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黒猫ボンちゃん (1)ボンが家を見つけた日

我が家のもう一匹の猫、ボンとの出会い

どこかで子猫の鳴き声がする。
外に出ると、お向かいの家族も出ていて見つめる先に、神社の端で小さな黒い子猫が鳴いていた。
 どうしたものか皆で眺めているうちに、子猫は急にこちらへ向かって走りだし隣の実家の門を抜け、奥の庭へピューっと入っていってしまった。

掃き出し窓の下に座って家の中に向かって鳴いている。
網戸越しに実家の猫のラピスが座っているのを見て慕うようなそぶりで、そのうち窓の下に居座ってしまった。

ラピスもただずっとそこにいる。

こういう時はしばらく様子を見よう。
痩せてもいないし元気そうだし人を怖がらず、飼われていた猫に間違いない。
親猫が探しているかもしれない。近所の猫で子供が連れ出しただけで、探している人がいるかもしれない。
うまくすれば自分で帰るかもしれない。

どこにも行く様子がなかったら一時保護して里親を探そう。

と思っていたのだが、そう時間の立たないうちに母が可愛い可愛いと抱きしめ、家にあげ飼うと言いだしてしまった。

母は、生き物好きで何にでも餌をやりたがる。
庭に来るスズメにも、食パンを毎日ボール一杯小さくちぎっては撒き「うちのスズメは太ってる」とかニコニコ言っちゃってスズメをたくさん庭に集めているのだ。多分近所迷惑な人?。
庭に来る野良猫達も餌付けしては家に入れ、一時は15匹以上、、20匹近く飼っていたことがあった。(まだまだ野良猫に対してノンビリしていた時代)

父も動物好きだし母に甘いし、で止まらない。
一応、不妊手術は受けさせて多頭飼い崩壊は避けて、
私もその頃は実家にいて、毎日一緒に猫まみれで世話をして何とかなっていたのだけれど。

だんだん母も年をとり病気がちになっていたので、野良猫を餌付けするのはやめて頂いて、ラピスを最後の猫と思っていた。(のは私だけ?)

我が家にも親子の猫が三匹いる。そもそも母が保護した雌猫がすでにお腹が大きくて子猫を産んだのを、うちで親子一緒に引き取ったのだ。
他の猫を嫌う親子猫なのでこれ以上飼うのはちょっと控えたい。
で、里親を探すことを提案(お願い、懇願)したのだが、、、

「お盆に来たからボンちゃんね♪ 獣医さんに連れてって」

母は何事も即断即決の人。そして曲げないんだ。
しょうがないなぁ

ボンちゃんは母の飼い猫になった。
2009年8月12日。ボンが家を見つけラピスを見つけ母を魅了した日。

そして数年後、ボンはちょっと大変なことに。(to be cointinue)

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