ONE WORLD / Noriko Sunamoto #松竹株式会社 #リモート映画祭エントリー作品

東京とニューヨークを拠点に活動する音楽家砂本典子です。自作曲『ONE WORLD』を通し、国内外のアーティストとおこなわれた3ヶ月のコラボレーションの軌跡を動画にしました。オリンピックが開催される東京から世界へ、愛、希望、信じ合う心のメッセージを届けたいという気持ちからこのコラボレーションを始めました。楽曲提供する新作ミュージカルや公演がキャンセルとなった東京のミュージカルや合唱団体のアーティストを中心にコラボレーションが始まりました。そして、動画作成期間中に「人種差別抗議デモ」が世界中で大規模化したことを受け、急遽、多国籍アーティストが参加しました。このコラボレーションを22分くらいにまとめ、東京都の「アートにエールを!東京プロジェクト」に参加しました。

そして、この度、#松竹株式会社 が主催する、自宅で撮影した短編映画をSNSで公募する「#リモート映画祭」@remotemoviefes に、この『ONE WORLD』がエントリーしました。東京都の「アートにエールを!東京プロジェクト」に参加した動画のショートバージョンです。

正直、アーティストとしてミュージカルの仕事をすべて無くし、経済的に本当に困っています。ニューヨークで活動し始めて7年目、やっと仕事も順調になり、毎日、ミュージカルの仕事で手帳が埋まった矢先でした。それが今、ブロードウェイのシャットダウンで、私達、ニューヨークにいるアーティストの多くは失業保険を頼って生活しています。その失業保険も75%ほどのアメリカ連邦政府からサポートしてもらっていた金額が今月で打ち切りとなり、日本の家族と離れ、ニューヨークで一人で暮らしている私の8月は、家賃(かなりニューヨークでは安いですが)を払ったら、いくらもお金が残らないような生活になります。9月からは、それぞれの教育機関で工夫を凝らし、安全対策を万全にして最善の努力のおかげで、ピアニストとしてスタジオ勤務が徐々に始まるだろうという、期待というより、毎日祈るような気持ちで過ごしています。

この#リモート映画祭の参加をきっかけに、今のアーティストの現状を世界に伝えたいと思っています。ニューヨークは市のリーダーシップを尊重し、世界最大の感染者数を出した後、市民が一体となって、感染者数を減らす努力をしました。それでも今、アーティストはどう生きているか。世界に伝えたいです。私達の現状を知ってほしいと思います。

一日も早くコロナが収束するような努力をし、安全な環境で、アーティストがお客様と触れ合い、音楽の力を伝えるような機会を、取り戻したいです。取り戻させてください。多くの人にこの作品を届けられること、そして、音楽が、多くの人の生活を豊かにし、多くの人の心を癒すことを心から願っています。

動画を見てくださり、記事を読んでくださり、どうもありがとうございます。今日の皆さんの一日が安全で、たくさんの笑顔に出会えますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?