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3Dプリンターの可能性が広がるセイコーエプソンの参入【2022.3.7日経新聞 朝刊記事】


1. 本日の日経新聞一面の3Dプリンターの記事に注目!

セイコーエプソンがいよいよ3Dプリンターに参入するという記事が、今日の日経新聞の一面に載っていました。

日経新聞の一面に載るというのは、極めて注目度の高い記事なので、本日の投稿で紹介したいと思いました。

■エプソン、3Dプリンター参入 製造コスト10分の1【日本経済新聞2022.3.7朝刊】

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記事の内容は以下の通りです。

今回参入するセイコーエプソンの3Dプリンターの凄い点は、硬い金属から樹脂まで、あらゆる硬さの材料を精密に押し出す独自技術を持っているという点です。

従来の技術では、自由な造形はできるが、特殊材料しか使えないという欠点があったため、製造コストが高く、しかも高強度のものが作れないという課題がありました。

しかしながら、この3Dプリンターを使うと特殊材料を使わずにすむため、製造時のコストが10分の1程度になるそうです

2023年にも部品の受託生産や装置販売を始めるとのこと。


2. そもそも3Dプリンターとは

3次元の設計データをもとに、スライスされた2次元の層を樹脂や金属で一層ずつ積み重ねていくことによって、立体物を製作する機械のことです。

この3Dプリンターを使うことにより、これまででも、

❶形状見本:模型の制作や試作によるデザイン確認(例:営業ツール)

❷試作品:試作品による性能検査(例:開発品スピードのアップ)

❸試作金型:本金型作製前の試作(例:本金型移行のスピードアップ)

❹最終品製造:金型なしで作製(例:小ロット多品種生産への対応)

❺模型:建物の模型(例:建築物の構造チェック、見本、ジオラマ)

❻その他:フィギュア、記念品等の制作(例:贈り物として)

等に既に活用されています。

これだけでも、かなりのことができることがわかります。

でも、今日のセイコーエプソンの記事は、さらなる可能性が開けると思いました。


3.3Dプリンター技術の未来

今回のセイコーエプソンの記事から、今後の3Dプリンターの技術的な展望を考えてみました。

記事からセイコーエプソンの技術のキーポイントは、

❶硬い金属から樹脂まで、あらゆる硬さの材料を精密に押し出すことが可能

❷特殊材料を使わないため、製造時のコストが10分の1


の2点です。

3-1)3Dプリンターの材料

❶については、現時点では、材料の種類は限られていると思いますが、どんな金属でも樹脂でも使用可能になれば、単一の金属や樹脂でできているものは、全て3Dプリンターで制作することが可能ということになります。

そのため、少量多品種の単一金属または樹脂のものは、この3Dプリンターに取って代わることになります。

そうなると、これまで3Dプリンターは、どちらかというとサンプルや試作品としての活用主体だったものが、製造装置の一つとなる可能性が高くなります。

さらに技術が進展して、異種の材料をいくつも同時に使用できることになると、多分、3Dプリンターで製造できないものが、なくなるのではないでしょうか。

3-2)3Dプリンターの製造時のコスト

本日の記事では、製造時のコストは、特殊材料を使用するかどうかの違いのようです。

しかしながら、3Dプリンターで、例えば、部品の製造をする場合、多分、現状の金型を作ってそこに流し込む製造方法との比較では、まだまだ割高になると考えられます。

それは、プリントする速度が非常に遅いからです。

プリントする速度を上げることにより、3Dプラインターがサンプルや試作品の範疇から抜け出すことができると思います。

3-3)3Dプリンターで描く夢

これは、あくまで私の想像の世界ですが、近い未来に、そういう時代が来るのではと思うことを書いてみました。

❶3DプリンターFAX
これは、現有技術でも十分可能だと思います。

どういう使用方法があるかと如何にプリントスピードを上げるかが勝負です。

❷マンガからフィギュアを製作
マンガは通常に二次元ですが、いろいろな角度から描かれているので、そのマンガのいろいろな場面を読み取って、三次元フィギアを作ることができれば面白い。

❸人口臓器
これも既に、一部の臓器では実用化されていると思いますが、私が考える臓器は、心臓を含む全ての臓器です。

臓器の形状をそのまま3Dプリンターで再現して、代替するのは今の技術でも可能だと思います。

臓器と全く同じ機能(吸収性、弾力、血管等)のものを3Dプリンターで製作することができれば、とんでもない医療革命になるのではないでしょうか。

❹製造工程で部品を全て3Dプリンターで製造
自動車会社は、部品を関連会社で製造して組み立てるということをやっていますが、その部品を全て3Dプリンターで作ってしまえば、全て自社で生産が可能となります。

工場のコンパクト化や完全受注の短期生産が可能になり、工場そのものが変革されていくのではないでしょうか。


まだまだ、私のアイデアはプアですが、3Dプリンターの技術が発展することにより、信じられないことが次々可能になっていく予感がします。

そこにビジネスチャンスが沢山あると思います。


4. まとめ

❶日経新聞の今日の記事で、セイコーエプソンがいよいよ3Dプリンターに参入するということを知った。

❷セイコーエプソンの3Dプリンターの技術で凄いのは、①硬い金属から樹脂まで、あらゆる硬さの材料を精密に押し出すことが可能、②特殊材料を使わないため、製造時のコストが10分の1ということです。

❸あらゆる材料や複合材料を使うことができ、プリントスピードを著しく速くすることができれば、3Dプリンターには、可能性が非常に多い。

❹私なりにいろいろな可能性を挙げてみたが、、3Dプリンターの技術が発展することにより、信じられないことが次々可能になっていく予感がする。


【参考website】


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