PDCAサイクルで減量に挑戦しよう♪【総集編】見事達成!?
本日は、「PDCAサイクルを使って減量に挑戦しよう!」の最終編です。
前編、中編で説明したPDCAサイクルで、A子さんは、見事達成!?したのでしょうか。
1.これまでの振り返り
10月30日。A子さんは、来年6月1日のタレントオーディションを受けるため、それまでにスタイルを良くしたいと減量に挑戦することにしました。
所属の芸能事務所から「PDCAサイクル」を活用して減量するようにアドバイスをもらい、まずは、下図の通り「目的」と「ゴール(目標)」を設定しました。
1-1)PDCAサイクルはまずゴール設定から
まず、目的とゴール(目標)を下図の通り、設定しました。
1-2)ゴール設定の考慮事項
ゴールは、下図の「いなき流 新SMARTの法則」に適っていることを確認しました。
1-3)「P計画」の設定
計画段階で減量施策を4つ準備しました(「走る」「カロリーを抑える」「ダンベル体操」「スポーツクラブ」)。
1-4)「C評価」の準備
各施策について、測定項目、記録方法、レビュー頻度を決定しました。
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1-5)「D実行」では、記録を残す
A子さんは、「P計画」に従って「D実行」することを心掛け、下図(2週間後の例)の通り、きっちり記録を取りました。
1-6)「C評価」では、記録に基づく
「C評価」では、「D実行」時の記録に基づき、「P計画」変更の必要性の有無を明確にしました。下図の通り、全ての施策を「P計画」通り実施したにもかかわらず、「目標」未達だったため、3週目は、「P計画」を変更(「A改善」)してリバイスしました。
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2.気になるA子さんの結果は。。。
A子さんは、毎週「PDCAサイクル」をきっちり回し、5/25には体重3kg減を楽々クリアしました。
これまで説明した通りに「PDCAサイクル」を活用すれば、誰でもA子さんのように、ほぼ目標を達成することができます。「PDCAサイクル」は、そのように設計されています。
但し、我々凡人には、『これまで説明した通りに「PDCAサイクル」を活用』することは、ほぼ不可能に近いです。
3.なぜ、A子さんは目標を達成できたのか
それでは、なぜA子さんは、目標を楽々クリアできたのか。
それは、「いなき式 SMARTの法則」の「S:自分にとって特別か」と「R:夢の実現に近づくか」にあります。
A子さんは、幼い頃から女優になることが夢でした。そのために、これまで、演技や歌のレッスンでそのレベルに到達していました。
【夢の実現に近づく】
そして、やや自信がなかったのが、スタイルだけだったのです。そのため、今回、体重を下げることが夢に大きく近づくことを自覚していたのです。
【自分にとって特別か】
体重を3kg減少する目標は、憧れの女優の体重だったからです。身長がほぼ同じだったので、この目標がA子さんにとって非常に特別なものだったのです。
この2つがA子さんの「PDCAサイクル」活用を大きくプロモートさせ、確実にサイクルを回すことができ、目標クリアとなったのです。
4.凡人の我々は「PDCAサイクル」を活用しきれないのか?
我々凡人は、A子さんのように「PDCAサイクル」を活用しきれません。じゃぁ、どうすればいいのでしょうか。
何とか「PDCAサイクル」をうまく活用する秘策が欲しいものですね。
以前の投稿で、「PDCAサイクルが何故回らないか」について4つ挙げました(下の投稿と図を参照して下さい)。
それぞれの原因について、どのように対処すべきかアドバイスします。
5.PPP型の人へ
今回のA子さんの事例では、「P計画」段階で4つの施策があり、それぞれ記録も取らなければならないので、面倒くさいと普通思いますよね。
それならば、「P計画」段階で、面倒くさいことを排除すればいいですね。もっとも重要な施策を選択して、まずそれにフォーカスしましょう。例えば「走る」だけとか「カロリーを抑える」だけとか。
シンプルに1つの施策を行い、レビューしダメなら他の施策にするというのは如何でしょうか。
究極の方法としては、「レコーディングダイエット」をやる方法もあります。ただ毎日体重を測るだけ。頭の中でレビューし、次の日の行動を変えるというシンプルなものですが、これだけで、効果を発揮する凡人はいっぱいいます(私もその一人)。
6.DDD型の人へ
とにかく体重を減らすために何かをやりたい。でも記録を付けてレビューするのは面倒だという人は沢山いますよね。
そういう人には、万歩計のアプリ(できれば体重計連動)なんかはどうでしょうか。この型の人は、記録をとらないので、レビューのしようがないんですね。だったら、自動で記録が取れ、簡単に見える化すればいいのではないかと思います。
自分ができる施策を自動に記録して、いつでも結果を見ることができれば、自然とレビューして行動改善していくのではないでしょうか。
7.PDC型の人へ
こういう人は、「友人と一緒に目標に取り組む」または「コーチを付ける」といいです。最早、自分では管理できなくなっています。そういう場合は、他人の力を借りるべきです。
凡人は、一人では「PDCAサイクル」は回せないと初めから考えてスタートすることが重要だと思います。
友人と競い合い、お互いの進捗状況を確認して相談し合うことで、「A改善」のステップに入りやすくなります。
また、コーチに「A改善」のアドバイスをもらうことで、自分では、考え付かなかった次ステップのアイデアを見つけることができます。
8.PDCA型(次のサイクルに入れない)の人へ
目標と計画を知っている自分の上位に当たる人に報告して、意見をもらうといいです。
例えば、芸能事務所のチーフコーチに定期的に結果を報告して、相談することをお勧めします。
9.企業でPDCAサイクルをうまく活用するには
個人で「PDCAサイクル」を回すのは、凡人には、難しそうですが、5〜8で記載したアドバイスに従えば、案外簡単に回すことができます。
一方、企業の場合、ISO(国際標準化機構)のマネジメントシステム(ISO9001他)を活用して、確実に「PDCAサイクル」を回し、成果を出し続けている事例が沢山あります。
ISO(国際規格協会)のマネジメントシステム(ISO9001他)の良い点をいくつか挙げると
❶現状の仕事のやり方に合わせることができる(不足しているところのみ補えばよい)。
❷「PDCAサイクル」を回す方針を最初に掲げている。
❸SWOT分析(注)を行うことで計画策定する仕方が示されている。
❹お互いにやり方や進捗度合いを確認し合うことができる(内部監査)。
❺経営トップが「C評価」結果を受けて、「A改善」を指示できる(マネジメントレビュー)。
(注)SWOT分析:外部環境や内部環境を強み・弱み・機会・脅威の4つの要因分析を通し経営資源の最適活用を図る手法
2015年の改正以降、従来までの「マニュアル」、「記録」主体から、「現行の仕組み活用」「成果」主体の考え方に大きく変わりました。
まだ、従来型のマニュアル依存型の活動をしている企業も見受けられますが、今やISOのマネジメントシステムを活用して、経営手法を簡略化しシナジーを発揮しようとしている企業が多くなっています。
価値創造コンサルティングでは、ISOのマネジメントシステム(ISO45001、ISO9001、ISO14001等)の「PDCAサイクル」を経営の「PDCAサイクル」と統合し、効率化・有効化を図るサポートをしています。
現状のISOマネジメントシステムに課題を持っている方やISOマネジメントシステムを更に有効活用したいと考えている方は、是非、以下のメールアドレスにご連絡下さい。
mikiya.inaki@gmail.com