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何がどうなってるんだ

家主の新しいアルバムが出たって
田中ヤコブがインスタで教えてくれたから
ハートマークをぽち。
リンク先をぽち。
アップルミュージックをぽち。

で、はい、聴いていいよってなって。

私はと言えば、寝起きボサボサ頭のパジャマ
姿で、台所で一歩も動かないでボタンを3つ押しただけである。

これは、好きな人が一生懸命
心血注いで
寝る間も惜しんで
魂削って
作ったものを受け取る側の態度かい?
どーなんだい。
で、アップルミュージックってどういうしくみなんだい。
ひと月1500円くらいしか払ってないぞ。
しかも家族で。
ちゃんと作り手にお金が渡っているのかい。
ハラハラする。
続けてもらわないと困るんだよ。

このサブスクリプションにめっちゃ恩恵を受けてはいるけど、数限りなくどれも、いつでも
聴けますよって言われると、たまに怖くなる。
いったい何がどうなってるんだ。

初めて自分で音楽を買ったのはたぶん小学五年生くらい。
隣町の小さなCDショップに予約の電話をかけて、指定された日に買いに行った。
winkのシングルレコード。
表紙や手触りも覚えてる。
嬉しかったなあ。
CDが勢いを増しだした頃で、
まだレコード派もたくさんいた。
うちにCDを聴くものはなく、父のでっかい
ステレオでレコードを聴くしかなかったから。

ステレオはいい音だった。
針のところを手で持ち上げると同時に、
オレンジ色のライトがつき、レコードが
回りだす。音が鳴らない最初のところに
上手に針を落とせるか、毎回どきどきした。
ステレオは一人暮らしをする時も持って
行ったが、何度か引越しを繰り返すうち、
大きすぎて運べなくなり、捨ててしまった。
後悔してる。

音楽を手に入れるまでの、一連の流れと
そこに至るまでの時間。
大変で不便だったけど、それでやっと、
送り手側の労力と、受け取り側の労力が
バランス取れていた気がするのね。

だからすごい違和感があるの、簡単に音楽が
手に入る世界がね。
もう。昭和の考え方だねって一蹴されたとしても。
今日の朝感じた違和感はたぶん身体の正直な
反応だからしょうがない。

まあ、アップルの顧客はやめないけどさ。

で、たぶん家主は最高だから、ゆっくり
毎日聞かせてもらいやす!
こちらも心して。

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