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変化の激しい時代に順応して短期開発を可能にする「アジャイル(素早い)型組織」とは?

以前の投稿↓で、ピラミッド型組織の弱点を克服する次世代型組織として「ティール組織」をご紹介しました。

本日の投稿では、「ティール組織」と同様「自立型組織」である「アジャイル型組織」について、ご紹介します。

「アジャイル型組織」は、変化の激しい時代に順応して短期開発を可能にする組織として注目を浴びています。


1.ピラミッド型組織の弱点を克服する「ティール組織」とは(以前の投稿の概要)

まずは、以前の投稿でご紹介したティール組織について、簡単に説明します。

「ティール組織」とは、元マッキンゼーのアソシエートパートナーのフレデリック・ラルー氏が著わした書籍「ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現」の中で紹介された最終的な進化型となる組織です。

具体的には、ティール組織は、

❶自主経営(セルフマネジメント):全てのメンバーが自律的に行動
❷全体性:メンバーの多様性を尊重
❸存在目的:メンバーが一つの目的に向かって行動

を備えた生命体のような進化型組織で、個人と会社が共に成長することを可能とします。


2.アジャイル開発とは

アジャイル(Agile)とは、「素早い」という意味です。「アジャイル開発」は短納期で実現する開発手法です。


ソフトウェア開発の世界には、「ウォーターホール開発」と「アジャイル開発」という2つの考え方があります。

「ウォーターホール開発」という考え方は、これまでの主流で、最初から全ての機能を企画・設計した上で計画を立て、その計画に従って実装しテストするという1年単位の開発手法です(下図↓参照)。

確実性が高い開発手法ですが、現在のように変化が激しい時代では、1年前に考えていたことがリリースする時には既に陳腐化してしまい、「導入したけれど、全く顧客に受け入れられない」という可能性があります。

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一方、「アジャイル開発」は、上図↑のように、各部門から必要最低限の人員を集め組織化し、小さな単位(2週単位)で計画・実壮・テスト・リリースを繰り返す開発手法です。

アジャイル開発では、2週間単位でリリースし、リリース毎にユーザーや顧客のフィードバックから学習し、再度開発してリリースするという繰り返しとなります。

2週間単位でリリースすると年26回リリースが行われる計算となります。

そのため、最終的に顧客満足度が非常に高い開発ができるようになります。


3.アジャイル開発は、OODAループそのもの

このアジャイル型開発は、まさしくOODAループそのものだと私は考えています。

以前の投稿で説明したようにOODAループには、❶臨機応変、❷即断即決、❸状況のUpdateの3つのポイントがあります。

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「アジャイル開発」では、2週間毎に開発してリリースします。

そのため、ユーザーや顧客の反応をしっかり「観察」し、短期間で「状況判断」・「意志決定」をして、「実行」(リリース)しなければならないからです。


4.ピラミッド型組織とアジャイル型組織の比較

4-1)ピラミッド型組織

日本の大企業のほとんどが、ピラミッド型組織を採用しています。

ピラミッド型組織は、強大なTopのリーダーシップのもと、トップダウンの階層性をとり、縦割り組織で役割がきっちり決めて、全員で決めてトップが承認する開発スタイルを取っています。

計画を重視して、じっくり時間を掛けて開発するため、競合が追随できないものを開発することが可能となります。

しかしながら、例えば1年掛けてじっくり開発するため、最近のように変化の激しい時代では、外部環境変化に対応しきれない場合が多々あります。

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4-2)アジャイル型組織

アジャイル型組織は、先程説明したアジャイル開発を可能にするための組織です。

それに対して、アジャイル型組織は、フラットな少人数(4〜5名、多くても10名以下)のチームの集合体で構成されています。

そして、思考⇒実行⇒学習のプロセスが非常に早いのが特徴です。

組織内の全社員に権限を付与しているため、「臨機応変」な対応や「即断即決」がしやすく素早い開発が可能となります。

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4-3)アジャイル型組織の特徴(ピラミッド型組織との比較)

アジャイル型組織の特徴をピラミッド型組織と比較したのが下表↓です。

これまでも説明して来たように、アジャイル型組織は、変化の激しい時代に有効な組織です。

全社員に権限が付与されているため、自律して分散して責任を負う必要があり、そのため実行や学習が重視されています。

マネジメントとしては、如何に自主性や各人のやる気を引き出すかが重要視されます。

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5.まとめ

❶変化の激しい時代に対応できる組織として「アジャイル型」組織を紹介した。

❷「アジャイル型組織」は、各部門から必要最低限の人員を集め組織化し、小さな単位で計画・実壮・テスト・リリースを繰り返す開発手法です。

❸短期間で開発が繰り返されるため、最終的に顧客満足度が非常に高い開発ができる。

❹変化の激しい時代には、ピラミッド型組織は機能を十分に発揮することが難しいが、アジャイル型組織は、変化の激しい時代に対応可能である。

❺アジャイル組織では、全社員に権限が付与されているため、自律して分散して責任を負う必要があり、実行や学習が重視される。


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