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愛猫の最期の日のこと #最終回

愛猫ネオの最期の日のことの最終回です。

2022年1月23日(ネオが旅立った日・後編)

朝の1時45分頃から、太い声で鳴く(最期の最期に鳴くというアレです)→もがく→少し落ち着くを何回か繰り返していました。
そして、ネオの状態は常にこんな感じでした。

ネオの状態
・悲しいほどどんどん冷たくなっていく。特に後頭部、背中、肉球の冷たさを感じた。
・上半身だけ起こして周りをキョロキョロ見渡したあと、力尽きたようにパタンと崩れ落ちてまた横になる。
・頑張って私がいるほうに近づこうとする。
・お腹や喉を大きく動かして呼吸をしている。
・変な呼吸音(チッ!とかチュッ!という音)を出している。
・痙攣。特に前脚の震えが多く見られた。
・お口の中からいつもと違う匂いがする。(尿毒症のアンモニア臭とも違う匂い)

18時台

バタンバタンと仰け反るような動きはないものの、力のないダラリとした状態でベッドで横になっているネオ。私は、時々出てくる鼻水を拭いたり、丸見えの犬歯を綿棒で綺麗にしたり、話しかけたりして見守っていました。

18時30分頃から少しずつカラダの向きを変えたり、上半身を起き上がらせて私に近づいて来たり、小刻みな前脚の痙攣が目立つようになりました。そして苦しそうなあの鳴き声を出し、前脚を少しバタつかせたり、喉のあたりが呼吸をするたびに大きく動いていました。

19時近くになると再び仰け反る状態が見られるようになりました。

19時台

19時になるとこの日一番大きな鳴き声を出しました。これを聞いた私は焦るようにネオへの想いを目を見ながらたくさん話しました。ネオはお腹の動きと呼吸音が激しくなり、口が開きっぱなしになってハアハアと呼吸しながらも私の目をしっかりと見ていました。開いた口から見えたネオの歯は想像していたものとは違く、「綺麗な歯じゃん、ほんとは。歯周病なんかじゃなかった」と口走ったのを覚えています。

しばらくして私はネオのことを抱き上げ、私のお腹の上に乗せて一緒にベッドに寝転がりました。このまま私のお腹の上で旅立てばいいと強く願いました

これは動画が残っていて、今見てみたら、不思議とお腹の上にいる時はあの変な呼吸音が聞こえないので、もう少し長く乗せていれば、もしかしたら何かが変わっていたのかも?と、今さらながら後悔してしまいました。

19時45分頃
私のお腹の上に乗るネオ

お腹の上にいたら体勢的にネオが辛いかなと思った私は、ネオをベッドに戻しました。そして少し落ち着いた感じになったので、ネオに話しかけたり、撫でたりしていました。

それと、これは笑っていただいてよいのですが。
ネオの変な呼吸音のチッ!とかチュッ!という音なのですが、何度も聞いているうちに、「み、ちゅ!み、ちゅ!」(みちゅとは私のことです)と思えてきて、ネオに「みちゅって言ってる?みちゅにしか聞こえないんだけど」と話しかけていました。今も動画で聞く限りそう聞こえてしまいます。親バカです。はい。

20時台

20時になると、上半身をあげて私の近くに寄ろうとするなど、動きが見え始めました。変な呼吸音もまた少しずつ大きくなり、お腹と喉の動きが速くなってきて鼻水もよく見られました。基本的に痙攣は続いています。

20時10分頃に大きな声で鳴き、それ以降、仰け反ることが多くなり、私に近寄ってくることも多くなりました。その度に私は「ここにいるよ」と抱きかかえました。ネオが横になっている時は、私の手のひらの上にネオの頭を乗せて落ち着かせるように話しかけていました。

こんな感じで手のひらの上に
ネオの頭を乗せていました

20時20分頃にまた大きな声で鳴き、口が開きっぱなしになりハアハアと辛そうでした。そのまま逝ってしまうのだろうと思ったのですが、20時30分以降はダラリとベッドに横になりました。いつものパターンと同じで落ち着いたように見えたのですが、お腹と喉の呼吸は速いままでした。

そして時間が経つにつれ、ネオの状態が厳しくなっていくのが手に取るようにわかりました。

21時台(最期の1時間)

21時頃の動画があるのですが、私はやたらと明るいテンションでネオに話しかけていて、ネオはそれに応えるように声にならない「にゃー」という声を出していました。

鳴く→もがく→少し落ち着くを短時間で何回か繰り返し、もがく様子は日中とは違いかなり苦しそうで、私は「ネオがんばれー、ここにいるよ」と繰り返し伝えていました。

21時20分頃から、動きが少なくなり横になっていましたが、お腹と喉の呼吸は速いままで、辛さをじっと我慢しているように見えました。

21時37分頃、声にならない声を出し、ずっと私を見ていたのが、頭だけ上げて私がいない方に顔を向けました。少ししてからまた声にならない声を出し、今度は私のいるほうに寄ってきて、変な呼吸音も大きくなり、鼻水も多くなりました。これから起こることがネオも怖いのだとわかりました

21時45分頃、鳴く→もがくが始まったのですが、仰け反り具合とネオの目に今までとは違う何かを感じました。ネオも意識が朦朧としているのか、キョロキョロしたり、不安なのか近寄ってきたりと動きが激しくなってきました。

そのあと、ゆっくりと頭だけが仰け反り、口が開きっぱなしになり、速かった呼吸がだんだんゆっくりになっていくのがわかりました。ネオのビー玉のような美しい目が霞んでいき、私は「ネオ、がんばったよ、がんばったよ」と言い続けました。

しばらくすると変な呼吸音が聞こえなくなり、お腹の動きが見えなくなったので、「ネオ、ネオ」と言うと、ネオが声にならない声を出し、頭だけが上に動いて、一度呼吸をして止まりました。私が手でネオの顔を持ち上げるともう一度呼吸をして止まりました。

ネオの顔を私の手から外してベッドに置くと、もう一度呼吸をして動かなくなりました。ああ、旅立ったのだと思い、その時間を忘れたくなかったので、スマホ画面のキャプチャをしました。その時間は21時54分でした。

不思議な時間が少し流れたあと、ネオのお腹に耳をあて、本当に旅立ったのか確認していると、ネオの頭が急に動き出し大きな呼吸を一回しました。ビックリしましたが、またお腹に耳をあて心臓の音を確認していると、また同じように頭を起こし呼吸をするというのが、21時56分、57分、58分と三回ありました。最期の時間が21時58分だったので、その時間を旅立った時間にしました。

この、旅立つ直前の呼吸が止まったかと思ったらまた呼吸を繰り返す状態をチェーンストークス呼吸というそうで、下のリンクは人の場合のことが書いてあるのですが、チェーンストークス呼吸が見られる疾患として腎不全(尿毒症)と書いてあったので、まさにネオはそれだったのでしょう。

私の腕の中で眠るように穏やかにネオが旅立つことを心から願っていましたが、全くかけ離れた状態になり、とても悔しいです。何が悪かったのだ、どうしたら穏やかに逝けたのかと模索する毎日が続いています。

1月22日から23日の二日間。
あの日、ネオは懸命に命と向き合い闘っていました。そして私は、もう十分頑張ったよ、かっこいいよと何度も言っていました。私のほうが早くあきらめていたかもしれません。

もしこの時、私があきらめていなかったら、何か処置をしていたら、もしかしたらネオの心臓は止まらなかったのかもしれません。でもそのぶん、ネオのカラダに負担がかかり、辛い時間を増やすことになったのかもしれません。それでもネオがまだ生きたいと思っていたとしたら?
これって、どうしようもない永遠の後悔になるのでしょうね。

とても長くなりました。私の記憶と写真などをたどりながらなので、わかりにくい部分もあったかもしれません。それでも気にかけていただき、目に留めていただき、最後まで読んでくださりありがとうございました。

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