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マネジメントシステムは、サステナビリティの強い味方❶:まず、企業の社会的責任から

1.サステナビリティは、「企業の社会的責任」から

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上図に示した通り、企業が「❸サステナビリティ」を獲得するには、土台として、「❶企業の社会的責任」を果たすことが大前提である。

企業は社会的責任を果たして初めて、自社の売上・利益向上(経済的価値)と社会課題の解決(社会的価値)を同時に実現する「❷共通価値の創造」に着手することができる。

即ち、「企業の社会的責任」は、サステナビリティ実現のためのスタートラインである。

【補足】企業の社会的責任(CSR)と共通価値の創造(CSV)の違いについては、以前の投稿をご覧下さい。↓

2.企業の社会的責任のための7つの中核課題

それでは、企業が社会的責任を果たすために、何をすればよいのか。その指標として最も活用されているのが、国際標準化機構(ISO)が発行している「組織の社会的責任に関するガイドライン(ISO26000)」である。

このガイドラインには、下図の通り、7つの中核主題が定められている。

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3.国際標準化機構(ISO)は、マネジメントシステム規格も発行している

私は、この7つの中核主題に対応するためには、国際標準化機構(ISO)が発行している3つのマネジメントシステム規格が最も有効であると考えている。

その3つとは、皆さんにも馴染みがあるISO45001(労働安全衛生マネジメントシステム規格)ISO9001(品質マネジメントシステム規格)ISO14001(環境マネジメントシステム)である。

なぜ、この3つのマネジメントシステムが企業が社会的責任を果たすために有効なのでしょうか。

4.3つのマネジメントシステムで7つの中核主題をカバーできる

組織の社会的責任7つの中核主題も、そして先に紹介した3つのマネジメントシステム規格国際標準化機構(ISO)が発行しているものです。そのため、中核主題とマネジメントシステムは、連動しています。

下図に示す通り、ISO45001(労働安全衛生)は、「3.労働慣行」を直接カバーします。それに加えて、間接的に「1.組織統治」「2.人権」「7.コミュニティへの参画及びコミュニティの発展」もカバーしています。

ISO9001(品質)は、「6.消費者課題」はもちろんのこと「5.公正な事業慣行」他をカバーしています。

ISO14001(環境)は、「3.環境」他をカバーしています。

即ち、「労働安全衛生」「品質」「環境」3つのマネジメントシステムを推進することにより、7つの中核主題をカバーできるということです。

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5.まとめ

サステナビリティは、「企業の社会的責任」から始め、「共通価値の創造」を行うことで実現できる。

企業の社会的責任は、国際標準化機構(ISO)が発行する「組織の社会的責任に関するガイドライン(ISO26000)」7つの中核課題を指標とすることをお勧めする。

企業の社会的責任を推進するために、国際標準化機構(ISO)が発行する3つのマネジメントシステム(労働安全衛生、品質、環境)でカバーできる。

「企業の社会的責任」「共通価値の創造」にステップアップさせ、企業のサステナビリティを実現するためにも、この3つのマネジメントシステムが非常に有効である。

次回の投稿では、その辺りのお話をしたいと考えています。



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