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今注目の自動運転技術は、こんなにもSDGs達成に貢献できる!

1. いよいよ日本でも無人運転の物流が

本日は、一昨日の日経新聞の記事に注目しました(↓参照)。

◆三井物産、無人運転のトラック物流に参入【日本経済新聞2022.11.15朝刊、11.14電子版】
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これは、三井物産が無人運転の大型トラックによる物流事業を2026年度にも始めるという記事です。

日本では、今年の4月に「レベル4」運転(決められたルートを遠隔監視で自動運転)の許可制度を含む改正道路交通法が成立しました。

三井物産は、この「レベル4」技術で、東京―大阪間の高速道路を無人で走行するとのことです。

1-1)無人運転のレベル

国土交通省は、自動運転のレベルを以下のように5段階に分別しています。

0 運転自動化なし
1 運転支援
2 部分運転自動化
3 条件付運転自動化
4 高度運転自動化
5 完全運転自動化

今回の三井物産の事例は、高度運転自動化であり、完全運転自動化の「レベル5」の実用化は、もうすぐそこに来ています。

現時点では、2040年には、「レベル5」が実用化されているだろうと予測されています。

1-2)自動運転技術とSDGs

この自動運転技術の「レベル5」が実用化されると、様々なSDGs目標が次々実現することが可能になります。

SDGsの目標は2030年達成を目指していますが、この自動運転技術を前倒しで実用化することにより、何とか目標3、7、8、9、11を達成してもらいたいものです。

それでは、自動運転技術が、具体的にどのようにSDGsの目標に関わって来るかを説明したいと思います。


2.目標3「すべての人に健康と福祉を」:

(3.6)「世界の道路交通事故による死傷者を半減」

国内で発生した交通事故の90%以上は、ヒューマンエラーに起因しているそうです。

ドライバーに代わり運転を司る自動運転技術は、道路交通違反を犯さず、最大限安全を追求してくれる。

そのため、この自動運転技術は交通事故の激減に大きく貢献することになると考えられます。

2021年の日本の交通死亡事故は、2,583件であり、自動運転技術は、この件数をゼロにできる可能性を秘めています


3.目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」:

(7a)「エネルギー効率の研究及び技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化」

自動運転技術は、効率的な人の移動やモノの輸送を実現し、円滑な交通流を形成する効果も持っている。

そのため、道路交通全体における環境負荷を軽減することができる。


4.目標8「働きがいも 経済成長も」

(8.2)「高付加価値セクターや労働集約型セクターに重点を置くことにより、多様化、技術向上及びイノベーションを通じた高いレベルの経済生産性を達成」

自動運転技術の開発は、研究開発者の増加による科学研究の促進や技術能力の向上に大きく貢献する。

自動運転技術のために研究開発従事者が飛躍的に増加するほか、自動運転サービスや派生ビジネスに関わる雇用を生み出していくことになる。


5.目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」:

(9.1)「すべての人々に安価で公平なアクセスに重点を置いた経済発展と人間の福祉を支援するために、地域・越境インフラを含む質の高い、信頼でき、持続可能かつ強靭なインフラを開発」

例えば、政府や公共機関が自動運転技術を使用した安価なサービスを提供すれば、誰もがどこに住んでいても、移動手段を確保でき、各種サービスとのアクセスも容易となります。

また、開発途上国でも自動運転技術の普及が始まれば、通信インフラやデータ基盤が整備され、エリア全体のスマート化が見込まれることになります。


6.目標11「住み続けられる まちづくりを」:

(11.2)「脆弱な立場にある人々、女性、子供、障害者及び高齢者のニーズに特に配慮し、公共交通機関の拡大などを通じた交通の安全性改善により、全ての人々に、安全かつ安価で容易に利用できる、持続可能な輸送システムへのアクセスを提供」

例えば、自動運転の公共バスが、ある地域内で、どこからでも乗れ、どこでも降ろしてくれることが可能になれば、脆弱な立場の人々が容易に利用できるようになる。

皆さんは、MaaSという言葉をご存じでしょうか。

MaaSとは、英語のMobility as a Serviceのことで、「サービスとしての移動」のことです。

つまり、自動運転やAI等の様々なICT(情報通信技術)を活用してマイカー以外の移動(公共交通、ライドシェア、カーシェア、自動車シェア、タクシー、レンタカー等)をシームレスにつなぐという新たな移動の概念のことです。

このMaaSが普及すれば、ユーザーの利便性の他、都市部の交通混雑の解消や過疎地域や高齢者等の交通弱者対策といったさまざまな問題解決に効果があると期待されている。

【参照、引用website】

◆自動運転LABO. Website:Column 自動運転とSDGsの関係性(2022年最新版)さまざまな面で持続可能な社会に貢献

◆日立ソリューションズ スマートモビリティソリューション website: コラム 自動車業界と「SDGs」、最新の取り組み・動向を解説


7.まとめ

日々進化している自動運転技術ですが、この技術は、様々なSDGs目標を達成するために、非常に有用な技術です。

現在、日本の自動車産業は、トヨタを筆頭に、技術で世界を牽引しています。

しかしながら、今、電気自動車や今回話題にした自動運転技術が新たに出現し、日本の優位が揺らぎ始めています。

今回の無人運転の導入も、世界からは、やや遅れを取っています。

今後、なんとか、それら最先端技術で巻き返しを図り、これからも、日本が技術で世界を牽引していくことを願っています。


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