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夏のくじら

最近、タイトルに動物の名前が入っている作品ばかり読んでいます。

『モノレールねこ』『ライオンのおやつ』
そして『夏のくじら』です。

大崎梢『夏のくじら』

夏はクジラの季節なのでしょうか。
私の大好きな細田守監督作品の『サマーウォーズ』にも、『バケモノの子』にも、現在公開されている『竜とそばかすの姫』にも、クジラが印象的に描かれています。


こちらの小説は、高知に大学進学した主人公の篤志が、よさこいを通して様々な人に出会い成長する、ザ・青春物語です。

早く読み進めたいけれど終わってほしくない、という気持ちで、2週間かけてじっくり楽しみながら読みました。
読んでいると自然と口角が上がっているような、ドンピシャでハマった作品でした。文章が生き生きとしていて、色鮮やかに描写が思い浮かぶ筆致がとても好きです。一人ひとりのキャラも魅力的で、一緒によさこいを踊りたいと思いました。

欲を言えば、あと50ページくらい続きが読みたかったです。が、あの終わり方だからこそ、登場人物たちの人生は物語の中で完結せず、読者の中で生き続けるのかな、と思いました。



今年はインドア中心の夏を過ごしていますが、小説を通して、祭りの熱気や感動が伝わり、おかげさまで「夏!」を満喫できました。
8月も終わりに近づいていますが、夏を終わりにしたくない方や、夏を感じたい方には今からでもオススメの作品です。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました🐳



★以前に紹介した大崎梢さんの作品『クローバー・レイン』の読書感想文はコチラ↓



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