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私的振り返り #WWDC2019 #MDM

WWDC2019、皆さん参加されましたか?
私は、2004年から継続参加なので、早15年です。2000年代は流石に渡米しないと参加できなかったですが、必要なセッションだけに参加するだけなら、ライブストリーミングや録画を確認すれば良くなったので、随分と楽になりました。
もちろんシリコンバレー(昔はサンフランシスコでした)に行く機会が少なくなるというのは、旅行好きからすると残念ではあります。

さて、わたしく、モバイル界隈、特にMDMやMAMと言った領域での仕事が少なくありません。

今年のWWDCはまだ全部チェック出来ておらず、自分的関心度の高いものから順にチェックしたのみですが、MDM、MAM界隈の方にとっては、次期iOS13が大きな転換期になるのでないかという印象を持ちました。

ここで、MDMとMAMの違いをおさらいおきたいと思います。
MDM = Mobile Device Management
MAM = Mobile Application Management
ですね。
どちらも、マネジメントです。字面だけだと対象が違うだけです。デバイスかアプリケーションか、の違いです。

管理の対象物が違うだけなのですが、見方を変えると大きな違いがあります。
組織からスマフォなどの端末を貸与する場合に、資産管理的なアプローチをするためにMDMを利用する分には何ら問題ないでしょう。しかしながら貸与している端末で会社の仕事をする以上、なんらかのセキュリティを施す必要があります。

ここでMDMとMAMの決定的な違いが発生します。
MAMは導入するアプリケーションが有しているセキュリティ機能を活用することになりますので、端末が持っているセキュリティ機能にアプリケーションのセキュリティ機能が付加されます。例えば端末が持っている以上の高度な暗号化やオープンインの制御などです。
一方でMDMでセキュリティ機能を高めるということは、基本的には端末が持っている機能を使えなくする方向で見せかけのセキュリティを向上させていくことになります。素の状態から機能をつぶしていくだけなので、セキュリティ機能が向上するわけではありません。故に利用者にとって使い買っての悪い不便な端末が出来上がってきます。
またMDMで制御できる項目は、端末のOS(=Android/iOS)が有しているAPIに依存するので、どの会社のMDM製品を選んでも、最終的には差がありません。

MDMがそのような状況なので、貸与する端末を有効に活用したいとか、私物の端末を業務活用(=BYOD)を進めていく場合には、MAMが検討されるようになります。やはりMDMではできないことがMAMではできるようになるので、好まれるのだと思います。
マーケット的には、MDMの方が圧倒的に利用されていますが、価格競争の世界に巻き込まれているので、消耗戦のような状況です。一方MAMは価格競争力はあまり良くないですが、高付加価値製品かつお客様のニーズと合致する製品なので、一定数のシェアがあります。

しかしです。
ほんとに、しかしです。
今年のWWDCで大きな発表がありました。キーノートでもあったんですが、特にSession #303 "What’s New in Managing Apple Devices" での発表が、特に日本のMAM業界を震撼させるような発表だったのではないかと考えています。きっとMDM業界は狂喜乱舞しているのではないかと思っています。

User Enrollmentという機能が発表されました。
セッションビデオの9分20秒ぐらいから、詳しい説明が始まります。
詳しくはまた今度noteしたいと思います。

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