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『年休』どれくらい取ってますか?

日本人は、よく「休むのが下手」と言われています。特に先生という仕事をしている方の多くは、(良くも悪くも)マジメなので、定時後や休日も学校に来て雑務をこなしたり、家に仕事を持ち帰ったりすることもザラです。それを好きでやっているなら問題ないのですが、持続可能な働き方かと言えば、それは多くの人にとってはちがうと思っています。

ぼくは『定時退勤がちサロン』というオンラインサロンを運営しており、その中でメンバーさんに訴えていることの一つとして「積極的に年休を取ろう」というものがあります。みなさんは、年休をどのくらい取得できていますか?

2023年11月。ぼくは残業時間が約15時間だったのに対し、年休は丸3日取得できました。1日7時間労働だとしたら「15時間-21時間」なので、結果として-6時間という計算ができ、長期休業でもない時期にしては多く取得できていると思っています。もちろんこれは、自分の時短術や仕事の効率化だけではなく、職場の先生方の理解とサポート体制などがあってこそです。#感謝感謝です

ただ、このように年休を積極的にたくさん消化できる先生は稀です。それは、先生だけでなく、日本社会全体としての大きな問題だと個人的には思っています。
そこで、一つの写真をご覧ください。


この画像は、SOMPOインスティチュート・プラスの大島由佳主任研究員の資料をもとに作成された『休暇取得の課題と対策』の表です。この中では、日本人が休暇を取得しない理由を挙げ、それに対する方針や対策例を述べています。その中から、特に教員に関して3つほどピックアップしてみたいと思います。

1、 同僚に迷惑のかからないシステムづくり
 教員の多くが年休を取得できない(しづらい)原因は「授業があるから」です。特に小学校は、基本的にすべて担任が授業を受け持つので、どうしても年休取得する際には他の先生に補充をお願いする必要があります。なので、授業をどうにかしないといけない。個人的には、小学校も副担任を置いたり、代理教員のシステムを構築したりできればいいのにと思っています。ちなみに、代理教員のシステムは、日本でも一部自治体や私立学校であるようですが、アメリカやイギリスなどでは広く採用されているものです。ただ、それには人員も予算も必要なので、実現のハードルは高いです。
 今すぐできるコトとしては、補充教員に授業を進めてもらうのではなく、プリントやテストなど、子どもたちだけで出来ることをお願いすることだと思います。そのために、普段から「担任がいなくても自分たちでできる・させる」という学びのスタイルを教えていければ、なお良いでしょう。

2、 職場以外のサードプレイスをもつ
 サードプレイスとは、つまり「居心地のいい場所」のことです。ここでは「サードプレイスは個人が持つものだが、企業がそのきっかけを、業務を通して提供することは可能」とあります。全くもってその通りです。サードプレイスを持つために、個人的には『副業・兼業』を推進していくことが大事かなと思っています。教員は副業・兼業がダメと思っている先生も多いですが、きちんと兼業申請を出せばできることは意外に多いです。
#申請が通るかどうかはまた別問題
兼業申請について管理職から説明を受ける職場はかなり少ないと思います。ぼく自身は、自分から聞きに行ったことしかありません。でも、サードプレイスのための副業・兼業を推進するなら、やはり管理職からの説明はあったほうがいいかなと思います。また、ぼく自身もいくつか兼業申請を通して行っていることがあるので、それを同僚に話すこともあります。それも、ぼく個人で出来る働き方改革の一つだと思っています。

3、 子ども時代に培われた意識からの脱却
 ここは、めちゃめちゃ具体的に「皆勤賞の見直し」と書かれてありました。皆勤賞に関しては思うところがめっちゃあって、それだけで一つの記事が書けてしまいそうなのですが、まぁ簡単に言えば「皆勤賞とかあるから『休むのは悪』みたいな意識を子どもに植え付けてるんじゃない?」というような注意喚起です。
ぼくは去年度、勤務校での皆勤賞廃止を訴えました。その際は、当時の6年担任の先生方の「卒業生を祝う場を少しでも多く設けたい」という熱意や想いもあり、皆勤賞は維持する形になりました。もちろん、その先生方のお考えも素晴らしいことだと思います。ただ、ぼく自身は皆勤賞というものについては、前述した理由から懐疑的な立場なので、たぶん今年も廃止を訴えるかなと思います。
#廃止できるかどうか分からないけど
#でも声を挙げるのは大切

さて。3つほどポイントを絞ってお話してみました。まとめると
①    同僚に迷惑のかからないシステムづくり」のために、授業を任せやすいシステム構築をしたり、普段から子どもたちを鍛えておこう
②    「職場以外のサードプレイスをもつ」ために、副業・兼業を積極的に推奨していこう
③    「子ども時代に培われた意識からの脱却」のために、まずは皆勤賞から見直してみよう
こんなことを述べてみました。先生方は、これを読まれどうお感じになりますか?ぜひ、いろいろなご意見を聞かせてください。

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