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していいシティ安藤智博「お気に入りを探すための散歩(4日目)」

気にしなかった箇所に目を向ける

DAY4、早くも折り返し地点が過ぎた。今日は地域の人たちを招待して、一緒にプロジェクトについての交流イベントを開催する。商店街のみなさんに挨拶をしたり、パンフレットを配ったりと準備(ここでも受け入れホストのYCCC田村さん、瀧瀬さんのご尽力に助けられ...感謝!)を進めてきた。来る前からこのイベントは自分も楽しみにしており、この日のために都内で瓶を40本ほど調達して持ってきた。

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(ホットサンドを焼きながら、都市の瓶詰めをする、?予定)

早速、会場の駐車場(これが通行人がひょいっと入ってこれるオープンスペースでとても良い!)に行き、設営を進めていく。途中で駐車場のオーナーさんも顔を出してくれたり、地域の飲食店の方々が差し入れを持ってきたりと、いきなりウェルカムモードで良い滑り出し。

わいわいと参加予定の方々も集まってきたところで、まずは同時期滞在中のRui Yamaguchiさんのホットサンドメーカーズクラブの活動紹介から。習うより慣れろ、ということで早速、ホットサンドを焼いていくことに!(活動の経緯はぜひnoteを)


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(良い雰囲気、各々の好きな食材でホットサンドを焼いていく。)

ホットサンドメーカーズクラブのプロジェクト紹介は大盛況!とっても良い雰囲気で和気あいあいとしながら、みんなで仲良くホットサンドにガブリ。みんな笑顔で楽しくテーブルを囲むのを見て、食の力ってやはり凄い、人を繋げる力があるな〜と思いながら、自分もガブリ。地域の人同士で、コミュニケーションが生まれていて、改めて魅力的なプロジェクトだと実感。

そして、ホットサンドメーカーズクラブのプロジェクト紹介が落ち着いたところで、していいシティのgapcap活動も紹介させて頂けることに。(gapcap概要についてはこちら)最初はまず集まった人々に、簡単なヒアリングをしていく。

「もし良かったら、あなたのお気に入りの場所について教えてください!」

すると、様々な答えが返ってきた。

「なんとなく、海のそばが好きかな。風が心地よくて」
「僕はパラグライダーだから上空が好きだよ、でも何を瓶詰めしようか!」「やっぱり自然あふれる場所が好き、Freedomだと実感できるから。」
「自分の家、なんなら自分の部屋が一番好き!慣れているし!」

回答してもらった色々な場所のお気に入りポイントをもとに、その要素や環境について聞き出していく。一人ずつ挙げていく場所が全く違っていて、ヒアリングしながら「ふむふむ、なるほど」とその視点に思いを馳せる。みんなに答えてもらった後は、軽く腹ごしらえもした、ということで例の習うより慣れろ精神で、早速まち歩きをすることに。

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(gapcapについて簡単なレクチャーを行う。みんな瓶に興味津々。)

「gapcapは各自の視点のギャップをキャップ(瓶詰め)するプロジェクトです。ポイントは、自分がまちを楽しむこと自分だけのお気に入りポイントをキャップすることです!」

簡単にレクチャーを終え、一人ひとりに小瓶を手渡していく。そして、「商店街付近で自分が気になった場所の特徴的なものを瓶詰めしてください」と伝え、みんなを見送る。30分でうまくgapcapできるかちょっぴり不安だ。

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いくつかのチームに分かれて歩き始める人もいれば、猛ダッシュで駆け抜けていく子どもたちも。そろそろと付いていくと、早速、瓶を片手にその場所の使いこなし方をあれこれと考えている姿も見られる。

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(普段はしないことにもチャレンジしてみたり。)

そんなこんなで、30分が経過。ぞろぞろと瓶を片手に出て行った人々が手を振りながら戻ってくる。帰ってきた人から順番に、瓶を台に一つずつ並べてもらいつつ、どこで何を詰めたか発表してもらうことに。

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(みんな、ちゃんと自分のお気に入りを採集できました!)

近くの川や神社、塔が見える道路、近所のバーの前、玩具屋さん下などたくさんのナイススポットとその場所のお気に入りポイントが共有される。そして、一人ひとり発表するごとに、他の参加者からも「なるほど!」だったり「綺麗だね」などの声が上がる。

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全員の発表が終わった後も、それぞれが活動を通した感想を共有しながら、商店街についてのおしゃべりが続く。

「面白いね、何を詰めたの?」
「みてみて、こんなものがあったんだ!」
「面白かった!もっと空き瓶を持っていけば良かった...」
「いつもとは違う視点でまちを歩くことができたよ。」

まちの視点を共有するためのメソッドとして、また参加者の人々にとって少しでも楽しみながら、まちあるきをしてもらうきっかけになっていれば、今回のプロジェクト紹介を通した交流会は大成功になったかなと思う。

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(参加者による今回の都市の瓶詰めたち。)

住み慣れたよく知っているはずのまちを改めて観察する。普段、あまりしない動作をしながら、気にしなかった箇所に目を向けていく。そういった行為を通して、新たなまちに対する視点を獲得したり、誰かの立場に立ってみたりすることで、自分らしい都市への介入の糸口が見えてくるはず。

富士吉原滞在も折り返し。残りの滞在を通して、自分自身もこの周辺のお気に入りスポットを発見できるように、楽しみながら探検をしていきたいと思う。

(10月24日更新)

この日の交流会について、静岡新聞に取材して頂きました。

最新情報


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そして良かったら、していいシティのnoteもぜひ覗いてみてください。