくるね、面白い」との声が。


森本さんは、地域おこし協力隊として活動するかたわら、消防団、商工会などに所属したり、まちのイベント(ほしそらシネマ)にも関わったりしています。

「全然大変だと思っていません。というのも、学生時代から、修士論文を書きながら、空き家改修して、バイトして、遊んで、という、当時からパラレルキャリアみたいなことをやっていました。なので元々超ブラック気質なんですよ(笑)。働くこと、遊ぶこと、休むことの線引きがあまりないから、全然辛くなくて、楽しいと思ってやっているからできちゃう、という感じです」


一方で、門井さんは「パラレルキャリアをしているわけではないけど、都内での仕事を東伊豆での仕事とどうやって結びつけようか、と考えていて。東伊豆のまちが好きだから、なんとか東伊豆と繋がっていられるような仕組みをつくれるようにしたくて、関わっています。まだまだ模索中だけど」とのこと。


複数の組織に所属しながら働く意義

各メンバーが複数の組織に所属しながら働くことで、どんな利点があるのかも、伺いました。

(守屋)「ネットワークが5倍になる!人材も、情報も、所属組織ごとにあって、色々なところからそれぞれ違う情報をたくさん得ることができ、情報感度がめっちゃ高くなるのが利点だと思う」

(森本)「マイクロディベは特別な専門性があるわけではなくて、色々な分野の言語が分かる人が集まっているから、関わってくれる色々な団体や企業などのプレイヤーの間に入って、通訳として共通言語で繋ぐことがマイクロディベの役割だと思っている。バイリンガルみたいに、その共通言語の引き出しをたくさん持っておくのに役立っているかな」

(守屋)「橋渡しをすることがうちの会社の役割なのかもね。東京でやっている人たちと、東伊豆の地元に根付いてやっている人たちでは、カルチャーフィットしなくてうまくいかないことがあって、その間に入って繋いでいくのが必要だと思ってる」

(門井)「学生の頃からこんな感じの話をしてたけど、しんちゃん(守屋)だけ何言ってるか訳わかんないことをずっと言ってて、夜通し話して泣かすっていう(笑)。ただ空き家改修をして『楽しい!』だけではなくてその先に何を見出していくか、っていう話をしてた」

(森本)「しんちゃんが新しい情報とか、話題提供をしてくれて、ワンクッション俺らが入ることで、地域に落とし込みやすくなってきたかな」

(守屋)「自分だけだったら『よく分からない人』としてはじかれてたと思う。このメンバーで話して、着地するように自分たちで翻訳して地元の人たちとやっていくことができたね」

(森本)「だから、各メンバーが色々なことをやっていて良いと思ってる」

複数組織に所属しながら色々なことをやっているメンバーがいるマイクロディベの強みのひとつは、関わっている分野が広く、使える言語の種類も多いことを活かして、様々な立場の人に合わせて柔軟に動くことができることだと感じました。



2.5.ひとやすみとまとめ

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。いかがでしたか?

今回の記事では、「都市とローカルの “地域横断”」と「複数の組織で働きながら相乗効果を創る “パラレルキャリア”」について取り上げました。

地域横断についてのお話では、「地域とのちょうど良い距離感の探り方」と「それぞれの場所で何をするのかの意識」が今後のテーマになっていくなと感じました。

パラレルキャリアについてのお話では、色々な分野に広く関わってきたことによるマイクロディベのこれからの役割、「各分野の言語を翻訳しながら、様々な立場の人たちの間に入ってそれぞれに合わせて柔軟に動き、橋渡しをしていくこと(=コーディネート)」が見えてきました。

関わる人たちとお互いに心地良い関係を築いて伴走しつつ、社内に色々なメンバーがいることで、幅広く全体をカバーしていく。このようにして、マイクロディベは、プロジェクトの企画から実現まで一気通貫でコーディネートすることを強みとしています


今回の記事で、マイクロディベの特徴や、それぞれのメンバーのキャラクターが少しずつ伝わっていると嬉しいです。

まだまだ座談会は続きますが、長くなってきたので、ひとやすみします。

次回は、「ワークライフバランス」「社内の心理的安全性」について書きます。次回もお楽しみに!



マイクロディベでは、以下のSNSで活動を発信しています。
こちらもご覧いただけると嬉しいです!

〇Facebook

https://www.facebook.com/microdeve

〇Instagram

https://www.instagram.com/micro_development.inc/

〇micro development inc. HP